中田横浜市長定例記者会見2/19で東京新聞記事2/16を批判 (2004.2.19)

 

http://www.city.yokohama.jp/se/mayor/interview/2004/040219.html より

 

【抜粋】

 

記者:
 住基ネットに関して、横浜市が認められているように、住民選択制を認めてほしいということで杉並区が国を提訴するということであるが、それについてどう思われるか。

市長:
 (住基ネットの質問に答える前に)今質問した新聞の記者さんに恨みはないのでお答するが、当該新聞には誤報を何とかしてもらいたい、という思いがある。しかし、同じ新聞社とはいえ、セクションが違う人に八つ当たりしてもしようがない。それは、どんな組織でもそうだと思うのでお答え申し上げる。
 住基ネットに関する杉並区の対応については理解はできる。全員参加を前提として、環境が整えば、そういう中での段階的参加については、杉並区に対しても認めれば良いのにと、国に対して思う。国からすれば、むしろその方が不参加という状態を解消できるはずであって、なぜそうしないのかと不思議である。国にとってみたら一歩前進であるのにと思うが。

記者:
 今の新聞記事の関連だが、市長の論理でいうと、批判を受けた時には、もう会見では答えないと聞こえかねないが。

市長:
 まず、批判を受けたという時の批判を検証してみて欲しい。あそこに書いてあることは、完全に誤報のたぐいである。もしも誰かが言ったことをそのまま書くのが新聞であるというならば、それは、泥棒の理屈も全部載せてあげるべきである。私は、横浜市大の負債ということを理由に改革を持ち出したことはない。密室で決めたことは一度もない。すべて皆さんも見ていたはずでである。全部、議論は一字一句、私は出している。それに、トップダウンでやっていない。市大自身がこういう改革をやりたいという報告をこちらに出してきた。ましてや市大は平成の早い段階からいままで改革を議論してきている。そうしたことを棚上げして、こちらが反論する機会すら与えない。批判をされたから言っているのではない。人間社会なのだから、その中身について見識が異なるとか価値判断が異なるということは大いにあって良い。良いけれども、事実関係と違うこと、そのことについて私は言っている。そして、そのことをとやかく言うつもりはないから、同じ新聞社の記者に対してここでお答えをしている。

記者:
 あれは誤報だということか。まったくこちらに取材を受けていないじゃないかということか。

市長:
 あれは誤報である。取材を受けていないということではなく、伝えている内容が違う。事実か事実でないかについて、一つ一つ記者の皆さんは綿密に取材していると思う。例えば、あたり前だが、AさんとBさんが替わるだけで誤報になってしまうので、事実関係が異なっていることを誤報というのである。何も自分が気分の悪いことを言われたから腹を立てているのではない。間違っていることを伝えていることに対してははっきり申し上げる。私がいつも言っているように、大いに反対意見は言って欲しい。そうでなければ、議論は成り立たない。そういうことである。

記者:
 この機会に一点だけお聞きしたいが。市大の場合は赤字を改革の理由にしたことはないのか。

市長:
 先日の記事では、「負債」と書いてあった。

記者:
 市大の財政的な理由が、改革の一つの理由であることは確かか。

市長:
 財政的な言い方については、私はいつもこのように言っている。横浜市大には、年間で確か120億円くらい入れている。これは、運営費の7割から8割にあたる。このような形で、運営費の7割から8割を入れて、税金で賄っている大学としての意義というものを明らかにしていただきたいと思う。さもなければ、このままの状態で続けていくことはなかなか厳しいと思うという言い方をしてきている。例えば、よく例に出すのは、関東学院大学。同じ横浜にあって、同じような立地条件の関東学院大学は、運営費の8割を授業料で行っている。運営費の8割は授業料で賄っている大学に対して、運営費の7割から8割を税金で行っている大学として、税金を使うことの意義というものをより明確にする必要がある。そのことがないと、これから先、市民に対して横浜市が大学を有するということの説明はなかなか難しいと、このような言い方をしてきた。ちなみに、病院に対する繰り入れは、また別途、120億くらいある。したがって、負債というバランスシート上の話を持ち出したことは、私は一度もない。