BASIC入門


 いまどき,コンピューターも使えないんじゃ時代に乗り遅れてしまう。簡単な使い方くらいマスターしましょう。


  <目次>
 用意するもの 
 第 1 回 :とにかく使ってみましょう
 第 2 回 :関数と変数
 第 3 回 :プログラムの保存
 第 4 回 :判断文
 第 5 回 :ループ


【用意するもの】
 ・コンピューター本体:NEC PC−8001(\168,000)
 ・ディスプレー:できればカラー。あるいは専用アダプター(\10,000)とカラーテレビ。
 ・カセットテープレコーダー

第1回:とにかく使ってみましょう
 さあ,スイッチを入れます。暫くすると,画面にメッセージが出て,Okと表示されますね。これでオッケーです。さあ,使ってみましょう。
 まずは,BEEPと入力してみましょう。Bは下の段の真ん中辺,Eは上から2段目の左の方,Pはその段の右の方にあります。BEEPと打ったら,リターンキー(右の方にある大きいキー)を押します。
 「ピーッ!」と鳴りましたね。はい,結構です。BEEPは音を鳴らせという命令です。コンピューターがあなたの命令にしたがって,ちゃんと働きました。
 次に,? "ABC"と入力し,リターンを押して見てください。ABCと表示されましたね。?はPRINTと書いても同じなのですが,画面に以下のものを表示しなさいという命令なのです。
 では,いよいよ計算をさせてみましょう。? 1+1と入力して,リターンを押して見てください。ほら,2と表示されましたね。コンピューターはあなたの命令にしたがって,計算をしてその結果を表示したのです。
 はい,今日はここまでです。お疲れ様でした。

第2回:関数と変数
 さあ,今日はもう少し難しい計算もしてみましょう。コンピューターと言えば,難しい計算が瞬時に出来るものの筈ですね。そうです。三角関数や対数なども瞬間的に計算してくれるのです。
 では,? SQR(2)と入力し,リターンを押してみましょう。1.4142...と表示されましたね。SQRはスクエア・ルート,つまり平方根のことです。これでルートが一瞬で計算できることが分かりますね。2を他の数字に変えて,色々試して見てください。
 次に三角関数。? SIN(3.14159/4)と入れて,リターンを押して下さい。0,7071...となりました。そうですね。sin(π/4)を計算したら,1/√2になったのです。次に? log(2)をやってみましょう。0.301029...と表示されました。このように,数学で使う関数が一通り使えますので,マニュアルで確認しておいて下さい。
 さて,計算以外にコンピューターのもう一つの重要な機能は,記憶することです。このコンピューターでは任意のアルファベットで始まる2文字以内の変数を記憶させることが出来るのです。
 では,X=1と打ってリターンしましょう。次にY=2でリターン。ここで,? X, Yリターン。はい,1   2と表示されました。コンピューターは確かにXとYの値を記憶しています。更に,? X+Yも試してみましょう。はい,ちゃんと3になりますね。このように,コンピューターは変数を記憶させておいて,あとから計算に用いることが出来るのです。
 はい,今日はここまでです。お疲れ様でした。

第3回:プログラムの保存
 前回までで,コンピューターが数値を記憶し,様々な計算を行う機能があることをご理解いただけたと思います。今回は,様々な計算式など一連の処理をコンピューターに記憶させておき,必要な時に繰り返し利用できるようにする方法について学びます。
 まず,INPUT Xリターン。はい,?が表示されました。ここで,2を入れてリターンしましょう。次にINPUT Yリターン,?が出たら,3リターン。はい,ここで? X, Yリターン。2   3と表示されました。次に? X*Yリターン。コンピューターはX=2とY=3を記憶していて,掛け算したら6になったわけです。この掛け算をいつでも使えるように記憶させてみましょう。
 次の通り入力して下さい。
  10 INPUT X
  20 INPUT Y
  30 PRINT X*Y
 はい,ここでLISTリターン。10〜30がそのまま表示されましたね。コンピューターはこの3行のプログラムを記憶したのです。では,いよいよこれを実行します。
 RUNリターン。はい,?が出ました。Xの値を入れて下さい。次に?が出たら,Yの値を入れます。すると,たちどころに掛け算の結果が表示されました。もう一度RUNリターン。以後,何回でもこのプログラムが使用出来ます。
 では,このプログラムをカセットテープに保存しましょう。テープレコーダーを録音状態にし,CSAVE"KAKE"リターン。はい,暫くしてOKが出たら保存終了です。
 はい,今日はここまでです。お疲れ様でした。

第4回:判断文
 前回は掛け算をするプログラムをカセットテープに保存しました。まず,このプログラムを読み込んで使用してみましょう。前回はCSAVE"KAKE"というコマンドでプログラムを保存しましたね。これはカセット(C)に"KAKE"という名前で保存(SAVE)するということです。では,この"KAKE"をカセットから読み込みましょう。CLOAD"KAKE"と打って,リターンを押して下さい。そして,巻き戻しておいたカセットテープを再生します。あれ,わかちちさんのマイコンだけ変なメッセージが出ましたね。SKIP "INVADOR"と表示されています。わかちちさん,間違えてインベーダーゲームのカセットを入れましたね!
 さあ,みなさん,Okが出ましたか? ではLISTリターン。はい,前回のプログラムが出て来ましたね。
  10 INPUT X
  20 INPUT Y
  30 PRINT X*Y
 では,30行目の*印を/に変えてみましょう。カーソルキー,すなわち,矢印のキーで,*の場所に移動し,*を消して/に変えます。そして,リターン。はい,念のためLISTリターンで確かめましょう。
  10 INPUT X
  20 INPUT Y
  30 PRINT X/Y
 では,RUNリターン。例えば,10と5を入れてみましょう。10÷5=2が計算されましたね。次に,1と0を入れてみましょう。はい,ピーッと鳴ってエラーメッセージが出ました。0で割れないからエラーになったのです。
 では,Y=0の場合は割り算をしないようにしてみましょう。プログラムに,次の1行を追加して見てください。
  25 IF Y=0 THEN PRINT "BAKANEKO":END
 はい,RUNリターンで,1と0を入れてみましょう。BAKANEKOと表示されました。では,0以外の数字も試しましょう。ちゃんと割り算されていますね。このように,IFとTHENを組み合わせることによって,条件によって異なる処理をすることが出来るのです。
 はい,今日はここまでです。お疲れ様でした。

第5回:ループ
 前回までで,コンピューターが数値を記録したり,難しい計算をしたり,場合によって異なる処理をすることが出来ることを学びました。コンピューターのもう一つの特徴は,同じような処理を短時間で多量にこなせることです。今回は,同じことや同じようなことを繰り返し処理する方法を学びましょう。
 例えば,画面に3行続けてABCの文字を繰り返し表示させたいとします。この場合,次のようなプログラムを書けばいいですね。
  10 PRINT "ABC"
  20 PRINT "ABC"
  30 PRINT "ABC"
 3回位なら,これでも構いません。でも,これが何十回,何百回になったら,非常に無駄な労力とメモリーを使うことになってしまいます。さて,ここで次のプログラムを入力して,実行してみてください。
  10 FOR I=1 TO 3
  20 PRINT "ABC"
  30 NEXT
 はい,さっきのプログラムと同じ結果が表示されましたね。では,10行のTOの後の3を5に変えて実行してみてください。どうですか? 今度はABCが5つ表示されましたね。では,10にしてみましょう。はい,10個表示されました。
 このFORというのは,Iを1から3迄,あるいは5や10迄数えて,その間NEXTまでの命令を繰り返し行うということを表しています。ですから,20行をBEEPに変えれば,Iの数だけ音が鳴りますし,計算式があればその計算を繰り返すことになります。計算式を含む例を挙げてみましょう。
  10 A=0
  20 FOR I=1 TO 10
  30 A=A+I
  40 NEXT
  50 PRINT A
 これを実行すると,55と表示されます。これは,1から10迄を足した結果ですね。数学で覚えた公式を思い出しながら,「2分のn括弧n+1括弧閉じる=・・・」なんて計算しなくても,コンピューターなら遮二無二計算させてしまうことが出来るのです。
 はい,今日はここまでです。お疲れ様でした。


 このページ、最初に作ったときは完全に洒落のつもりであった。中年世代は懐かしがってくれた。ところが、現在高校の数学の教科書で扱っているプログラミング言語は、なんとこのBASICなのである。流石お役人。時代の流れに(ry



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