拍手お礼SS 旧作集

3. puppy's tail

「お〜い、るうっ。こっちだぞっ、おいで。」
「? あうんっvv」
「よ〜しよし、いい子だぞ。」
「あうっはうっvv」
「今日はお客さんたちにご挨拶だ。」
「きゅう?」
「こちらはこのサイトにいらした方々で、俺たちのお話を読んで下さってる。」
「わふっvv」
「そうそう。ありがとってな。お礼を言おうな。」
「………旦那様。」
「どした? ツタさん。」
「あの、ビジュアルなイラストサイト様ならともかくも、
 ウチは文章中心のテキストサイトですから…。」
「???」
「あうんっ! あうあう・わんっ。」
「そっか。るうが話してる言葉が伝わらないのか。」
「はい。」
「不便なことだな。ツタさんだったらちゃんと判るのにな。」
「私はお付き合いが長ごうございますから。」
「きゅんvv」
「るうが、それだけじゃないって言ってるぞ?」
「ありがとうございますvv ………あ、バスタオル、どうぞ。」
「………ふ〜っと。これなら通じるよねvv」
「ルフィ〜、人様の前でだな…。」
「いいじゃんか。皆さん、もうご存じなんだし。
 あ、そだ。ご挨拶ならカイくんも一緒がいいんじゃない?」
「さようでございますねvv」
「あう〜、んまんま。マ〜マvv」
「カイく〜んvv ご挨拶だよ〜vv」
「きゃうっvv うごいごい、う〜なんなん♪」
「…これはこれで、やっぱ意味が通じないんじゃねぇか?」


  *あくまでも“しゃれ劇場”ですので、ご理解下さいませ。



4.Moonlight scenery   04.6.10.

「なあなあ、ゾロ。」
「? どした? なんか難しそうな顔になっとるが。」
「あのな、このページに来てくれるお客さんにな、何かお礼がしたいんだ。」
「お礼?」
「うん。Morlin.に励ましの拍手をくれた人が此処を読んでるんだけどもな。」
「ああ。」
「そんな人たちへ“ありがとう”っていうお礼をサ、考えたいなって。」
「あらあら、随分と殊勝なことを考えていたのね。」
「偉いぞ、ルフィ。」
「ナミ? サンジも? 聞いてたのか?」
「ああ、たまたまな。」
「ただね、そういう相談をこの人に振り向けるのはどうかしら。」
「そうですよね。」
「箱から出たことがない深窓の御令嬢に、
 下町の市場へ行って出来るだけ値切って買い物して来いって言うようなもんだし。」
「ルフィに、アサリが安かったからクラムチャウダーを作れというようなもんですよね。」
「…な、何か、どういう例えなんかが判らないんだけど?」

  “半分くらいはバカにされてんぞ。気づかんか。”

「何か言いたそうね、ゾロ。」
「…別に。」
「う〜むむ、何が良いのかなぁ。」


  ――― ぽくぽくぽくぽくぽくぽく、ち〜ん


「…っ! よ〜し、決まったぞっ。」
「おっ、何だなんだ♪」
「何をプレゼントするの?」
「あのな、あのな。お客人には、特別外交大使の称号を“じゅよ”する。」
「………特別外交大使?」
「そんなのあったっけ?」
「それに、お前が勝手に任命して良いのか?」
「勿論、正式のじゃねぇよvv」
「???」
「俺の友達としての“国賓”扱いにして、いつでもこの国に来て遊んでいいってことにする。」
「ビザなしのフリーパスみたいなもんだな。」
「なかなか面白いじゃないよ。」
「だろ?だろ? …だから。お前、また遊びに来いよな? きっとだぞ?」
「………国賓を掴まえて“お前”はないだろ、こら。」


  *あくまでも“しゃれ劇場”ですので、ご理解下さいませ。



5.怪盗ゾロ篇   04.7.31.

「………お。こら、ルフィ。こんな時間帯に店へは来んなって…。」
「ゾロは? 無事だったのか?」
「あ? 何の話だ?」
「あ、居る。良かった〜。」
「顔を見るなりそれってのは、縁起でもねぇっての。」
「だから〜、地域署に新しい警部さんが来たらしくてさ。」
「ああ、俺も聞いた。何かごっついデカブツで検挙率もピカイチなんだと。」
「そうそう、凄んごい敏腕だって。」
「………はほお。それで俺がさっそく捕まってないかって話なんかよ。」
「だってよ。都会の本庁から来たっていうし。
 都会ってば毎日のように殺人とか強盗とか起こってるんだろ?」
「まあな。ここも結構 物騒だが、こんなもんの比じゃないって聞くぜ。」
「怖いよな〜。」
「………? 何を今更なこと、言ってやがんだ?」
「だって、サンジがいつも言ってたもん。
 都会には頭っから人をバリバリ食うよな怪物がたっくさん居るって。」
「はぁあ?」
「え? 違うのか? あと、毒を盛られちまうんだろ?」
「毒…?」
「嘘はついとらんぞ。迂闊に構えてて一杯食わされた奴が多いと聞く。」

  “それって、毒物を目一杯食わされるって解釈させてんのか? もしかして。”

「人を食ったような奴も多かろうしな。」

  “それは、図々しいとか姑息なとか、そういう奴のことだろうが。”

「なあ? 都会は怖えぇんだって。」
「ま、まあ そうだってな。」
「俺、そんな怖ぇえトコになんか行かねぇ。絶対ここに居続けるもん。な? サンジ。」
「ああ、そうしな。兄ちゃんがずっと守ってやるからな。ゾロだって守ってくれっから。」
「あ、ああ。おうさ。」
「やたっ! 絶対だかんな? じゃあ、俺、先に家へ帰ってるから。」
「そのまま、先に寝てな。」
「え〜、夜食持って帰って来てくれんだろ?」
「あははvv はいはい。」


  キィ〜イ・ばたばた・がちゃん ……………………………………………。


「………お前、ドえらい出鱈目を吹き込んでるのな。」
「よくもまあ あの年齢まで信じてるもんだと、俺だって感心してんだよ。」
「バレたら怒るぞ〜。それも、半端なもんじゃないぜ?」
「まあな。覚悟はあるさ。」

  にんまりと、ちょっぴり甘い苦笑を見せた金髪のお兄様。
  手慣れた所作で磨いていたワイングラスを背後の棚へと戻すと、
  ショットグラスを2つほど手に取ってカウンターに並べ、
  コニャックの逸品をそれぞれに注ぎ、

「お茶目な坊主に乾杯といこうや。」
「…ああ。」


  とある港町の晩は、静かに静かに更けて行くのであった。



  *あくまでも“しゃれ劇場”ですので、ご理解下さいませ。




6.蒼夏の螺旋篇 04.9.13.


「………あ、おっ帰りなさいvv」
「ただいま♪ (クンクン)…お、今夜はメンチカツか。」
「凄ぉ〜い。匂いで判るんだ。ヒレカツとかエビフライだとは思わなかったの?」
「ま〜な。揚げ油の匂いが微妙に違う。」
“警察犬みたい…。”(笑)
「んん?」
「あ、ううんっ。ね、先に食べる? それとも軽くシャワー浴びる?」
「先に食う。もう腹減って腹減って。」
「は〜いvv ………はい。じゃあ、まずはビールね。」
「サンキュ。…っか〜〜〜、美味いっ。」
「可笑しいのvv それ、毎日言ってる。」
「美味いんだから仕方がないさ。
 ………ん〜〜〜、カツも美味いっ。サクサクだな。ソースも上等だぞ?」
「えへへ。////////」
「こっちの1個はご飯にって残さないとな。」
「あ、だいじょぶだよう。もう2つずつはあるもん。次のも揚げておこうか?」
「ああ、まだ良いサ。お、キンピラも久し振りだな。」
「うん、今日はゴボウが安かったの。」
「ふ〜ん。………?」
「? どしたの? …美味しくない?」
「いや、う〜ん…。」
「………? (ぱくり)…あれれ? ちょっと…甘い、か、な?」
「珍しいな。砂糖加減は間違えたことないのに。…これはこれで美味いぞ?」
「大丈夫。お醤油とコショウ足して炒め直せる。でも…久し振りだったからかなぁ?」
「………自慢のメニューだったからショックだったのは判らないでもないがな。」
「うん。」
「向こう(リビング)のテーブルに積んである、お菓子の袋は何ごとかな?」
「あやや。////////」



  作る人も作ってもらう人も、
  お食事前にスナック菓子を食べるのは辞めときましょうね?(笑)
  特に“作ってもらう”側の人。
  年端の行かないお子様は別として、
  作ってくれる人の苦労と感謝を考えたら、そんな失礼、出来ない筈ですぞ?




  *あくまでも“しゃれ劇場”ですので、ご理解下さいませ。

 


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