03/11/10 国公私立大学有志教員より横浜市議会大学教育委員会宛要請文

 

(辻下徹氏メールより)


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To:
飯沢清人委員長殿 <kiyoto@iizawa.net>,梶村 充副委員長殿 <office@m-kajimura.com>,榊原泰子副委員長殿
 <yasuko@tanpopo21.com>,
藤代耕一委員殿 <energy-kouichi@fujishiro-kouichi.com>,吉原 訓委員殿
 <satoshi-y@ninus.ocn.ne.jp>,
和田卓生委員殿 <info@wada-takuo.jp>,川口珠江委員殿
 <k-tamae@hall-ecole.org>,
小幡正雄委員殿 <obata@seaple.icc.ne.jp>,若林智子委員殿
 <net@net-yokohama.gr.jp>,
関美恵子委員殿 <mail@seki-mieko.jp>
Subject:
88国公市立大学有志220名からの要請
From: TSUJISHITA Toru <tujisita@math.sci.hokudai.ac.jp>
Date: Mon, 10 Nov 2003 19:30:59 +0900
Message-ID: <m2islso6qk.wl%tjst@earth.interq.or.jp>
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平成151110()

横浜市議会 大学教育委員会 構成員 各位
 
(花上喜代志委員を含め全員にファックス送付します)


全国82の大学の教員有志220名は、東京都議会および横浜市議
会に対し、以下を要請します。

明日(11月11日)開催の横浜市議会大学教育委員会での市立大
学改革についての審議においては、市長とは独立した機関としての
議会の使命を全うされるよう強くお願い致します。

                   
国公私立教員有志220名一同

   
連絡先:

      
辻下
      
080-0810 札幌市北区北十条西8丁目
      
北海道大学 大学院理学研究科 数学専攻
       Tel & Fax: 011-706-3823
       email:tujisita@math.sci.hokudai.ac.jp

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                       http://poll.ac-net.org/1

   
東京都議会と横浜市議会への要請

  
82国公私立大学教員有志220名

  
平成151110

    
東京都立4大学および横浜市立大学の法人化準備が、各地方政府首
    
長の強い関与の下で進められている。わたしたち大学教員有志は、
    
両地域の公立大学における力強い動きを大学の自律の発現として全
    
面的に支持し、東京都議会および横浜市議会に対し、設置者権限を
    
濫用する行政行為を看過しないよう要請する。

    
東京都大学管理本部が8月以降進めている新都立大学の開設準備は、
    
大学の関与を排除して進められていることを東京都立大学総長は1
    
0月7日の声明で強く批判した。一方、横浜市立大学が10月17
    
日に明かにした「横浜市立大学の新な大学像について(案)」は横
    
浜市の主導の下で作成されたもので、全員任期制の導入や基礎研究
    
費の全廃等、学術研究の自律性を損う内容に対し、商学部教授会、
    
国際文化学部教授会、総合理学研究科教員有志、理学部教員有志が
    
強く批判し、10月22日の評議会では多数の反対意見が出されて
    
いるが、横浜市側には、こういった学内の批判を真剣に検討する姿
    
勢は今までのところ見られない。

    
こういった大学の自主性を認めない行政行為は、地方独立行政法人
    
法が7月に成立した際に、大学の自主性・自律性を最大限発揮しう
    
るために必要な措置を講じなければならないとした付帯決議に反し
    
国会を軽視するものであるだけでなく、地方行政の首長が個人的信
    
念に基き、教育・研究の当事者を排して大学を根本から改造するこ
    
とは、教育基本法第10条にある「不当な支配」そのものであり、
    
当該地方議会がこの行政行為を了承するならば、明白な教育基本法
    
違反行為が公然と行なわれることとなる。

    
ところで、国立大学法人法および地方独立行政法人法は7月に与党
    
のみの賛成で可決されたが、その審議の中で、独立行政法人制度の
    
構造が、行政による大学支配を可能とすることが問題となった。そ
    
の弊害の一つである学問の多様性の破壊の様相は、東京都・横浜市
    
双方の「改革案」に顕著に現れている。

    
わたしたち大学教員一人一人は、短い一生にあって特定の分野にお
    
いて真理と真実を探究し伝えることしかできず、無際限の真理と真
    
実は大学界全体として探究し伝えることしかできない。その意味で、
    
どの専門分野も、わたしたち大学教員一人一人にとって、そして大
    
学界全体にとって、かけがえのないものである。それだけでなく、
    
行政の判断で特定の分野を弱体化させることは、大学界の主要機能
    
を深く傷つけ、真理と真実に対する社会の目を閉ざすものでもある。

    
大学界を弱体化させる動きが強まる中で、東京都立4大学と横浜市
    
立大学における力強い動きに力付けられている大学教員は少なくな
    
い。わたしたちは、東京都立4大学と横浜市立大学における教員と
    
学生の方々の真摯な取りくみを大学界全体の独立性を守る闘いとし
    
て強く支持する。

    
東京都と横浜市において、教育基本法の禁じる大学支配が実現する
    
か否かは、日本の大学界全体の行く末を大きく左右することに鑑み、
    
私たち国公私立大学教員は、東京都議会および横浜市議会に対して、
    
東京都立4大学および横浜市立大学の法人化が、各大学の自主性を
    
明確に排除して進められていることを看過せず、教育関連諸法およ
    
び国会審議に反する行政行為の逸脱をチェックする使命を遂行され
    
ることを、要請する。

    
なお、国立大学の場合とは異なり、公立大学を独立行政法人化する
    
か否かは各地方政府の判断に委ねられている。この利点を活かし、
    
公立大学の独立行政法人化を既定方針とせず、独立行政法人化が国
    
立大学に与える影響を見定めてから、各地方政府ごとに検討してほ
    
しい。大学の本性とは調和し得ないことがわかっている設置形態に、
    
多くの大学が画一化的に移行することが、日本の未来にとって良い
    
はずはないからである。

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有志の所属する82国公私立大学の一覧

 
北海道大学(16),岩手大学(9),名古屋大学(9),東京都立大学(9)
 
筑波大学(8),神戸大学(7),九州大学(7),愛知教育大学(6)
 
横浜国立大学(6),横浜市立大学(6),富山大学(6),新潟大学(5)
 
東京大学(5),東北大学(5),佐賀大学(4),岡山大学(4)
 
北海道教育大学(4),金沢大学(4),岐阜大学(4),広島大学(4)
 
山梨大学(3),大阪教育大学(3),琉球大学(3),お茶の水女子大学(3)
 
東京学芸大学(3),大阪大学(3),名古屋工業大学(3),大分大学(3)
 
福島大学(3),小樽商科大学(2),熊本大学(2),山形大学(2)
 
香川大学(2),鳥取大学(2),日本大学(2),東京外国語大学(2)
 
京都大学(2),高知大学(2),早稲田大学(2),奈良教育大学(2)
 
信州大学(2),群馬大学(2),関西学院大学(1),中京女子大学(1)
 
鶴見大学短期大学部(1),札幌医科大学(1),一橋大学(1),成城大学(1)
 
東京工業大学(1),東京農工大学(1),秋田大学(1),愛知県立大学(1)
 
京都府立大学(1),鹿児島大学(1),福島県立医科大学(1),電気通信大学(1)
 
九州工業大学(1),千葉大学(1),埼玉短期大学(1),茨城大学(1)
 
明星大学(1),北見工業大学(1),東京女子大(1),静岡大学(1)
 
京都教育大学(1),帯広畜産大学(1),弘前大学(1),千葉短期大学(1)
 
三重大学(1),立教大学(1),東京海洋大学(1),奈良女子大学(1)
 
福井大学(1),大東文化大学(1),大分工業高等専門学校(1)
 
名古屋市立大学(1),東洋大学(1),長崎大学(1),山口大学(1)
 
神奈川大学(1),明海大学(1)


有志名簿(順不同)

   
辻下  徹 ( 北海道大学・理学研究科
   
鈴木 恒雄 ( 金沢大学・総合メディア基盤センター
   
田口 雄一郎( 九州大学・大学院数理学研究院
   
山中  章 ( 三重大学・人文学部
   
佐分利 豊 ( 千葉短期大学
   
安野 正明 ( 広島大学
   
近藤 義臣 ( 群馬大学
   
増子 捷二 ( 北海道大学
   
一楽 重雄 ( 横浜市立大学
   
小宮山 晴夫( 岩手大学
   
白井 深雪 ( 東京大学
   
上野 喜三雄( 早稲田大学
   
佐藤 文広 ( 立教大学・理学部
   
瀬山 士郎 ( 群馬大学・教育学部
   
向井  宏 ( 北海道大学・北方生物圏フィールド科学センター
   
羽部 朝男 ( 北海道大学
   
平賀 章三 ( 奈良教育大学・教育学部
   
中野 元裕 ( 大阪大学・大学院工学研究科
   
渡辺 勇一 ( 新潟大学・理学部
   
佐藤 公彦 ( 弘前大学・医学部
   
安部  淳 ( 岐阜大学・農学部
   
 一朗 ( 高知大学・理学部
   
浜本 伸治 ( 富山大学・理学部
   
岡田 知弘 ( 京都大学・経済学研究科
   
三好 永作 ( 九州大学・総合理工学研究院
   
白井 浩子 ( 岡山大学・理学部
   
齋藤 恭司 ( 京都大学・数理解析研究所
   
佐藤 真彦 ( 横浜市立大学・大学院総合理学研究科
   
菅野 文夫 ( 岩手大学・教育学部
   
長沼 宗昭 ( 日本大学・法学部
   
出水  薫 ( 九州大学・大学院法学研究院
   
油川 英明 ( 北海道教育大学・岩見沢校理科教育講座物理学教室
   
西井 凉子 ( 東京外国語大学・アジア・アフリカ言語文化研究所
   
佐野 敦至 ( 福島大学・経済学部
   
石川  濶 ( 帯広畜産大学・畜産学部附属家畜病院
   
植田 健男 ( 名古屋大学・大学院教育発達科学研究科
   
太田 弘一 ( 愛知教育大学・教育学部
   
木原 成一郎( 広島大学・教育学研究科
   
松尾 知之 ( 大阪大学・健康体育部
   
服部 昭仁 ( 北海道大学・農学研究科
   
小田中 直樹( 東北大学・経済学研究科
   
中溝 幸夫 ( 九州大学・大学院人間環境学研究院
   
江見 清次郎( 北海道大学・大学院工学研究科
   
児島 清秀 ( 新潟大学・大学院自然科学研究科
   
吉荒  聡 ( 東京女子大・文理学部 数理学科
   
土家 琢磨 ( 北海道大学・大学院工学研究科
   
鈴木 右文 ( 九州大学・大学院言語文化研究院
   
藤井 啓之 ( 愛知教育大学・教育学部
   
真田 哲也 ( 福島大学
   
 泰彦 ( 岐阜大学・医学部
   
間嶋 隆一 ( 横浜国立大学・教育人間科学部
   
小林 和裕 ( 鳥取大学・工学部
   
松尾 孝美 ( 大分大学・工学部
   
神沼 公三郎( 北海道大学・北方生物圏フィールド科学センター
   
武井 隆明 ( 岩手大学・教育学部
   
伊藤 一帆 ( 山梨大学・大学院医学工学総合研究部
   
谷本 盛光 ( 新潟大学・理学部
   
岡山  茂 ( 早稲田大学・政治経済学部
   
寺中 久男 ( 愛知教育大学・教育学部
   
村上 健司 ( 静岡大学・電子工学研究所
   
坂内 英一 ( 九州大学・大学院数理学研究院
   
駒田  聡 ( 京都教育大学・教育学部国文学科
   
能田  成 ( 熊本大学・理学部環境理学科
   
神山  勉 ( 名古屋大学・大学院理学研究科
   
坂内 悦子 ( 九州大学・大学院数理学研究院
   
亀井  一 ( 大阪教育大学・教育学部
   
赤石 和幸 ( 大阪教育大学・教育学部自然研究講座
   
三島 徳三 ( 北海道大学・大学院農学研究科
   
大島 正毅 ( 東京海洋大学・海洋工学部
   
布川  弘 ( 広島大学・総合科学部
   
 善一 ( 東京都立大学・大学院工学研究科機械工学専攻
   
半田  駿 ( 佐賀大学・農学部
   
三波 篤郎 ( 北見工業大学・工学部
   
 茂  ( 金沢大学・大学院自然科学研究科
   
堀江 充子 ( お茶の水女子大学・理学部
   
豊島 耕一 ( 佐賀大学・理工学部
   
本田 勝也 ( 信州大学・理学部
   
仲澤 和馬 ( 岐阜大学・教育学部
   
小林 武彦 ( 富山大学・理学部
   
大津留 厚 ( 神戸大学・文学部
   
小林 邦彦 ( 名古屋大学・医学部保健学科
   
身崎  壽 ( 北海道大学・文学研究科
   
落合 豊行 ( 奈良女子大学・理学部情報科学科
   
加藤 博文 ( 北海道大学・文学研究科
   
中井 照夫 ( 名古屋工業大学・工学部
   
佐久間 正 ( 長崎大学・環境科学部
   
三好 正毅 ( 山口大学・工学部
   
齋藤 博次 ( 岩手大学・人文社会科学部
   
永岑 三千輝( 横浜市立大学・商学部
   
望月 太郎 ( 大阪大学・文学研究科
   
梅田 康夫 ( 金沢大学・法学部
   
坂上 康博 ( 福島大学・行政社会学部
   
田中 康博 ( 小樽商科大学・商学部
   
藤本 光一郎( 東京学芸大学・教育学部
   
姉崎 洋一 ( 北海道大学・大学院教育学研究科
   
今井  淳 ( 東京都立大学・理学部数学科
   
鬼界 彰夫 ( 筑波大学・現代語・現代文化学系
   
佐藤 清隆 ( 広島大学・大学院生物圏科学研究科
   
小林  興 ( 東京学芸大学・教育学部物質生命科学科
   
中野 昌宏 ( 大分大学・経済学部
   
阿部 剛史 ( 北海道大学・総合博物館
   
浅野  洋 ( 神奈川大学・工学部
   
保阪 靖人 ( 東京都立大学・人文学部
   
初見  基 ( 東京都立大学・人文学部
   
星野  修 ( 大分大学・工学部
   
荻野 綱男 ( 東京都立大学・人文学部
   
南  守夫 ( 愛知教育大学・教育学部
   
品川 敦紀 ( 山形大学・理学部
   
石井  忠 ( 山梨大学・医学部RI実験施設
   
小野 正樹 ( 筑波大学・文芸・言語学系
   
吉岡 直人 ( 横浜市立大学・理学部
   
鈴木 邦雄 ( 富山大学・理学部生物学教室
   
広瀬  信 ( 富山大学・教育学部
   
小林 賢次 ( 東京都立大学・人文学部
   
松尾 邦之 ( 香川大学・法学部
   
沼田 善子 ( 筑波大学・文芸・言語学系
   
三宅 和子 ( 東洋大学・文学部
   
田上 善夫 ( 富山大学・教育学部
   
藤吉 行雄 ( 名古屋市立大学・付属病院共同研究センター
   
新井 秀明 ( 横浜国立大学・教育人間科学部
   
庄司 惠雄 ( お茶の水女子大学・留学生センター/文教育学部
   
砂川 有里子( 筑波大学・文芸・言語学系
   
井上 隆義 ( 岩手大学・人文社会科学部
   
嶋田 一郎 ( 東北大学・生命科学研究科
   
黒木 哲徳 ( 福井大学・教育地域科学部
   
宮崎 和夫 ( 筑波大学・現代語・現代文化学系
   
中道 知子 ( 大東文化大学・外国語学部日本語学科
   
梅津 清二 ( 大分工業高等専門学校・基礎専門
   
吉本  啓 ( 東北大学・大学院国際文化研究科
   
堀口 純子 ( 明海大学・外国語学部
   
小鹿 勝利 ( 北海道大学・農学研究科
   
杉本  武 ( 筑波大学・文芸・言語学系
   
平林 一利 ( 埼玉短期大学・日本文化コミュニケーション学科
   
大野  威 ( 岡山大学・経済学部
   
岡野  勉 ( 新潟大学・教育人間科学部
   
重松 克也 ( 北海道教育大学・教育学部釧路校
   
北川 勝弘 ( 名古屋大学・農学国際教育協力研究センター
   
武田 晴人 ( 東京大学・大学院経済学研究科
   
浦野 俊夫 ( 神戸大学・工学部
   
加藤 恒男 ( 中京女子大学・健康科学部
   
宇佐美 公生( 岩手大学・教育学部
   
横山 英信 ( 岩手大学・人文社会科学部
   
西川 輝昭 ( 名古屋大学・博物館
   
小川 定義 ( 東京都立大学・人文学部
   
島崎  隆 ( 一橋大学・社会学研究科
   
志賀 徳造 ( 東京工業大学・理工学研究科
   
小野沢あかね( 琉球大学・法文学部
   
川上 善郎 ( 成城大学・文芸学部
   
高山 信毅 ( 神戸大学・理学部
   
廣瀬 幸生 ( 筑波大学・文芸・言語学系
   
玉野 研一 ( 横浜国立大学・大学院工学研究院
   
山口 喜教 ( 筑波大学・電子・情報工学系
   
後藤 俊一 ( 金沢大学・理学部
   
柳澤  悠 ( 東京大学・東洋文化研究所
   
境野 直樹 ( 岩手大学
   
植木 英治 ( 香川大学・経済学部
   
永井  實 ( 琉球大学・工学部
   
浦田 義和 ( 佐賀大学・文化教育学部
   
橋本 安央 ( 関西学院大学・文学部
   
尼川 大作 ( 神戸大学・発達科学部
   
塚田 和美 ( お茶の水女子大学・理学部
   
長谷川 浩司( 東北大学・理学研究科
   
伊豆藏 好美( 奈良教育大学・教育学部
   
藤山 嘉夫 ( 横浜市立大学・商学部
   
清水 基夫 ( 名古屋工業大学・システムマネジメント工学科
   
松田 正久 ( 愛知教育大学
   
竹田 保正 ( 日本大学・理工学部
   
松浦 興一 ( 鳥取大学・工学部
   
 雄介 ( 明星大学・日本文化学部
   
中川 弘毅 ( 千葉大学・園芸学部
   
平川 宗信 ( 名古屋大学・法学研究科
   
池内  了 ( 名古屋大学・理学研究科
   
丹治 信春 ( 東京都立大学・人文学部
   
眞野 倖一 ( 信州大学・繊維学部 感性工学科
   
神谷 章生 ( 北海道教育大学・教育学部
   
森井 俊行 ( 神戸大学・発達科学部
   
秋葉 繁夫 ( 横浜国立大学・教育人間科学部
   
酒井 はるみ( 茨城大学・教育学部
   
徳橋  曜 ( 富山大学・教育学部
   
中村  潔 ( 新潟大学・人文学部
   
田中 ひかる( 大阪教育大学・教育学部、教員養成課程
   
西  一樹 ( 電気通信大学
   
染谷  孝 ( 佐賀大学・農学部
   
山本 雅史 ( 鹿児島大学・農学部
   
在田 一則 ( 北海道大学・大学院理学研究科
   
坂口 謙一 ( 東京学芸大学・教育学部
   
福田 俊章 ( 福島県立医科大学・医学部
   
土岐 留美江( 愛知教育大学・教育学部
   
松家  仁 ( 小樽商科大学・商学部経済学科
   
成田  節 ( 東京外国語大学・外国語学部
   
大森 博司 ( 名古屋大学・環境学研究科
   
松原 宏之 ( 横浜国立大学・教育人間科学部
   
長谷川 豊 ( 京都府立大学・福祉社会学部
   
松瀬 憲司 ( 熊本大学・教育学部
   
石川 知広 ( 東京都立大学・人文学部
   
田中  稔 ( 岩手大学・教育学部
   
石塚 安廣 ( 横浜国立大学・教育人間科学部
   
豊木 博泰 ( 山梨大学・大学院医工学総合研究部
   
酒井 峰男 ( 岡山大学・留学生センター
   
浪川 幸彦 ( 名古屋大学・大学院多元数理科学研究科
   
野村 正實 ( 東北大学・経済学研究科
   
久保田 貢 ( 愛知県立大学・文学部
    ichimura takao
 ( 高知大学・教育学部
   
**** ( 神戸大学・理学部
   
大串 和雄 ( 東京大学・法学部
   
大出 義仁 ( 名古屋工業大学・工学部
   
三井 哲夫 ( 山形大学・医学部 付属病院
   
栗山 次郎 ( 九州工業大学
   
**** ( 秋田大学・工学資源
   
**** ( 北海道大学
   
森谷 常生 ( 札幌医科大学・医学部生物学教室
   
仲尾 善勝 ( 琉球大学・工学部
   
後藤 仁敏 ( 鶴見大学短期大学部・歯科衛生科
   
多羅尾 光徳( 東京農工大学・農学部
   
**** ( 岐阜大学・地域科学部
   
山口 和秀 ( 岡山大学・法学部
   
松本 武祝 ( 東京大学・大学院農学生命科学研究科
   
扇子 幸一 ( 北海道教育大学・教育学部札幌校
   
藏重 久弥 ( 神戸大学・自然科学研究科
   
小城原 新 ( 横浜市立大学・医学部

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国公私立大学教員有志のメッセージの一部紹介(順不同)
(全メッセージは http://poll.ac-net.org/1/zpoll-5-ikenhyouji.php

手法においても、内容においても、国立大学法人法を上回る問題を
含んだ「改革」が強行されようとしています。それは、一地方公共
団体を超えた社会問題だと思います。法人法案の国会での審議を振
り返り、最善の途を選択して頂きくよう心から切望します。
(
植田 健男・名古屋大学)

大学は国民・市民の財産であり、そこで働く教職員は我が国の学
術文化の重要な担い手です。国と地方自治体は、これらのことをよ
く理解し、我が国の文化芸術・学問の発展を促進するよう務めるべ
きです。(染谷 孝・佐賀大学)

当事者の声を無視し創意工夫もないがしろにして、どのような高
等教育・研究機関がつくれるというのでしょう。この乱暴でトップ
ダウンのやり方がまかり通るところで、いかなる教育研究が行い得
るのでしょうか、どんな学生が輩出されるのでしょうか。これは東
京都立、横浜市立だけの問題ではなく、日本のすべての大学・高等
教育機関に関わる大問題です。「前例」とならないよう、みんなで
力をあわせてこの異様な企みをやめさせましょう。公立大学に所属
する者の一人として、この取り組みが大きく広がることを心から願っ
ています。(長谷川 豊・京都府立大学)

○2
つの大学の改廃をこのまま黙認することは、日本の大学人の歴
史的恥辱。これに抗議することは、大学を知の殿堂とするために身
をささげてきた幾多の先人の努力に報いるためであり、またこれか
らもそのような大学を期待する未来の若者への責務でもある。
(
佐藤 清隆・広島大学)

いやしくも行政機関は、例え設置者といえども、学問の自由、大学
の自治、大学教員の身分保障などを規定した憲法23条、教育基本
法、教育公務員特例法、学校教育法を遵守して「改革」を行うべき
です。 (品川 敦紀・山形大学)

大学の目標は教育と研究の両面にある。前者は単に既知のことを
教えるだけでなくそれを受ける学生が未知の現象に出会ったときそ
れをどのように理解するかを探る方法も会得できるように、すなわ
ち『育む』という側面を持っている。この目標を達成することは効
率的な方法はなく、事例を示し、機会を与え、その現象の面白さを
指摘し、種々の見方ができることを語り、必要ならこれまでにない
立場に立つべきかもしれないと指摘するなど、教える側も情熱をもっ
て共に『研究』することが、おそらく、唯一の方法である。教育機
関の『教える』という側面のみなら、効率化も可能であろう。『研
究』の側面も同様である。研究目標をかかげて、集中的に投資をし
て緊急の課題を解決することは既にある程度の予測ができているこ
とについてのみ可能である。科学の歴史を見てみると科学の進展は
そのように計画的かつ効率的にできたことではないことは明らかで
ある。法人化で強調された点は、『学長』のリーダーシップであり、
『企業経営的側面を扱える学外者の参画』を図った点にある。良き
学長、良き企業的精神は漠然とならイメージできるが、「良き」と
いう判断が困難であることは誰もが認めることである。逆に悪しき
学長のリーダーシップが障害を引き起こす可能性があることを想起
しなければならない。このたびの政治の大学設計への介入がもたら
す災厄を想起できないのであろうか。(大出 義仁・名古屋工業大学)


構成員の意見が反映されないトップダウンは必ず破綻します。一
般の会社でもトップは現場の意見を聞く努力をしています。まして
や学問の自由・自治が求められる大学がこのような状況でいいので
しょうか・・・。本学(名工大)でも、
・学長(柳田博明学長)が教授会選挙で選ばれた第二部(夜間部)
 
主事、附属図書館長を役職者会議から外し、自ら指名したメンバー
 
だけで執行部を作る。
・法人化に関する規則づくりを一切教授会で議論・審議しない。教
 
授会という言葉がない中期目標・中期計画案を勝手に作る。
・法人化後の学長選考規則は法人化後に学長選考会議で作る。
・法人化法案が国会を通過したときに、23の付帯決議が採択され、
 
多くの大学でその精神を規則づくりに反映する努力しているとの意
 
見に対し、学長は本学(名工大)こそが法人化の精神を守っており、
 
他大学は法律違反をしていると言う始末。等々。 
法人化ではトップの資質によりこのようなことは何処の大学でも起
こる可能性があります。東京都立4大学、横浜市立大学および本学
(名工大)の例が他大学の悪しき例にならない事を祈っています。
 (中井 照夫・名古屋工業大学)


基礎研究を無視し,研究の効率や実利だけを求め,受験生に媚び
を売る大学を造れば造るほど日本の文化は頽廃し,将来を託すに足
る学生を輩出することは困難になろう。国や地方の税金を使って運
営する大学は,目先の評判や人気に左右されるものであってはなら
ない。直ちに都立大学,横浜市立大学の新大学構想を白紙に戻し,
現教職員・学生との対話の中から大学改革が進められんことを求め
る。(山中 章・三重大学)
──────────────────────────────