ITバブルの終焉


 最近インターネットで色々なことを調べていて,一つ気になることがある。それは,国内外を問わず,中堅・中小メーカーのホームページが次々と閉鎖されていることである。そのようなページがどのようなものであったかを,ご存じの方はよくご存じの例の手段(笑)で調べると,大抵のページはベンダの言いなりに作っていたことが分かる。つまり,フラッシュジャヴァスクASPにGIFアニメ・・・の重いページで,内容は普通のパンフレット程度,そして大抵は通信販売のコーナーが付いている。
 このようなページを作り,維持して行くためにはかなりのコストが掛かることは言うまでもない。初期費用に数百万円掛かり,そのまま維持して行くだけで毎月数万円以上必要になる。さらに,ページを更新しようとするとすぐに数十万円以上請求され,身動きが取れなくなるのである。そして,ついに支え切れなくなり,閉鎖してしまった・・・これが多くのページの実態であろう。
 では,このようにしてホームページを閉鎖した企業の多くが経営危機に直面しているかというと,必ずしもそうではない。本業でしっかり利益を上げ,健全な経営を続けているところも少なくないのである。ITへの投資が失敗であったといち早く認め,今後の費用対効果を考えて撤退する判断の出来る経営者なら,その誤った投資が企業の存続を脅かす,致命的な打撃になることはあるまい。
 本当に問題なのは,折角何百万も掛けたのだから,もっと頑張っていいものにして投資した分を取り返そうと考える,勇気ある撤退の出来ない経営者である。たかが一企業のホームページごときに,楽しいからと毎日見に来る消費者が沢山いる訳がない。それなのに,良いページ(多くの場合,中身よりもデザイン重視)を作り,我社の商品の優位性をアピールして,更には通信販売で大きな売上と利益を上げてIT投資を回収する・・・そんな馬鹿げたことが実現出来る筈はないではないか。このようなホームページに人を集めるには,IT投資以上に広告宣伝費を注ぎ込むことが必要になる。このようなページが長続きする筈もない。あるいは会社そのものが長続きしないかも知れない。
 このようにして,ITバブルは終焉を迎えつつある。
 めでたしめでたし。(=^^=)



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