『柿の木台.com』2004年4月8日付より

民間移管一週間を経て、本日4園の保護者会は以下の声明を出しました。

2004.4.8 報道機関の皆様へ

 

http://kakinokidai.com/ 

 

 

【抜粋】

・・・しかしながら、民間移管後のわずか数日の間に、確認できているだけでも、二人の子どもが病院に運ばれるような大きな怪我をするという事態が起きています。内一人は、顔の骨の骨折が疑われる大怪我です・・・。

 

・・・今回の事故は、十分な他都市調査も引継ぎもしないで正規の保育士の全員(保育士のほとんど)を一気に変える民間移管を強行した横浜市に責任があると断じざるを得ません。各都市にたった一人の職員を日帰り出張に出しただけの他都市調査で、いったい何が分かるのでしょう。園によっては2ヶ月にも満たない共同保育で何を引き継ぎつげるというのでしょう。

 

・・・こうした保育士の専門的仕事への理解を欠いた横浜市の姿勢が今回の事故を生み、今もなお多くの子供たちを危険な状態に置いているのだということを、私たちは多くの方々に知って欲しいと思います。

 

・・・中田市長は言いました。「保育サービスは絶対によくなる」と。子どもを危険にさらしておいて保育サービスの向上などあるはずがありません。千田児童福祉部長は言いました。「保育園において生命に危険が及ぶようなことはない」と。実際に、大きな事故が起き、危険があるではありませんか。横浜市は、引継ぎと称して一体何をしてきたのか、子どもたちの安全のために一体どんな配慮をしたというのでしょうか。

 

・・・結局、横浜市は、その言葉どおり「4月1日の民間移管を最大の目標」としていただけなのだと、思わざるを得ません。

 

・・・私たちは、子供たちの健全な発達と安全を守ると言う視点から今回の保育園民営化の進め方を到底許すことはできません。また、中田市長以下福祉局の一方的な姿勢を目の当たりにして、私たちは横浜市の行政に強い不信感を抱いています。

 

 

 

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最終更新日:2004年4月8日
開設日:2003年5月21日


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編集者より

 法人選考委員会の議事録をすべてアップしました。選考委員会で出た委員の意見の内、横浜市にとって都合の悪いものは議事録に記載されていないのでご注意下さい。
 
 年表をご覧になって、至急公開して欲しい資料があれば、編集者までメールを下さい。



民間移管一週間を経て、本日4園の保護者会は以下の声明を出しました。

2004.4.8

報道機関の皆様へ

柿の木台保育園保護者会
岸根保育園保護者会
鶴ヶ峰保育園保護者会
丸山台保育園保護者会

4月1日の保育園民間移管について

 3月30日に横浜市立保育園廃止の執行停止の申立てに対し東京高等裁判所より却下の決定があり、4月1日付けで私たちの子どもが通う4つの保育園は民間法人に移管されました。
 私たちは、昨年の4月23日より、「子どもたちのために」を第一に考え、今回の問題に取り組み、その考えは今もって変わっておりません。ですから、最初の大きな変化を受ける子どもたちが少しでも平静でいられるように保護者としてでできるだけ自然に3月31日から4月1日へと流れてゆくようにと思っておりました。
しかしながら、民間移管後のわずか数日の間に、確認できているだけでも、二人の子どもが病院に運ばれるような大きな怪我をするという事態が起きています。内一人は、顔の骨の骨折が疑われる大怪我です(医者によると腫れがひどいと幼児の骨折の診断は難しいとのことです)。しかも、このような大きな事故が発生したにも関わらず、保育園から保護者には事故発生の連絡がされず、お迎えに行って初めて我が子の怪我を知るという状態でした。その他にも、子どもの異常を訴える声があり、さらには、一日のできごとがお迎えの保護者に説明がされていないなど、保護者の不安は大きく、保護者会としては保育園で起きていることの全体の状況を把握する必要を強く感じております。
 私たちは、大東市など保育園民営化が先行する他都市の例から、子どもの怪我が増えるといった情報を得ており、それを横浜市、裁判所に訴えてきていただけに、訴えも空しくここ横浜でも不幸な出来事が繰り返されたことにショックを隠しえません。
 今回の事故は、決して、現場の保育士のミスと言った単純なものでありません。民間移管が行われた保育園にあっては、いつでも、どこでも、誰の身に降りかかって不思議のないことだと、私たち保護者は考えています。
 今回の事故は、十分な他都市調査も引継ぎもしないで正規の保育士の全員(保育士のほとんど)を一気に変える民間移管を強行した横浜市に責任があると断じざるを得ません。各都市にたった一人の職員を日帰り出張に出しただけの他都市調査で、いったい何が分かるのでしょう。園によっては2ヶ月にも満たない共同保育で何を引き継ぎつげるというのでしょう。保育は、子ども一人一人違う心と体を深く理解した保育士が協力することで、はじめて可能になるものです。現場の保育士の方々は精一杯の努力をしてくださっていると感じており、そうした努力を惜しまない保育士の方を守りたいと、私たちは思っています。しかし、どんなに優秀な保育士であっても、何人ものはじめての子どもを短期間で理解することなどできるはずはありません。こうした保育士の専門的仕事への理解を欠いた横浜市の姿勢が今回の事故を生み、今もなお多くの子供たちを危険な状態に置いているのだということを、私たちは多くの方々に知って欲しいと思います。
また、特に強く指摘したいことは、子どもが事故にあったときの連絡体制がまったくできていなかったということです。これは、横浜市が子どもの安全をいかに軽視していたかを如実に示しています。中田市長は言いました。「保育サービスは絶対によくなる」と。子どもを危険にさらしておいて保育サービスの向上などあるはずがありません。千田児童福祉部長は言いました。「保育園において生命に危険が及ぶようなことはない」と。実際に、大きな事故が起き、危険があるではありませんか。横浜市は、引継ぎと称して一体何をしてきたのか、子どもたちの安全のために一体どんな配慮をしたというのでしょうか。是非、今回の事を重く受け止め、これ以上の不幸が生じないよう最大限の努力を惜しまないで欲しいと思います。
 さらに、横浜市は、4月1日付けの人事異動で、田中克子福祉局長(市民局長へ)、千田清明児童福祉部長(障害福祉部長へ)、伊藤保則保育運営課長(水道局へ)という、今回の保育園民間移管の陣頭指揮をとってきた人物を異動させており、今後も責任を取って行くと言ったこれらの担当者の言葉が果たされるとも思えず、これでは今回の民間移管の正確な事後検証ができるとも考えられません。
 結局、横浜市は、その言葉どおり「4月1日の民間移管を最大の目標」としていただけなのだと、思わざるを得ません。
私たち保護者が望むのは、子どもたちの健全な発達であり、そのための安全な生活環境を守って欲しいということに尽きます。それは、子を持つ親のごく自然な願いではないでしょうか。しかし、ここ数日のことを思うだけでも、今回の保育園民間移管が子どもたちにもたらす影響は、今顕在化した身の危険が今後も続いてゆくことはもちろん、心の領域にも深く浸透してゆくのではないかと、私たちは不安に感じております。
 最後になりましたが、私たちは、子供たちの健全な発達と安全を守ると言う視点から今回の保育園民営化の進め方を到底許すことはできません。また、中田市長以下福祉局の一方的な姿勢を目の当たりにして、私たちは横浜市の行政に強い不信感を抱いています。
 報道関係者の皆様には、保育園民間移管は子どもを危険にさらすということを是非知っていただきたいと感じております。そして、皆様方のジャーナリズムの力により、保育園民間移管が生む不幸が今回で終わりになることを、願ってやみません。


 執行停止の申立ては、残念ながら却下となり、結局、4月1日から4つの保育園は民営化されました。裁判に一応の区切りがついたので、私たちがあつめた資料をできるだけ公開して行きたいと思います。
 とりあえず、今回の民営化の経緯をまとめた年表と昨年の横浜市議会の福祉衛生環境保全委員会の資料、議事録と訴状を公開します。
 

 今の4園の、状況ですが、実際に民営化されてみると、予想されたとおりの混乱が起きています。 



カンパのお願い

4園の保護者会は、裁判向けの口座

郵便貯金総合口座
記号; 10220
番号; 95234641
名前; 横浜の保育を支える会

を開設しました。皆さんのご支援を賜れれば幸いです