あた〜らしい春が来た♪
 

他のお部屋でやってみた「新婚さんバトン」というのを引っ張り出して来ましたvv

ウチは“神仏”推しなので、旦那様 『イエス様』で。
もーりんが奥様というのは烏滸がましいし、
何より 誰も求めちゃいないでしょうから、
当然、ワイフはブッダ様でvv

@ 朝、旦那様が時間になっても起きません。どうしますか?

 “まあ、それはいつものことだけど…。”


質の良い遮光カーテンを引いているせいで六畳間は暗がりの中だが、
それでもそのカーテンを縁取るようにして洩れている明るみや、
壁越しに伝わる物音などという外界の気配から、
このところぐんぐんと早まりつつある 朝になっているのは察せられ。
日いちにちと陽気は春めきつつあるとはいえ、まだまだ朝はぐんと冷えるというに、
横になっているふかふかの羽毛布団の中は、二人分の体温でまろやかに暖かい。
寝具の柔らかさ居心地の良さを指して“とろけるような”と描写していたコピーがあって、
イエスがいたく感動していたが、
逆に自分は それだとしっとりしすぎてて居心地悪いかもなんて、
ややもすると見当違いなこと、思ってしまったものだけど。

 “……。”

ぼんやりとした微睡みに身をゆだね、
同じ衾の内にいる人の、
肌の感触に含羞みつつも馴染んだり、寝息を数えたり。
そんなことへと、知らずひたっていたということは、
確かにとろけるような蠱惑に満ちていたということで。
この自分にそんなアンニュイを堪能したいとするところがあったなんてと思えば
ちと癪でもあった釈迦牟尼様だったのも無理はなく。

 “…よく寝て。”

枕は相方である彼の胸板で。
そこへまで広がってつややかに
深色の髪がほどけてしまっているのを視野に収めるまでもなく、
それは深く深く眠っていたところから浮上するよに目が覚めた
その特別な目覚めようからも、
昨夜どんな寝入りようをしたのかはあっさり忍ばれて。
それは優しく それは丁寧に抱きしめられ、
甘い吐息付きの口づけを贈られて。
低い響きが耳に胸に心地のいい声で、
愛しい愛しいという微熱を込めて、
自分の名前を囁くように無限に紡がれてはもう。
恋情という感情に魅入られた身が
愛しい君の双腕へ否やもなく取り込まれてしまってもしょうがない。

 “〜〜〜。////////”

あられもなく取り乱さぬよう、息を詰めても無駄な抗い。
むさぼるように体じゅうに接吻されて、
肌のすぐ下を駆け巡る甘い熱に 総身をあっさりとろかされ。
体の奥底、芯に届くほど飛び込んで来て、
胸の奥や腹の底を貫く“それ”からほとびる、
身をぎゅっと縮めたくなるような悦の刺激に翻弄される。
そのまま全身へ広がり、指先や爪先までもと翔ってゆくしびれるような官能に、
せめて声は上げるまいとこらえれば、
どれほど苦しげな顔を見せてしまったか、

 『…ぶっだ?』

大丈夫?と案じるような囁きが、耳元で新しい刺激となって
ますますとこちらを苛んで。

 “だっていうのにね。”

何とも無垢な寝顔が、こちらへと傾けられており。
ああまで人をさんざん舞い上がらせた憎い人だというに、
それを思い出してもなお、
いかにも欧州人ですという冴えた造作のお顔から、
視線が逸らせないのが何とも甘く歯がゆかったりし。

 “…これでどうだ。”

ほどけたまんまの自分の髪を一房ほど、
指の先で摘まみ、筆の穂先みたいにして
イエスの鼻先をすりすりとくすぐってみたものの、

Aそんでもきっと彼は起きないと思うので…

強いて言えば むにうにと眉や口許が震えた程度。
だってのに、

 「…っ!」

仕掛けたこちらがどぎまぎしていては世話はない。
起きないことへホッとして、
そのまま切なそうにそっと唇を噛みしめる。

 “これもまた、
  長い間 イエスだけを煩悶させたのへの相殺ってものかもなぁ。”

いつの間にか芽生えてた恋情を、
でもでもそれって伝えればきっとブッダを困らせようと
ただただ黙って抱えてた彼だという。
他のことがお留守になってもいいと、
光の者としての奔放さにさえ封をして。
ブッダがあるべき道を踏み外さぬよう、
無邪気な弟分という立場を必死で守ってきたというイエス。

 『だって、私がいなけりゃ誰が キミを君自身の厳しさから守るっていうの。』

悟りを開き、教えを説く側の身である自分へ、
なのに ハッとさせるよなことを云いつつも。
甘えることでこちらを甘えさせてもくれてた優しいメシア。
ああでも、

 “…やっぱりずるいよなぁ。/////////”

甘くて切ないこの煩悶、
イエスの側はとうに通過した段階なのなら、
ちゃんと理解したうえで どうどうどうといなすのもたやすいか。
そして、こんなに苦しい想い、独りで抱えてただなんて、くどいようだがそこが歯がゆい。
守ってあげたいと思ってた人なのに、
天界に居た頃からも愛しい対象であったのに。
知らされずにいたのが勝手ながらズルいなぁと思えてならずで。


Bここら辺で私的には結構イラっとくるはずなので…(と、原文)

 “…だからって こらえてるんじゃないけどさ。////////”

恥ずかしいと声を出せず、身の内で暴れる激しい刺激に翻弄される身を、
大丈夫だよと抱きしめてくれるこの腕が、この胸が、
前にも増してそれは愛しいし、
自分のものだと切望するときがあってそこは怖かったりもし。
何だか思考がぐるぐるし出したのへ、

 「〜〜〜っ。////////」

だあもうっとかぶりを振ると、
そのままえいと意識を冴えさせ、ほどけていた髪を螺髪へと結い直す。
こんなややこしいところでイエスに見咎められるのも何だと構え、
もう一度男前な寝顔を見やってから、そろりと布団から抜け出して。
そこからは案外と手早い身ごなし。
顔を洗って着替えをし、米を洗って炊飯器に仕掛けると、
ちょっと癪だからというのと早く起きてねとの意趣を込め、
カーテンをしゃっと引き開けてから。
そぉっとそぉっとジョギングへと出てゆく彼であり。
何かしら名残惜しげに六畳間を見やったのを最後に、
かちゃりとドアを閉め、
軽快な足取りで表通りへ出てゆく気配がそのまま遠ざかり…。

 「……。」

だるまさんが転んだを10回数えてから、
やっとのこと、もそりと動いた羽毛布団の山だったりして。

 「…ブッダったら、もうジョギングに出かけられちゃうんだなぁ。」

これまでは甘い添い寝の翌朝は、ともすりゃ自分より遅寝をしていたほどだったのに。
こっちが目覚めるのをじれったくも待ってるかのよに目を覚まし、
そのくせ、起こしかけてはどぎまぎし、何やら考えごととかしていたようだったような。
ああまで間近に寄り添いあっていたのだもの、大好きな人の様子くらいは察しがつくというもので。
ただただ惜しむらくは何をどう煩悶していたものかまでは判らない。
まさかに今更、こういう間柄になったことへの惑いというのじゃないとは思うけれど、

 “起きなかったのはズルかったかなぁ。”

トロンとしているうちならば、
隙ありと抱きしめて甘やかしてあげられもするけれど、今朝の雰囲気はそんなじゃなかったし。

 “ブッダって時々、ドキドキするほど凛々しいし。/////”

昨夜そうだったよに、
含羞みやら甘い苦悶やらに翻弄されて、
切なくも悩ましげな媚態やつややかさでドキドキさせてくれもする彼だけど。
そうやって追い上げた張本人のイエスの懐ろで
至った後の呼吸を整え終えたら今度は、あのその…。////////

 『そんなお喋りも辛いんじゃないの?』

早く寝て寝てと紡ぐピロートークに誤魔化されもせで、
それは頼もしいお顔になり、お返しとくるみ込んでくれるところが

 “う〜ん…。/////////”

負けっちゃう自分も不甲斐ないけど、
こうやってジョギングにも出られるほどになりつつあるなんて、
こりゃあ逆襲の日も近いかもです、ヨシュア様。




  もちょっと続く。(笑)



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  *バトンへ答えつつお話とするというの、
   お侍様のお部屋でやったので、こっちでもやってみようと構えたのですが、
   ここんところの忙しさからして、
   すぐさま続きが書けないかもしれないので どうかご容赦。
   まだまだ先は長いぞ、まだ朝の質問が半分だもんね。(とっほっほ)

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