ネット上で稼ぐビジネスモデル


 ここで述べるのは,e−コマースなどではなく,単にインターネットをいじっているだけで儲けようという,図々しい話である。
 さて,パソコンをネットに繋いでいじっているだけで儲けるにはどうするか? 懸賞に応募する(爆)。確かにそれもある。しかし,ここで述べるのは広告を取って,その収入を運営会社と一般ユーザーが分ける話である。
 広告で儲けるには,通常自分がサイトを開設したり,メールマガジンを発信したりする必要がある。主な儲け方(笑)はホームページのバナーとメルマガ広告である。

1)HPのバナー広告
 広告業者と契約し,自分のHPにバナー広告を載せる。大抵はページの最上部等にバナーが載って,ご丁寧に,スポンサーも訪れろと書いてあったりする。
 この広告を見てクリックした人がいると,そのたびに広告主は広告業者に100円払い(実際には100万円払っておいて1万クリック保証とかが多い),バナーを載せた人は広告会社から30円程度を受け取る仕組である。
 ちなみに,私のサイトには時々バナーが出てくるが,これは広告料は貰っていない。画像がないと殺風景なので,面白いと思うものを貼っているだけである。
 私の掲示板にバナーとリンク先のURLをカキコすると,審査の上(笑)無料で貼り付けるかも知れない。

1’)無料HP
 1)のバリエーションと考えてよかろう。HPを開設するためには,通常はプロバイダーと契約して毎月使用料を払う。しかし,中には無料のプロバイダーもあり,1銭も払わずにHPやメールが使用できる。
 では,このようなプロバイダーは慈善事業でやっているのか? そんな訳はない。しっかり儲けているのである。どうやって儲けるかというと,HPやメールに広告を載せるのである。無料でHPを作ると,勝手にバナーが貼られていて,自分には広告料が入らないのだが,使用料も払わなくて良いということである。
 ところで,私のHPは月額300円+電気料金のみで運営されている。1)を実行して毎日1回自分でクリックするだけでも,無料HPより儲かるはずである。では,どうして貼らないかというと,ある会社に申し込んだら極めて無礼な態度を取られたため,有料バナーは貼らないことにしたのである。

2)メルマガ広告
 メールマガジンを発行し,その中に広告を入れることができる。メルマガ広告の会社と契約すると,5行程度の広告を自動または手動で掲載でき,その中にはURLに掲載先を識別するコードを付けたものが入る。読者がこれをクリックすると,HPの広告同様にカウントされるのである。

 以上のモデルは,いずれの場合もサイトを開設したりメールを送ったりする人に広告料が入る。実際にクリックして広告を見た人にはお金は入らないのである。しかし,現実には自分でクリックしまくったり,友達同士でクリックしたりが当たり前になっており,広告効果はかなり低いものであるということが定説になりつつある。現に,100万円出して,数十人しか会員を集めることができなかったサイトを知っている。m(="O"=)m
 現実の世界の広告を考えてみると,広告を載せる場所を提供した人に金が入っても,広告を見た人に金が入らないのは当然である。ところが,広告を見た人に金が入るモデルを実行する会社が出てきた。そんなのありかって? しかし,現実世界でもチラシを配るよりも広告入りティッシュを配った方が受け取ってもらえる率が俄然アップする。もし,チラシに十円玉を添えたらもっと受け取って貰えるであろう(爆)。面白い例を二つ紹介しておこう。

1)Info-Cash
 このモデルは実に潔いほどに直接的である。自分の個人情報や興味の対象を登録しておくと,時々(広告が取れて自分がその広告に興味がありそうだと判断されたら)「広告閲覧依頼メール」が届く。そこにあるURLをクリックして広告を見た後,IDを入力すると,30円〜50円貰えるのである。
 しかし,このモデルには少々無理があった。通常の広告なら,その広告に何がしかの興味を持った人だけがクリックする。ところが,このシステムでは,会員はもともと金が欲しくて入ったのだから,依頼メールが来るなり迷わずクリックするに違いない。これでは同じクリック数を稼いでも,通常のバナー広告ほどの効果は見込めない。結果的に広告が余り取れず,失敗に終わるかと思われた。
 ところが,流石関西の商人! Info-Cashは以下の2つの戦略で見事に成功した。

・当選付きBBS
 広告閲覧依頼メールにも驚いたが,このBBSにはもっと驚いた。BBSは7分野に分かれ,会員なら(女性専用以外は)誰でもどこにでも何回でもカキコできる(よく考えたら会員以外でもカキコできる)。そして,カキコすると百数十回に1回当たりがあり,数十円貰えるのである。
 このBBSには当然のことながら金目当てのカキコが殺到した。ところが,ツリー形式の大型BBSの宿命で,カキコそのものが楽しくなり,常連がかなりの数定着するようになった。彼らはお互い友達になり,勝手にオフ会を始めたり,関連ホームページやチャットルームがいくつも出現したり・・・で,毎月1万カキコが当たり前になってしまった。その結果,このBBSに1つだけ貼るバナーの広告価値が非常に高くなったのである。
・抽選メール
 広告閲覧依頼メールの実効性を高めるには,広告料を大幅に下げるしかない。しかし当初から会員には30円以上貰えると告げてあるので,単価を下げることは不可能であった。しかし,会員には閲覧料が貰えないメールも配信できる規約であったので,こちらに活路を見出すことになった。しかし,それでは会員が納得しない。そこで考えたのが,抽選で数千名に数十円当る広告メールである。これは大成功を収め,多い日には何件もの広告が配信されるようになった。(後日,はずれでも1円以上のキャッシュバックがあるシステムに変更されている。このシステムになってから通常の広告閲覧依頼メールは配信されていないが,キャッシュバック金額の合計はむしろ増えているので,会員からのクレームは少ないようである。)
 ところで,Info-Cashでは3千円貯まると送金される規約になっている。去年から参加している私は,まだ1500円足らずである。もっとBBSにカキコしなければ・・・(=^^=;;(その後当選システムは廃止され,通常のBBSとして機能している。書き込みは減少したが,マナーの良い掲示板として定着していた。しかし、運営側として掲示板を維持する意味はなく、先日廃止されてしまった。)
 というのは昔の話で、最近は抽選メールも極端に頻度が少なくなった。また、クリックするだけで1円貰えるメールも維持できなくなったのか、抽選で1名様に10万円当たるというメールが来ることがある。このようなメールの配信料は100万円が相場であるから妥当といえば妥当であるが、ビジネスモデルが行き詰って試行錯誤しているのかもしれない。他のサイト同様、資料請求や入会でポイントが付くシステムが主流となって、メリットは小さくなっている。

2)当るもらえるドットコム
 これは完全な抽選方式である。会員は毎日サイトにアクセスし,数字を6つ選んで登録し,その間に広告を見る。そして翌日の抽選で,もしかすると1千万円が当るかもしれないのである。
 1千万円当った人はこれまで1人だけであるが,私もキーホルダーを貰った。そのキーホルダーが当ったとき,パソコンをいじりながら,このサイトを紹介してくれた同僚の方を向いて,深刻な表情で「当るもらえるドットコムに当った・・・」と言ったら,1千万円当ったと思って,かなり焦っていた。(=^^=;

 2004年現在、私は上記のサイトに登録したままであるが、もっと効率の良いサイトを見つけたので、以下に改めて紹介したい。

3)MyID改めECナビ
 これは本来懸賞情報サイトである。常時1000〜5000の懸賞情報が登録されており、検索機能で希望する懸賞を見つけてクリックすれば、懸賞応募画面へ飛んでいくというものである。しかし、そのような懸賞情報サイトだけなら、国内に数百は存在する。このMyIDはポイントサイトとしての色彩も濃いのである。
 まず、懸賞実施者は誰でも無料で懸賞情報を登録することが出来、簡単な審査の上、1〜3日後には懸賞情報がアップされる。これ以外に有料サービスが様々あり、運営会社はそれで収益を上げることになる。広告料を支払うと、メールマガジンで懸賞情報が紹介されたり、トップページに大きく表示されたりするのである。
 このようなサイトの運営によって広告収入を得る事業が成立するためには、毎日懸賞情報をチェックしに来る会員が大量に存在することが不可欠である。MyIDではポイント制によってこの会員を多量に獲得している。実は、このサイトは毎日アクセスすれば、毎年千円貰えるのが普通なのである。
 ポイントの獲得方法はいくつかあるが、まずサイトにアクセスし、おみくじを引くと結果によって0〜25ポイント(10000ポイントで千円キャッシュバック)獲得できる。そして、じゃんけんを2回して、1回勝つごとに10ポイント獲得する。これだけで、1日平均15ポイント以上獲得できるのである。また、かなり頻繁に広告メールが配信され、クリックするだけで10ポイント貰える。また、クリックすると何ポイントか(最低5ポイントらしい。現在のところ、5、5、50、10ポイント獲得)貰える抽選方式のメールも来ることがある。
 更には、消費者アンケートも行っている。アンケートメールが来て、それに答えるだけで50ポイント(先着数千名?、定員超過の場合は回答ページが出ない)貰えるし、詳細な本調査の対象になると、500〜5000ポイント貰えることがある。
 あとは普通のポイントサイトのように、商品を購入したり、入会するとポイントがついたりもする。そして、MyIDカードというクレジットカードがあり、これに入会すると10000ポイント貰える。このカード、自営業者でも入会出来るのが凄い。そして、キャッシュバックをこのカードにして貰うことも出来るので、ネット銀行の口座を作らなくてもいいのである。
 実は、筆者は以前この運営会社と直接取引きしたことがある。なかなかしっかりした会社であるが、彼らは私が5000円もキャッシュバックを受けていることを知らない筈である。(爆)
 なお、MyIDは現在ECナビと改称され、インターネット通販を紹介するサイトとしての色彩が濃くなったが、懸賞応募機能はそのままで、ポイントも同様に貯めることが出来る。そして、このサイト経由で商品を購入するとポイントがつくシステムも追加された。最も完成度の高いポイントサイトということが出来よう。


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