私的介護人


 秋風が吹き始めた頃、明子は、新聞の求人欄から「在宅介護人急募、資格不要」の広告を見、電話連絡を取った。
 先方は、やる気さえあれば是非お願いしたい。面接にきてくれとのことだった。
 聞いた通り海の見える丘の中腹にある豪華な屋敷の門をくぐった。
 面接に来た明子に「もし、よければ今日からでもお願いしたい。」といわれた。短大を卒業したが不況の就職のない明子にとっては月30万円に豪華個室付きの住み込みはこの上ないはなしだった。
「今日からですか、住み込みの準備もできていませんから」
「あなたの必要な、生活用品などはこちらで準備させてもらいます。」
「そしたらお願いします。」
「あなたに介護をお願いするのは、私の末息子の正夫です。実は生まれたときから寝たきりで、今年26歳になります。私は名の通った商売をしていますので、正夫のことは他人には知られたくないので、介護人には住み込んでいただいています。」
 正夫の部屋は、地下にあった。
「この部屋が正夫の部屋です。」
 部屋の真ん中に大きなベッドがあり、そこに正夫が寝ていた。
「正夫は、食事もなにも自分でできません。トイレはおむつをしています。2時間おきに交換してください。」
「あなたの部屋はこちらです。」
 案内されたのは正夫の部屋とつながったへやだった。8畳ほどの広い部屋にベッドと冷蔵庫に小さなキッチン、風呂も一人の生活には、大きすぎるものがあった。
「介護するときはこの白衣をお願いします。それからあなた専用の下着はこちらの箪笥に入っています。では、着替えて待っていてください。」
 父親は明子の部屋を出ていった。  明子は、豪華な部屋のすばらしさにほっとして一服していた。そして、言われたとおり膝上10センチとミニで色っぽい白衣に着替えて待っていた。
 30分ほどして、父親が戻ってきた。
「そろそろ、おむつの交換の時間なのでお願いします。」
「はい」
 明子は父親について正夫の部屋に入っていった。
「おむつのあて方はわかりますか。」
「いいえ、経験ありません。」
「これからは、1日のうち何度もしなければいけませんので、なれてください。」
「新しいおむつは、この箪笥にあります。汚れたおむつはこのバケツへ」
 明子は新しいおむつを一組もって、正夫に近づいた。正夫と初めての対面に明子は緊張気味だった。
 ベッドに近寄り、布団をそっとはぐった。現れた正夫の姿は26歳の男性ではなかった。
 薄いブルーのロンパースが現れたのだ。
「これは」
「びっくりしましたか」
「いいえ」
「生まれて以来、ずっうとこうなんです」
 明子は父親に言われて、正夫の股間のホックをはずした。するとかわいキャラクターのおむつカバーがでてきた。その腰ひもをほどき、ホックをはずした。カバーのになかのおむつはぐっしょりと濡れていた。
「大人だからおしっこの量が多いからすみません。」
 明子は濡れたおむつを正夫の腰から抜き取り新しいおむつをあてがい、カバーのホックをとめた。
 このとき明子は初めて、男性の性器を見た。しかし、正夫の陰部には大人のしるしがなかった。
 このとき明子は下腹部に熱いものを感じていた。
「ごくろうさん。これからは一人でお願いしますよ。濡れたおむつはこのはかりではかり、このノートに記入してください。」とノートを渡された。表紙には「介護日誌」と書いてあった。
 めくると、1日毎に時間を追って、おむつの重さ、便の状況、水分の補給、体温など正夫の状態が日目でわかるようにかかれていた。しかし、ページの半分にも同じ表があり最上欄に「介護人の状況」と書かれていたり、「性交」とか「自慰」といった介護とは無縁と思われる記述があった。
 それらを見て明子は父親に質問しょうかと迷っていた。すると父親の方から「何かわからないことがありますか」と聞いてきた。
 明子は「いいえ、わかりました。」と答えた。この会話が明子のその後を決めたのである。
 夕食は明子も正夫も同じものを食べることになった。明子は、寝ている正夫にに寄り添いながら食事を食べさせた。
「正夫さん、お口を開けてね」とまるで乳児でも食べらすかのような口調で食事をさせ、自分の食事をした。
 明子の食事に催淫剤が入っていることは知らなかった。
 食事の後、正夫のおむつを交換し、洗濯機で今日のおむつ全部を洗い、乾燥機にほおりこんで、明子の部屋に帰った。
 部屋で風呂に入ろうと白衣を脱ぎ、準備をするために箪笥をあけてみた、下着が入っているはずのところには、正夫のところにあったおむつが入っていた。
 明子はあ然とした。
 仕方なく浴室に向かった。一人暮らしにしては大きすぎるほどのものだった。
 まるで映画のヒロインの入浴シーンにようだった。そして、風呂から出て自分の部屋の戻ったとき。部屋に父親が入ってきた。
「風呂から出たようだったので、寝支度のお手伝いに来ました。今日一日、ご苦労様。」
 バスタオル一枚の明子のそばを通り、「下着」が入っている箪笥に向かった。
「あなたが、わが家の介護人を引き受けてくれて本当にうれしい。前任者は三年しかいなかった。」
 そんなことを言いながら父親は、一組のおむつと、ベビードールをもってベットに近づいてきた。
「あの、私はもう、立派な大人です。」
「ええ、私の息子の正夫も立派な大人です。でも、ちゃんといい子で、おむつをしています。それはあなたもご存じですよね。」
「はい。」
「じゃ、いい子になってください。それにあなたは、介護日誌を見て、わかりましたと言いましたよね。」
「はい」
「正夫の介護をする方には、正夫の気持ちをわかってもらいたくて、おむつをしていただいています。介護はされる身になることが大切じゃないですか。」
 明子は観念したのか、黙ってバスタオルをのけベッドの上で正夫と同じ姿勢になった。
 父親は、明子の腰の下におむつカバーとおむつを敷き込んで、手際よく明子におむつを当てた。
「なかなか似合っていますよ。」
「ありがとうございます。一つ教えてください。介護日誌の右ページが私のことを書く欄だとわかりました。そしたら、自慰とか、性交はなになんですか」
「それは、字を読めばわかるでしょ。それともあなたは未経験なんですか。」
「いいえ、そんなことはありません。」
「正夫が、あんな身体じゃなかったら、彼女の一人や二人いてもいい年ですよ。だからせめて親の私の償いのつもりなんです。」
「だけど、それは親子の問題で、私には関係ないでしょ」
「だから、高い給料や豪華なこの部屋をあなたに提供しているのです。ビジネスと割り切ってください」
「だけど」
「あなたと私は、雇用関係が成立しています。もう、我が儘やめてください。朝は早くから正夫の介護が始まりますよ。早く寝なさい。それから、朝起きたら介護の前に基礎体温を測ってください。あなた自身のことも日誌に忘れないように」
 そういって、父親は部屋を出ていった。
 一人になった明子は、改めて自分の下半身にめをやった。そこにはおむつしかなかった。仕方なく、ベビードールをきて。ベッドに入った。
 寝付かれない。下腹部が熱くなり、手が自然に性器にいっていた。そして、初日から自慰をしてしまった。後で自刎の存在がむなしく感じていた。
 翌朝は、おむつが冷たく感じて目を覚ました。明子はお漏らしをしてしまっていた。
 父親に言われたとおり基礎体温を測り「介護日誌」に書き込んだとき父親が入ってきた。
「おはよう、眠れましたかおむつはどうかな」「おはようございます。」といいながら新しい、おむつを持ってきた。「夕べ、言い忘れていたが、朝と寝る前のあなたのおむつは、私が変えてあげます。あとは、正夫の交換をしたら自分で変えてください。」と、おむつを変えられた。
 明子は正夫の部屋に行き、正夫のおむつの交換を始めた。正夫のおむつはも明子に負けないくらい濡れていた。正夫ペニスは勃起していた。明子は正夫のの腰の下に新しいおむつカバーとおむつを敷きこんで、おむつで勃起したペニスを包むようにしておむつを当てた。
 そして、正夫と一緒に朝食を取り始めた。この家の朝食は、和食であった。暖かなご飯に焼き魚、そしてお味噌汁、それにレザートに果物とコーヒーと豪華な物だった。しかし味噌汁はなれないせいか辛く感じた。明子は自分の部屋の冷蔵庫から買い置きのジュースをたくさん飲んだのだった。
 それから明子は、正夫と自分が汚したおむつとおむつカバーの洗濯を始めた。洗濯の途中で、明子は尿意を感じた。そしておむつが濡れた。
 そして、明子は正夫のおむつを交換し、自分のおむつを交換した。
 食事、おむつ、洗濯以外はほとんどすることもなく時間が過ぎていった。
 そんな毎日が続いたある夜、寝る前に明子のおむつを交換しに、父親がきた。
「あなた介護日誌によると、そろそろ月経が始まるようですね」
「はい、毎月そろそろ明日位から始まります。」
「月経の時は、布おむつだと始末が大変なので紙おむつを使いますから」
「生理の時くらいは、おむつから解放してください。」
「正夫は、年中おむつをしているのです。雇用関係を結んだでしょう。」
「でも、、、、」
「それとも、タンポンを私がいれてあげましょうか。」
「いえ、紙おむつがいいです。」
「明日からの月経に備えて、今夜から紙おむつをしましょ。」
「いえ、始まってから、お願いします。」
「布おむつがよごれるでしょ。」
 仕方なく明子は、紙おむつを当てることにした。最近の子育てでは、紙おむつが主流となっていること、高齢化者会の到来で「大人用紙おむつ」が販売されていることは、テレビのコマーシャルで知っていた。しかし、まさか自分が使うとは考えてもいなかった。
「紙おむつは、このテープをここに貼るだけでいいから、おむつカーバーいらないよ。」と父親が紙おむつの仕方を教えてくれた。
「生理用のナプキンを大きくした物と思えばいいさ」
 初めての紙おむつは、布おむつと違い、なんだか感触が悪かった。確かにナプキンを大きくしたと思えば布おむつよりも納得できたてんもあった。
 明子の経血は毎月非常に多かった。それを父親に見られることがもっといやだった。
 その夜は、紙おむつの上からクリトリスを刺激したのだった。毎月月経前は以上にオナニーをする癖になっていた。
 翌朝、やはり始まっていた。
「おはよう、どうかなはじまっているかな」と父親は月経が始まることを、楽しみにしているかのように紙おむつをはずし始めた。
「おやおや、紙おむつが赤く染まっているよ」
「始まったようです」
「夕べ、紙おむつにしておいてよかった。そうでないと洗濯が大変になるところだった。」
「ええ」
 明子も堪忍したようだった。
「生理痛はひどいんですか」
「いつも、ひどくて」
「でも、正夫の介護をしながら、よこで寝ていていから」
「えっ」
「なに、びっくりしているんですか。生理痛がひどいと言うから気を使ってあげているのですよ」
「ありがとうございます」
 内心では、なぜ、男性と寝なければいけないのかと思いつつも、ありがとうといってしまった自分の変化に気がついていた。
そんな会話が進んでいる間に父親が何かを持ってきた。ビデだった。
「女性は、生理の時こそ清潔が大切だから」と言いながら汚れた紙おむつを広げたまま、明子の膣にビデを差し込んできた。
 自分で使ったことはなかった。つぎの瞬間、膣のなかに冷たい液体が広がったと思ったたら、そこから出て、おしりをつたわって、紙おむつにひろがった。
「朝晩、私が洗ってあげますよ」
といいながら、新しい紙おむつをあてた。
 明子は、正夫のおむつ交換してから、朝食を二人でたべた。
 しかし、月経が始まり憂鬱な気分の生活が始まった。
 正夫のおむつ交換はなれてきたが、自分の紙おむつの交換は慣れていないためか。手間取った。
 しかし、ワンパンターンの生活には代わりがなく、暇な時間が合ったが生理痛のためかなぜか元気になれなかった。
 そして、ついつい正夫の横で寝転がっていた。が、いつの間にか眠り込んでいた。
 目が覚めると、正夫のおむつ越しに、勃起しているペニスに手があった。びっくりした明子は手をのけた。なぜ、そんなところに自分の手があるのか納得いかなかった。
 そして、正夫のおむつを交換しようとおむつをはずしたが、勃起は治まっていなかった。
 明子は、勃起したペニスを握った。握った手がピストンのように動いた。ほどなく、正夫のペニスから白濁が発射した。
 濡れティッシュで、ペニスをきれいに拭き、おむつを当てた。
 そして、自分の紙おむつを交換しようと、テープをはずした。紙おむつは、おしっこと経血で濡れていた。明子はさっきの行為の興奮が治まらず、自分のクリトリスに手が走った。そして、絶頂感を迎えたのだった。
 その晩も父親の手でビデを使われ、紙おむつを当てられた。
 生理も終わり、そんな生活からも解放された。
 その日の朝、正夫が一週間も便秘したいることが介護に日誌からわかったのだ。父親から正夫に浣腸をしておくようにといわれたのだった。明子は便秘の経験もなく自分で浣腸をしたこともなければ、まして他人しかも異性に対して浣腸をしたことなどあるわけなかった。明子は正夫といつものように朝食をとった。そして、おむつの交換をする準備を始めた。普段と違うことはおむつのほかに浣腸を準備する必要があった。父親からあたえられた、浣腸器とグリセリンの瓶を持って正夫に近づいた。
「正夫さん、便秘なのでお浣腸をさせていただきます。」
 といいながら正夫のおむつカバーの腰ひもをほどいた。おむつはおしっこでぬれていたが、うんちは見えなかった。もしおむつにうんちがでていたら浣腸をしなくてすむのだと思って期待をどこかでしたいたのだった。明子は正夫を横向けて肛門に浣腸器を入れてグリセリンを正夫の腸内に送りこんだのだった。
 そして、後かたづけが簡単な紙おむつを当てたのだった。
「お薬を入れたからね。少し我慢したらそのまま全部出していいですよ」
と正夫に言った。明子は正夫がうんちをする前に自分のおむつを交換をした。
「そろそろ、でるかな」といいながら正夫のおなかをなでていたのだった。それからしばらくして正夫は、おむつにいっぱいのうんちを下のだった。
「もう、全部出たのかな」といいながら紙おむつをはずしていた。紙おむつの中には、うんちがたくさん出ていたのだった。明子は、紙おむつの中のゆるいうんちを紙おむつにくるんだ、おしりを丁寧に拭いて新しいおむつを正夫の腰の下に敷いた時、明子の目に勃起した正夫のペニスが目に入ってきた。明子は自分の白衣を目めくりおむつカバーをはずし、おむつを取り除いて、正夫のペニスを自刎の体内に導くようにしてこしをしずめた。
 次の瞬間には腰を上下に動かしピストン運動をしていた。
「正夫さん、気持ちいい」
 明子は、力の限りピストン運動をした。
「ああ、いい、いきそう」
 次の瞬間、「行った。」明子は絶頂を迎えたのだった。
 正夫のペニスを抜いてみるとペニスにはザーメンがついていた。それは、ザーメンの一部はしっかりと明子の体内に残り、卵管向けての生存競争が明子の体内で始まったことを意味していた。
 明子は月経が終わったばかりなので妊娠の可能性はないと思っていた。むしろ、今までに体験しことのない絶頂感を得たこと、そのとき表情の少ない正夫が微笑んでくれたということがとてもうれしかった。
 そして、介護日誌にの正夫のページに「浣腸」「排便」「性交」と書込み、自分のページに「性交」と書き込んだ。
 その夜、父親が明子の部屋に来た。いつものようにおむつを交換に来てと明子は思っていた。
「今日は、浣腸ご苦労さん。初めてだったので大変だったでしょ」と労をねぎらってくれた。
「いいえ、しごとですから」と答えた。
「今朝、介護日誌をみるとあなたも、随分の便秘をしていますね。」
「いつもなんです。」
「でも、ここで介護をしているのですから、私には雇用主としてあなたの健康管理をする義務がありますから。正夫にあなたが今日してくれたように私がしてあげますよ」
「いいえ、かまいません」
「業務命令ですよ」
「わかりました。」
と観念した。父親は浣腸器とおむつを持って明子のベッドに近寄ってきた。 「薬をいれるよ」
といいながら明子のおむつをはずし始めた。
「今日の介護日誌によると、性交もしたようだね、どうだったのかね」
「すいません、つい、」
「どうしたんだね」
「正夫さんの・・・・」
「そうだよ、正夫は立派なおとこなんだ。で、感想は」
「恥ずかしくてそんなことは、いえません」
「だけど、いったんでしょ」
「は、はい」
「正夫は、何人目の男なんだ」
「3に人目です」
「結構、すくないんだね」
 そんな会話をしながら、明子の肛門には浣腸器あてられ、液体が明子の体内に入っていった。
「浣腸をしているから今夜は紙おむつをしておくね」
と紙おむつを手にしていた。
「それから、女の大事なところにうんちが入ると大変なことになるから、これを入れてあげよう」
とポケットからなにか出してきた。
「これは、あなたが今日食べた正夫のものと同じものですから」
とグロテスクな張型を明子の膣にさしこまれた。
「いや、恥ずかしい」
「じきに、ほしがるようになるよ」
と観念させられた。
 父親は、張型が抜けないように丁寧に紙おむつを明子につけていった。そして、「おやすみ、ゆっくりと」といって部屋を出ていった。
 明子はこの夜、初めての体験を二つも同時にすることになった。一つは浣腸とおむつへの排便。もう一つが張型の挿入。後でわかったがこの張型は、リモコンバイブになっていた。
 明子は、普段から便秘症で、普通の便秘薬では便通ができなかったが浣腸だけはしたことがなかった。だから浣腸がどうなるのかは知らなかった。
 眠り込もうとした時、リモコンのスイッチが入ったらしく、明子の膣の中でバイブが振動しはじめた。
「やめてください」
というと一度は止まった。しかし、数分もしないうちにまた、動き始めた。
「あっ、あっ、」と絶頂を迎えたのだった。
 それからの記憶が定かではない、次に目が覚めたのは、お腹が痛くてたまらずに目が覚めた。
「どうしよう」と思った次の瞬間、腰になま暖かい物を感じた。それが便であることはすぐに理解できたのだった。しかし、それをどう処理したらいいのか考えているうちに再び深い眠りに入っていたのだった。
「おはよう」
といいながら、父親が部屋に入ってきたので目が覚めた。
「なんだか、今朝は、普段と違うにおいがするね。」
 と言いながら、明子のおむつをはずそうとして、父親が近寄ってきた。
「すみません。うんちが出てしまったんです。」
と恥ずかしい言葉を明子自らの口から言った。
「いいんだよ。あなたは正夫の便を処理したから、私があなたの処理をしてあげよう」といいながら明子のおむつをはずし始めてた。
「たくさんのうんちがでているよ」
「はずかしい」
「おしりをきれいにしてあげますよ」
といいながら明子の腰を濡れたタオルで丁寧に拭いてくれた。
「すみません、抜いてください」
「なにを」
「ば、、バイブを」
「これで、随分楽しんでいたようだが」
「いえ、そんなこと」
「それとも、正夫のものが気に入ったのかな」
「いえ、」
「正夫の介護の間は、抜いてあげよう。好きなときに、正夫に乗ってあげなさい。」
「いえ」と断ったが明子の体は正夫のものが忘れられなくなっていた。
「とりあえず、おむつをしておきますからね」とおむつを当てられた。
 その日も、明子は正夫のおむつ交換の介護をしたり、食事を食べさせた。
 午後のおむつ交換の時明子は、正夫に乗り「いって」しまった。
 そんな生活が数ヶ月続いたある日のことであった。
 あさ、父親が「おはよう」と明子の部屋に入ってきた。
「そろそろ、始まるころだよな」
「はい」
「でも、最近性交が多いようだからね」
「すみません」
「明日、始まらなければ検査しましょう」
「はい」
 その次の日、検査することになった。
 午前中、医師がやってきた。
「先生が来たからついてきなさい」
 父親に着いていくと、今までに入ったことのない部屋に入った。そこは、まるで病院の診察室だった。
「こちらに下着をとって、いやおむつをはずしてあがりなさい」
 まるで、明子のことを知っているかのように医師は内診台に上がるように言った。
 クスコが明子の膣に入った。そして、乳房を接診したりと診察をした。
「今回の子はご懐妊が早いですね」
「ええ、かなり好き者ですから」
「介護日誌などから見て2ヶ月目でしょう」
「そうですか」
「次の子は、決まりましたか」
「はい、今日面接に来ましたから」
「お父さんも好きですね」
「まあ」
 そんな二人の会話に明子は途方に暮れた。
 そして、正夫の部屋へと帰った。そこでは、新しい子が正夫のおむつの交換をしていた。
「ちょっと、こちにきなさい」
 父親に呼ばれ、部屋から出たところで
「これは退職金というか手切れ金です。次の子も来たので・・・」
 渡された封筒には、小切手が1枚入っていた。
「必要なだけ書き込みなさい。おなかの子は産んでも、堕してもいい。どっちにしても今後は、我が家とは関係ないですからね。」
 その後の明子のことは誰も知らない。


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