NEW HALL C&S No.83 (1782−87)

ブリストルの失敗にもかかわらず、Champion(1743-91)は、
まだ英国硬質磁器の未来を夢みて、その硬質磁器の
特許を携えてStaffordshireを訪れた。
工場主達は,興味を示したがChampionの方式では
利益が得にくいので,大量生産向きに改良を加えなければ
と感じ取った。1781年、その硬質磁器の特許は、
ブリストルからニューホールに売却された。

Champion’porcelain body の改良型は、
hybrid hard pasteとして知られるタイプで、
濁った感じの緑がかった灰色の釉薬で
表面に黒い小さい粒子が点在しているのが
肉眼で見えます。
ブリストルの方が、より白く滑らかな表面で黒い
不純物の粒子はもちろん見えません。

このパターンナンバー83のC&Sは,ソーサーの内側と
カップの外側にフルート形態が付与されている
にもかかわらず、薄く上手に仕上がっています。
パターンナンバー195の小花を散らしたニューホールの
人気図柄のものと比較すると厚さの違いがわかります。
ただ、色についてはその灰色がかった白は似ています。
ブリストルと初期のニューホールの緑色の釉薬は,
似ていて酸化銅が使われていたのではと
推測されます。

1812−14年頃には、利益の低い硬質磁器の生産を
やめ大量生産に適したボーンチャイナに代えてしまい
1830年位で閉窯してしまう。









左195 右83