永岑三千輝氏「大学改革日誌」03/12/11付:

 

『事務局長の恫喝』

 

「市長に出した改革案を実行するのが部局長の役割だ。部外者・市議などに情報を漏らすのなどは懲戒ものである。各自、決意を表明しろ」

 

http://eba-www.yokohama-cu.ac.jp/~kogiseminagamine/Nisshi.htm より

 

 

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誌 

 

 

 

20031211(2) 先日の日誌(125日参照)で、事務局長の部局長会議における「恫喝」が会議翌日あたりからひそかなになって徘徊していることを書きとめておいた。その新しい情報をえた。それによれば、

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「市長に出した改革案を実行するのが部局長の役割だ。部外者・市議などに情報を漏らすのなどは懲戒ものである。各自、決意を表明しろ」だったそうです。

気まずい雰囲気になって、柴田副学長が「皆。そのつもりだから・・」と取りなしたそうです。

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一体いかなる情報が秘密なのか?

任期制、人事委員会制度などは法律的に問題があると公然と教授会決議・声明などで指摘されていることである。本日の日誌でも整理してみたように、重大なポイントで決定的な問題提起が各学部・研究科からなされている。瑣末な問題ではない。大学・学部・研究科の運命にかかわることである。重大な問題を残しながら、起源に迫られて押しきった以上、その揺り返し、その反動がいろいろなかたちで出てくるのは必然である。大学は、恐怖政治の独裁国家ではないのだ。学部長・研究科長が学部内・研究科内の意見を反映し、「大学像」に基本的なところで賛同していない部分があることこそ、問題の根底にある。

各学部、各研究科の部長科長は、まさにそうした教授会の重大意見を適切に表明する義務をこそ負っている。そうした教授会審議の結果を広く周知させることは、むしろ、ありうべき別の選択肢を大学内外に知らせ、それによって大学を誤った方向に導かないために、あるいはより適正な方向に向けるために、むしろ進んで行うべきことではないか?

一体いかなる情報を漏らすと「懲戒」なのか?

この「恫喝」のなかに、既に今回の改革の進め方、「大学像」のなかみを貫く問題性が象徴的典型的に露呈していないだろうか?

現在ですら、こうした「恫喝」があるとすれば、理事長の元に学長を服させる法人のシステムでは、おそるべきことになりはしないか? 警告を発してはいけないか? これは個人の問題ではなく制度の問題であり、大学の運命に関わる問題である。