ΔLOOPXの詳細

作成日: 2012年10月20日
更新日: 2014年1月18日

1.回路図
  以下に回路図を示します。ΔLOOP7のような回路と、ΔLOOP9のような回路をリレーで切り替える構造になっております。
回路図の上側が、室外BOX、下側が、室内コントロールBOXの回路図となります。
 

 

2.動作原理の説明
 それぞれの同調型、非同調型アンテナの動作原理は、それぞれΔLOOP7とΔLOOP9の詳細のページをご覧ください。今回、変更した部分に関してご説明いたします。なおアンテナエレメントには、代々用いてきた1辺が1メートルのΔLOOPエレメントを使用しています。
(1)Q3、Q5について
 ΔLOOP7では、2SK439というゲインの高いMOS-FETを使用しましたが、最近は入手困難ですので、その代替としてややゲインが低めですが十分実用的な、同様なMOS-FETである2SK241を用いました。
(2)リレーについて
 同調と非同調、あるいは同調のHigh/Low切り替えにはOMRON社製の、G6K-2P(12V)を3個と、G5V-1(12V)を使用しております。これらのリレーは、現在も標準品として生産されているものですのでご安心ください。割と簡単に手に入るはずです。
(3)室外BOXと室内BOXの接続
 CAT7のLANケーブルを使用します。なお、LANケーブルを接続するコネクターとしては、大阪日本橋にある「ダイセン電子工業」が販売している、8ピンモジュラー(RJ45)変換基板「C-MJ8」を使用すると製作がグンと楽になります。(以下がその写真です)
 
(4)電源について
 非スイッチング型の12V〜15VのACアダプターを使用します。200mA程度の容量があればOKです。
(5)室外BOXに施した工夫
 回路図にありますように、室外BOXのT1、T2にはクワッドフィラー巻きを施します。これは、4本のETFE電線をねじったものをトロイダルコアに巻きつけたものです。回路図と実際の、巻いたものの比較を以下に示します。また、外観を下の写真に示します。
 

 
 この、クアッドファイラー巻きにより、受信信号を差動伝送化することが可能となります。
 また、室内BOX側の受けは引き算を取る受け方(差動受けとも言って良いでしょう)をするために、T3を追加しています。これは、3本の線をよじったものをトロイダルコアに巻き付ける「トライファイラー巻き」を使っています。
(6)室内BOX側の工夫
 室内BOX側の工夫は、大きく2点です。まずは、同調型の動作を助けるためのFine Tuning用のボリュームの追加です。メインチューニング用のボリュームをバンドのセンターに同調させておけば、ほぼバンド全体をFine Tuning用のボリュームでカバーできる程度の可変率にしておきました。
 次に第2番目の工夫ですが、15dBのゲインがあるプリアンプを組み込んで見ました。Q7の部分がそうです。オーソドックスな負帰還形の広帯域アンプを採用しました。この15dBプリアンプを入れた理由は、非同調型モード時のゲイン不足を補うためと、同調モード時に特にローバンドで同調ピークが取り辛い場合があります。この時にこれをONにして、ノイズのピークを見て簡単に同調を取ることができるようになります。一旦同調したら、OFFに戻す事が基本操作です。

<LOOP ANTENNA部>
 ΔLOOP7と同じアンテナエレメントとしております。

<室外BOX部>
 以下にユニバーサル基板に製作した、室外BOXの写真を示します。一番上の写真が全体写真で、その下の写真が基板のみZOOMした写真です。上の写真で、まず一番左にあるのが、LANケーブルを受けるC-MJ8の基板です。そこから8本の線でユニバーサル基板と接続しています。メンテナンス容易性を考えて、この接続部分にはコネクタ付リード線を使用しています。上の2個の端子がアンテナエレメントとの接続部になります。
 下の写真は、室外BOXの拡大写真になります。非同調側の発振防止用の黄色い小さいトロイダルコアが2個、クアッドファイラー巻きの2個の黒い大き目のトロイダルコイル2個もご確認いただけるかと存じます。白い箱がリレーのG6K-2P(2回路2接点)、黒い箱がG5V-1(1回路2接点)です。C-MJ8のGNDをきちんとユニバーサル基板のGNDと接続する事も忘れないようにしましょう。
3枚目の写真は、組み立てが終わった室外BOXです。そして一番下の写真が、ケーブルを接続し実使用中の室外BOXの写真です。四角い穴をあける場合は、「ハンドニブラー」と言う工具が便利です。今回もそれを使用しました。
 室外BOXは、エレメント直下に設置して、エレメント両端部に逆相で出てきた電圧成分のみを増幅する働きをします。
 

 

 

 
 
<室外BOX部と室内BOX部の接続>
 CAT7のLANケーブルを使用します。私の場合はややノイズには弱いらしいですが、設置容易性からフラット品と言われているサンワサプライ製の"KB-FL7"シリーズを使用しました。

<室内BOX部>
 ボリュームが2個とスイッチが全部で5個ありますので、少し大きめなアルミケースとしています。
上の写真から順番に、パネル面の写真、信号と電源入力側の写真、内部写真となります。今回のパネルのレイアウトは、左下が電源SW、その上が電源LED、更にその上がアンテナの動作モードを表示する2色LEDです。その右にFine Tune用のボリューム、一番右にMain Tune用のボリューム。上段のSWは、左から順番に、同調・非同調切り替えSW、同調のHigh/Low切り替えSW、プリアンプのON/OFF SW、短波/中波切り替えSWとなります。
 初期型開発以降、数々の改善を加えて現在に至っております。例えば、アンテナの動作モードが非同調時には上段左から2つ目のSWは本来無意味ですが、その時にこのSWのレバーを上に倒せば、中波帯全般を減衰させる低QのTRAPフィルタがONします。また、2色LEDですが、緑色=同調モード、赤色=非同調モード、黄色=中波受信モードという具合に変化します。
 一番下の写真で、室外BOXと同じく、C-MJ8からユニバーサル基板までは、コネクタつきケーブルで接続しております。メンテナンス容易性を考えての事です。
 

 

 
 
<室内BOX部と受信機の接続>
 室内BOXには、BNC端子と3.5mmΦモノラル端子を受信機接続用に設けております。BNCは通信型受信機接続用、モノラル端子はDEGEN 1103等のポータブルラジオ用です。同軸ケーブルで接続します。

<ACアダプターについて>
 今回、12Vの3端子レギュレータを使用しますので、15V位のものがお勧めですが、12V品でも200mA以上と言うようなやや電流容量の多いものを使いますと、3端子レギュレータで発生する電圧ドロップ以上に電圧が上がりますので使用できます。困った場合は、「ロードロップアウトタイプ」の3端子レギュレータを使用することで対応可能でしょう。

3.部品表
 次にこのアンテナの部品表を示します。
 

4.設置状況
 ΔLOOPエレメントが1基だけです。とてもすっきりしました。見辛いですが、LANケーブルが1本だけで室内と室外のBOXをつないでいます。あらゆる意味で「すっきり」、受信性能も良い感じです。
 

本アンテナの評価結果はこちらから!


トップへ
戻る