総合理学研究科 緊急声明

小川恵一学長は直ちにアクションを

 


 

緊急声明

 

 去る2月27日に公表された「市立大学の今後のあり方懇談会」の答申には、大学で教
育・研究に携わっている私たちには、どうしても受け入れることのできないさまざまな内容が含
まれています。

 たとえば、「市費による研究費負担は原則として行わない」という点です。

 大学における研究と教育は表裏一体のものです。

 特に理科系の学問においては、学生とともに「研究」を行なうことこそが最良の「教育」なので
あって、
両者を切り離して教育だけを行なう大学というものはあり得ません

 私たち自身も決して横浜市立大学の現状に満足しているわけではありません。

 よりよい大学を作るために大学改革は不可欠のことと考え、その案を練っています。

 しかし、私たちはこの答申をそのまま、長い歴史と伝統を持つ横浜市立大学の改革に
反映させることは、どうしてもできないと考えます。

 

2003年3月6日 横浜市立大学総合理学研究科 八景研究科委員会

 

 

【付帯事項】

 

 緊急声明の決議文を,直ちに榊原 徹研究科長を通じて小川恵一学長に提出し,学長が決
議文の主旨に沿ったアクションをとるように研究科長が責任をもって要請すること.

 



【佐藤真彦コメント】


 「あり方懇」答申に対するこの種の決議は,本学の教員組織としてはじめてのものであり,

来,率先して異議申し立てを行うべき学長はじめ評議会ほかの機関が今まで全く異議申
し立てを行わなかったばかりか,議論すらしなかったことは大変遺憾なことである言わざ
るを得ない.

 

 「あり方懇」の答申内容の乱暴さ・荒唐無稽さ,および,「あり方懇」を主導した事務局に対し
て,卒業生や学生・一般市民に遅れをとることなく,
一般教員の沈潜した怒りが爆発するき
っかけになることを期待する

 

 なお,神奈川新聞の第1面で大きく報道された小川学長の公式コメントには,『小川学長
「改革を具体的に反映」.・・・答申を真摯に受け止め,今後市立大学が策定する「中期
目標・中期計画」に答申に掲げられた改革の具体的内容を反映させてまいります.』とあ
る.

 

 このような学長のコメントは,先日の「横浜市立大学の将来を考える市民集会2003-2-8」に
おいても,「
ところで,本日,学長の姿が見えないのはどうしたことか?(横浜市大OBの発
言)」「
池田(下記の注を参照)路線に尻尾を振る学長のイメージはシンポジウムに出た
人々の間では浮き彫りにされつつある(ある教員の見解)」という不名誉な事態をさらに悪化
させる状況になっており,今度こそ
学長が決議文の主旨に沿ったアクションをとることによ
って,名誉を挽回されることを期待する.

 

 注:横浜市大"改革"を陰で牛耳る"独裁官僚"池田輝政氏(理事・総務部長).

 

 なお,永岑三千輝氏ホームページの日誌(2003-3-7),および,永岑氏による学長ほか宛の
公開書簡(2003-3-7)も参照されたい.