●ジボガウミウシについて

今まで出会ったジボガウミウシの写真です。


「ジボゴン」JIBOGONと勝手に命名した(笑)
↓少し変わった可愛いジボガウミウシ↓

↑ジボガウミウシ 20~25mm位   左が通常の個体 右下が少し形の変わった個体(ジボゴン JIBOGON)

 

画質悪いです^^;

和名:ジボガウミウシ
学名:Glossodoris misakinosibogae (Baba, 1988)

界   : 動物界 Animalia
門   : 軟体動物門 Mollusca
綱   : 腹足綱 Gastropoda
亜綱 : 直腹足亜綱 Orthogastropoda
下綱 : Apogastropoda
上目 : 異鰓上目 Heterobranchia
目   : 裸鰓目 Nudibranchia
上科 : ドーリス上科 Doridoidea
科   : イロウミウシ科 Chromodorididae
属   : イロウミウシ属 Glossodoris
種   : ジボガウミウシ


分布:東北以南の本州、九州、種子島

・体地色は半透明な白色。
・淡い緑色をおびる個体も見られる。
・外套膜と腹足の周縁は不透明な白色で縁どられる。
 触角の上半分は黒色で、触角後部の正中線上に
・不透明な白い縦線が入る。
・鰓は半透明な白色で、黒い縁取りがある。
・外套膜周縁は比較的薄く、縁に沿って波打つように動く。
・カイメンを食す。
・馬場博士は本種をジボガウミウシ属の一種として記載
 したが(1988)、Glossodorisは1933年に同博士によって
 イロウミウシ属とされている。50mmに達する。

「本州」のウミウシ」より。


・通年見られ、交接や産卵の関係であろうと推測するが
 特に春から夏にかけて多い。
・東西の伊豆半島で平均してよく見られる種で、岩礁域を
 好み、砂底域中心の場所では見られない。
・暗い伊豆半島の海では遠くからでもよく目立つ。
・初めて見たときには、なんときれいなウミウシだろうと
 思ったが、ダイバーたちにつけられた愛称は「ダイフク」。

「ウミウシガイドブック2」より。


・体地色は白色の半透明で、個体によっては淡緑色のものもいる。
・外套膜と腹足には白色の不透明な顆粒状突起があり、周縁は白色の不透明になる。、
・触角の先の方は黒色で、前後に白い縦線がはいる。
・Rudmanによると、歯舌の形はシロタエイロウミウシやGlossodoris angasiに似る。
・カイメン類Poriferaを摂食する。
・鰓は白色の半透明で、黒い縁取りがある。
・日本固有種だが、韓国からも類似の個体が報告されている。
・学名と和名の「ジボガ」は、本種がオランダの海洋探検船ジボガ号によって
 三崎で発見されたことに由来する。
・体長は50mmにまでなる。
・通年、岩礁域の水深10~35mでやや普通に見られる。
・東北以南の本州、九州、種子島に分布。


「ウミウシ 生きている海の妖精」より。


2007.6.17 ++ウミウシ探索隊++神奈川県横須賀市佐島

koucha、paw、haha三人で探索に行きました。
潮のボトムは、12:05、-7.4cm。気温24℃ 晴れ。

ウミウシ図鑑.comで投稿されているorcaさんが、6/3に天神島で
私たちが未だ出会ったことの無いジボガウミウシ多数と出会ったとの
情報を得たので行ってみることにしました。
(orcaさん、見つかりました。有難うございました。)

ちょうど9時ごろ現地着。天神島ビジターセンターに車を止め、
(無料なので助かります。4-9月は9-17時、10-3月は9-16:30
休園日:毎週月曜・年末年始)
天神島臨海自然教育園へ。パラソルを持っていったのですが、
レジャー品は使用不可でした。さすがに管理されているので
ゴミも無く綺麗な海です。タツナミガイとイソアワモチに印をつけて
生態調査をしているようです。

hahaが、’ジボガ様、ジボガ様~’とお祈り(笑)して、すぐに
kouchaがジボガウミウシを発見!!
いや~、綺麗なウミウシです。バケツに捕獲して観察すると、
鰓をフリフリ可愛く動かしています。
その後、沢山のジボガウミウシと出会えました。

この時に少し変わった可愛い個体ジボゴン(JIBOGON)と出会いました。

「koucha&pawのウミウシ探索隊」より。

※潮間帯シュノーケリング、磯観察で結構見られます。


●観察月について(三浦半島)

2007~2017の10年間では、

3月・・・3回
4月・・・3回
5月・・・2回
6月・・・4回
7月・・・9回
8月・・・8回
9月・・・1回
10月・・・2回
と、6~8月に三浦の潮間帯の岩礁域で観察されています。
「koucha&pawのウミウシ探索隊」より。


●調査船ジボガ号について

◆インド・マレー水域の調査
大きな植民地を有していたこの地域の海へは、シボガ (siboga) 号調査
(1889-1900) で、多くの科学者が送りこまれた。
リーダーはバレンツ海にも行ったウェバー教授とテイドマン司令官である。
インドネシア東部水域を中心に300 以上の調査点をもうけ、膨大な生物標本を
採集したが、これらについての報告書はほぼ100 年間にわたって出版され、
ようやく最後の巻が今世紀末までに公刊される予定である。
シボガ号調査では、深海生物調査と、動物地理学上有名なウォーレス線が海に
存在するかどうかが大きい研究課題であった。
事実、ウォーレス線の存在は見とめられ、それにウェバー線という名がつけら
れている。
「オランダの海洋学 S. van der Spoelアムステルダム大学教授」より


◆マックス・カール・ヴィルヘルム・ヴェーバー
マックス・カール・ヴィルヘルム・ヴェーバー(Max Carl Wilhelm Weber または
Max Wilhelm Carl Weber,1852年12月5日 - 1937年2月7日)は、ドイツ生まれの動物学者である。
1887年にオランダの市民権を得て、1888年、妻とともにインド、東南アジアを旅し、
淡水系の動植物の研究を行った。
1892年にアムステルダム大学の動物学博物館の館長に任命され、1894年には南アフリカで
淡水魚を調査した。
1899年から1900年の間、オランダの研究船シボーガ号の探検航海を率いてインドネシアを
調査した。この調査で131種の新種の種を発見した。生物の分布境界線としてティモール島の
東からセラム島、モルッカ諸島の西を通る境界線を提唱し、これは今日「ウェーバー線」と呼ばれる。
東洋の生物とオーストラリアの生物の境界線としてはウォレス線より妥当であるとされている。
wikipediaより

◆「ジボガ号」の「ジボガ」意味については調べましたがよく分かりませんでした。が、
ジボガ遠征時の航海近くに「ジボルガ」という港町がありました。船名の由来かどうかは
分かりませんが。

◆ジボルガ【Sibolga】
インドネシア、スマトラ島北西岸の港湾都市。バリサン山脈の南西麓に位置する。周辺の高地
ではコーヒーの栽培が盛ん。バタック人が多く居住する。

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ジボガ遠征
https://nl.wikipedia.org/wiki/Siboga-expeditie

ジボガ号
https://nl.wikipedia.org/wiki/Siboga-expeditie#/media/Bestand:Siboga,_gunboat_(1898).jpg