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野遊び通信


第9信(2000.6.16)

カワセミ

収穫には少し出遅れたかなと思いつつ、ようやく時間を作って、中津川へやってきました。

山際の道に車を止め、田植えが終わったばかりの田んぼのあぜ道を通って、川へ出ます。
4mほどの川幅の対岸は青草が茂って、人が踏みこめない、動物や鳥たちには恰好のサンクチュアリです。


くぎり

梅雨の合間にやっと晴れた日なので、大きくひろがる青空がうれしい。

川辺りの白い石や砂と、青空をうつす水の色が殊の外、目にしみます。思わず深呼吸、2度、3度。
自然に顔がほころびます。

目当てのノミノフスマはもう茶色くなり始めて、リースの材料には無理かなと思いつつ、それでも胸いっぱいかかえるほど採りました。

くぎり

ふと見ると、川岸からちょっと離れた石に青黒い鳥がいて、水面を一心にみつめています。
ひょっとしたらカワセミ?!
5分ほど動かなかった鳥が突然飛んで水に入りました。

瞬間、黒っぽくみえた鳥が鮮やかな美しい瑠璃色の羽根を見せました。
やっぱり、カワセミ!!

カワセミは、また石に戻って水面をみつめ始めました。
また5分ほど。
身を翻しては水に入ることを3度繰返して、カワセミは遠くへ飛んでいきました。

カワセミのもぐった辺りに近づいてみると、2cmほどの小さな魚がたくさん泳いでいました。


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