“そこが如来様だから”
今年の今日、2015年の10月21日は、
あの大ヒット映画“バック・トウ・ザ・フューチャー”の中に出てきた、
未来の世界として設定されていた日だそうで。
映画が公開されて30年。
未来の世界はこんなだよと紹介されていた先進のあれやこれやが
結構実際に追いついているとテレビで紹介されていたのを観て、
「最近の人間て凄いよねぇ。」
イエスがそんな風に感心することしきりで。
「昔の人たちも勿論、創意工夫をそれはいっぱい成したけど、
だったらそろそろネタもなくなりそうなものだろうに。
鉄の船を蒼穹に浮かべるだけでは飽き足らず、
星まで飛んでく技術も現実のものにしたり。」
そうかと思えば、
物凄く遠くにいる人と、リアルタイムでお顔を観つつの会話が交わせたりするしと。
主に科学文明の進歩という方向で、至極感動しておいでだが、
「私としては、ピューラーとかファスナー式のポリの保存袋とか、
糸通しとか毛玉取り器とか、
そういう便利ものを次々思いついては形にするところが凄いなぁって思うなぁ。」
あと、とっても薄いのにぽかぽか温かい機能性の下着とか、と。
ブッダの方は方で、大層身近なあれこれへ、
心からの感動を覚えているらしく。
「…うん。それも凄いよね。」
発想が斬新だったりする点では
確かにそうそう真似は出来ない凄いこと。
“…なんか、現実的なのはブッダの方に思えるのが
ちょっと悔しいかも。”
お互いの関心事への距離感がくっきりとあるあたり、
小学生とお母さんの会話みたいだと思った人。
思うだけにしといてあげてくださいね?(う〜ん)
ちなみに もーりんとしては、
ホバータイプのスケートボードを、リニアの理屈で浮かべたのは
ちょっと違うんでないかいと思った、
ただのへそ曲がりだったりするんですが。(あ、映画のほうの話ね?)
じゃあなくて…ちゃんと地に足がついてるなぁと、
そこがイエスには、我がことのような“嬉しい”に他ならぬ。
例として出てきたものは すっかりと家庭的な発想ばかりだったが、
“なのに、カミオカンデとか素粒子がとか、
こないだのノーベル賞受賞者の研究の話を、
どんなテレビの解説よりも判りやすく話してくれたしね。”
人々が悟りを開くために学ぶ“浄土”にて
諭す側でありながら、自身もまた それはそれは勤勉で。
世にある学問学説を片っ端から吸収せんとしていたほどに、
飽くなき向学心を持ち続けていた尊でもあり。
今なお そうでありながら
売り出しの綿実油がgでいくらか、
キッチン用のペーパータオルがmで幾らかを瞬時に割り出すとか、
生活に即した賢さも合わせ持つところへ ホッとしてしまうなんて、
“どっちが崇高かなんて区別はよくないけど…。”
身近な生活の 知恵や知識や勝手も大事とするところが、
なんて言うのか、自分たちを直接支える日々のあれこれもまた、
ないがしろにしちゃならぬことと安心させてくれるようで。
「? どうかした?」
卓袱台の向かい側から、
嬉しそうに、ちょっと誇らしそうに、
ニコニコ微笑って自分を見やるばかりのイエスなのへ、
やはりスーパーのチラシを手に
キョトンと小首を傾げる麗しの釈迦牟尼様。
何でもないないと笑みを濃くして、
「そういえば、今夜ってオリオン座流星群の極大だって知ってた?」
そんな風に話を振れば、
「あ、うんvv そうだってね。」
そうそうとにっこりと笑い返して見せてから、
しかも今夜は月もないから、それは見やすいはずだって、と
もっと知ってるよというところを呈されても、
あ・負けたとか口惜しいとか欠片も感じず、
頼もしいなぁとウキウキ嬉しくなるのは きっと。
“これも惚れた弱み、なのかなぁ。///////”
うわ、どうしよう。
本当に毎日キリがないくらい、キミに はまってく私だなぁなんて。
そこもまた嬉しくてくすぐったいイエスであり。
「もう、どうしたのさ、さっきから何にか嬉しそうで。」
思い出し笑い? それとも私の顔に何かついてる?と、
さすがに 胸の内にて別なこと思ってるイエスであるらしいと気づいたらしく、
ねえ話してよと身を乗り出しかかる彼だったものだから。
「う…ん。そろそろギンナン拾いの季節だよねと思ってさ。」
丁度ブッダが手にしていたチラシへ視線をやって、
そこに載ってた写真へ話を逸らすことにする。
寄せ鍋だろうか、寒い晩のメニューにいかがというお勧めレシピが載っており。
具材の一番上には、
「そのギンナン、ブッダも前に出してくれたでしょ?」
青々とした松葉に通された飾りギンナンを指差したイエスは
骨の立った拳を口許に寄せると、
軽く折った人差し指の背で、口ひげをこしこしとこすってから、
「いまだにどうやって通しているのか判らなくって。」
お店で売ってるお弁当や何かに入っているのはそれなりの玄人仕事だとして、
ブッダにもそれが出来ちゃうのは意外だったからと続け、
まさか神通力使ったの?
まさか、使ってませんてvv
朗らかに笑ったブッダは、
誤魔化されてくれたのか…それとも
それこそ取るに足らぬと自分の感じたささやかな疑心を放り出してくれたのか。
本当に素敵な、まろやかな笑顔へと、
胸底を甘くつねられたような気がして
むきゃ〜〜〜っvvと身もだえしたくなったヨシュア様。
窓から射し入る秋の陽が、やさしい陽だまりを作ってた
小さな六畳間だったそうでございます。
〜Fine〜 15.10.21.
*松葉ギンナンを不思議だなぁと思ってたのは
他でもない、もーりん自身でございます。
だってあんな細い松葉に、
結構堅いギンナンをどうやってと思うじゃないですか。
応用で枝豆通したのもあったりし、
ますます混乱していたものです、はい。
答えは…ググる前にちょっと考えてみましょうね?(…何様)
めーるふぉーむvv


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