“市民派”中田市長の“官僚的”不誠実回答――市立保育園民営化問題

 

『柿の木台.com』 http://kakinokidai.com/

『横浜市立保育園の民間移管の資料室』

http://kakinokidai.com/archive/index.html  より

 



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(1)『中田市長の回答』(2003年6月13日付) http://kakinokidai.com/nakata030613.html 

柿の木台保育園保護者会の皆様へ


私は4月23日の「今後の重点保育施策(方針)」を発表いたしました。この発表により特に来年度民営化を予定する4園の保護者の皆様方に不安を与えているとの報告を受けておりますので、今後さらにお話を伺いながら進めていかなければならないと考えています。

さて、今回の民営化を含めた発表内容につきまして改めて説明させていただきます。

私は市長就任以来、次の世代を育む保育をはじめとした「子育て支援事業」を、最も重要な事業の一つであると考えております。2006年度までに取り組むべき施策をまとめた中期政策プランの中で、2006年4月までに待機児童をゼロにするという他都市では例のない計画を立てました。そして現在、この問題に取り組んでいるところです。

子育ての期間は子どもの成長とともに終わってしまいますので、子育て支援には即応性が求められます。今求められているニーズに対応するのに、何年も先というのでは、残念ながら今の子育てを支援することはできません。そこで、市長直属の「子育て支援事業本部」という組織をつくるとともに、多様な保育ニーズに迅速に応えていくために「今後の重点保育施策(方針)」を発表し、長時間保育や病後児保育等を充実させる施策を推進しています。

私は、増大し多様化する保育ニーズに迅速に応えていくためには、市立保育所の民営化は一つの方策であると考えています。市内の民間保育所を運営する法人の多くは質の高い保育サービスを提供しており、また他都市において多くの実施例があることなどからも、十分に可能であると考えています。

民営化に対しては市の責任放棄ではないかとの御批判もありますが、求められる保育のニーズに応えていくために、保育基盤の整備や質の維持・向上に向けたシステムをつくるとともにそのための財源の確保を図ることが市の基本的な役割であり、責任であると考えています。

今回、事業の進め方について民営化該当園の保護者の方々にはご理解を十分得られておりませんが、説明を尽くしていけは必ず理解していただけるものと考えております。

市立保育所の民営化が、決して保育水準の低下を招いてはならないと考えておりますし、また、子ども達に不安や動揺を与えてはならないと思っています。私はこの2点については最大限配慮するよう福祉局に強く指示しております。横浜市においては今回が初めてであるため、どうしても不安や心配があろうかと思いますが、円滑に、そして、確実に保育内容を充実させていくように私は全力で取り組んでまいります。このことを皆様にお約束します。

保護者の皆様には積極的にご意見を出していただき、よりよい保育所づくりにお力添いをいただけるようお願いいたします。

皆様から出席のご要望をいただいておりますが、保育事業を所管する責任ある者が誠意をもって対応してまいりますので、引き続き福祉局とお話をいただくようお願いいたします。



平成15年6月13日
横浜市長  中 田  宏


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(2)『対策委員会ニュース6号』(2003年6月17日付) 
 http://kakinokidai.com/archive/PDF/6-news.pdf より抜粋

中田市長の回答 第2回説明会に市長は来ません 6月13日福祉局伊藤課長が回答を持参。「皆様から出席のご要望をいただいておりますが、保育事業を所管する責任ある者が誠意をもって対応してまいりますので、引き続き福祉局とお話をいただくようお願いいたします。」これが市長の回答です。伊藤課長によれば、これは行政文書の書き方で「来ない」という意味であるとのこと。・・・来てほしかったな。・・・

 

 

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(3)『中田市長への手紙』(2003年6月3日付) http://kakinokidai.com/comehere.html 

平成15年 6月 3日
横浜市市長
中田宏 殿
            柿の木台保育園保護者会

第2回説明会への出席のお願い

横浜市からの要望により、平成15年5月10日に柿の木台保育園にて、横浜市立保育園の民営化について第1回説明会が開催されました。しかし、この説明会における市職員の説明は、私たち保護者にとって納得できるものではありませんでした。また、私たちの質問に答えを頂けないことも多々ございました。そこで、私たちは、中田市長自ら行政の長として、私たちの質問について納得のゆく説明を頂けるまで、民営化の手続きを凍結していただくようお願いしました。また同時に、中田市長にいらしていただける期日をもって、柿の木台保育園で開かれる第2回説明会の開催日とするようお願いしました。

しかしながら、本日までに何らの回答も頂いておりません。

つきましては、この書面にて、中田市長に、是非とも柿の木台保育園で開かれる第2回説明会にいらしていただきたくお願い申し上げます。そして、横浜市の保育についてご説明頂くとともに、子どもの心と体のすこやかな発育を心配している私たちの問いかけにお答えいただきたく存じます。

中田市長がご多忙であることは、私たちはよく分かっております。おこしいただける日時をご指定ください。とはいえ、私たちも仕事を持つ身です。その点をご配慮いただくとともに、説明会の2週間前までには日時をお知らせ下さい。また、説明会の開始時間については子供たちの生活にご配慮頂くようお願い申し上げます。

なお、中田市長の第2回説明会に出席のご意思の有無につきましては、6月13日までに柿の木台保育園保護者会宛てにご回答下さい。