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物の値段


 私のオフィス、何か足りないなと思ってよく見たら、なんとプリンタがなかった。(=^^=;;
 そこで、小型の白黒レーザーを買おうかと考えたが、カラーのインクジェットのほうが安いし、どうせ枚数を印刷することもないし、と考えているうちに、会社のHPを作るのにスキャナーも欲しくなって、机のスペースを考えて、エ○ソンのカラ○オコピーを買うことにした。メーカー希望小売価格\49,800円であるが、エ○ソンダイレクトで\34,800で売っている(どうせすぐに値段も型も変わるからリンクは貼らない =^^=)。
 これを御堂筋の○ルファランドで見たら、やはり\34,800。送料はエ○ソンダイレクトが\1,500で○ルファランドが\1,000だから、○ルファランドにしようかと思いつつ、それなら安いプリンタとスキャナーを買ったほうがいいかな・・・と迷っていた。
 家へ帰って、何気なく近くにパソコンを売っている店がないかとネットで調べていたら、ラ○ックスダイレクトで同じものが\29,800で、おまけに送料無料なのを見つけて、思わずその場で注文してしまった。別に通販サイトを探していたわけではなく、ラ○ックスの店舗が播州はともかく、神戸にでもないかと探していたのであるが・・・。しかし、ここは納期も早いし、インクや紙も同時に注文出来て便利である。
 カラ○オコピーは旧型を前の前の会社の時に自分で買って来て(○ルファランドから担いで来て)セットアップして使っていたので、箱を開けてから使い始めるまであっと言う間。しかし、大きなオフィスでは小さく感じたカラ○オコピー、8畳足らずの部屋に置くと意外とデカイし、音もうるさい・・・。(=^^=;;
 それはともかくとして、これをもし、播州の片田舎の町の電気屋で買ったら、取り寄せるのに1週間掛かって、値段は希望小売のせいぜい1割引といったところではないだろうか。そういえば隣の会社にはD○LLの空き箱があった。田舎はネット通販に限る! でも、ITバブルは駄目!(爆)
 思えば20年前、全国どこで買っても同じようなものが同じ値段で売られていたものがある。それは酒である。ナポレオンは\30,000、V.S.O.P.は\12,000、ジョニ黒は\8,000で、ビールの大瓶が\310。清酒も級別に値段が決まっていて、どこのメーカーのものでも品質の差があまりなかった。
 これは、戦前から酒類製造業、卸業、小売業が免許制度によって手厚く保護されてきたことによるものである。また、輸入業者も免許制で、かつては外貨の割当制度もあったから、並行輸入など簡単に出来るものではなかった。
 それが近年、免許制度は残っているものの急激に自由化され、乱売合戦の結果、缶ビール一箱売るごとに、卸も小売も数十円ずつ損をするという滅茶苦茶な状況に陥ってしまった。一方、酒類製造業の免許制度は厳しく守られていて、地ビール以外の新規免許を取得するのは基本的に不可能に近いと言っていいが、乱売合戦のために大手が値引き競争を行った結果、マーケットが混乱し、中小メーカーは殆どが消え去ってしまったのである。
 消費者としては安定した品質のものがどこでも安く買えるのが一番である。一方で、高くても品質のよい手作りブランド品的なものは残る。一時期ほどではないが、地酒ブームは健在であるし、ごく一部の地ビールメーカーはまだまだ元気である。こういう状況になって一番困るのが中堅企業であろう。現に、年商1千億規模の中堅メーカーの多くが立ち行かなくなり、大手の軍門に下るところも出始めたのである。
 子供の頃母にいつも言われていた言葉を思い出した。
 「物を買うときは一番高いものか一番安いものを買いなさい。」



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