平成16年第2回東京都議会定例会、「国旗・国歌について」

 

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20040707

平成16年第2回東京都議会定例会、「国旗・国歌について」

東京都教育庁「教育庁報」493号(平成1675日発行)
 国旗・国歌について

卒業式・入学式において、国歌斉唱時に起立をしないことを予告した教員に対して、具体的にどのような指導をしたのか、伺う。

【教育長】学校の重要な儀式である卒業式・入学式の国歌斉唱時に不起立を公言したことは、都民の信頼を著しく損ねるものであり極めて遺憾である。校長に対して適正な職務遂行を命じるよう指導したが、再三の指導にも従わず、卒業式で起立しなかったため、職務命令違反で処分を行った。今後、同様の事例の教職員に対して、学校を離れて長期の研修を行うことを含め、より一層指導を徹底していくことを全教職員に周知していく。

処分を受けた教員の研修の在り方について、所見を伺う。

【教育長】処分を受けた教員等に対して、再発防止の徹底を図っていくことは重要である。これらの教員等に対して、「服務事故再発防止研修」を命令研修として受講させ、適正な教育課程の実施及び教育公務員としての服務の厳守などについて自覚を促していく。受講に際し指導に従わない場合や、成果が不十分の場合には研修修了とはならず、再度研修を命ずることになる。
また、研修を受講しても、同様の服務違反等を繰り返すことがあった場合には、より厳しい処分を行うことは当然である。

卒業式・入学式の適正実施のためには、職務命令として学習指導要領規定の遵守を出すべきであると考えるが、見解を伺う。

【教育長】教員は、法令や学習指導要領に基づき児童・生徒に国旗・国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育成する責務がある。昨年10月に通達を出し、都立学校の卒業式・入学式の適正化に努めたところ、大幅に改善が図られた。今後、校長の権限に基づいて、学習指導要領や通達に基づいて児童・生徒を指導することを盛り込んだ職務命令を出し、厳正に対処すべきであると考える。

都立学校長は、「個別的職務命令」を、全教職員に出すべきであると考えるが、所見を伺う。

【教育長】教職員は上司の職務上の命令に従う義務がある。今春の都立学校の卒業式・入学式は通達後初めて行われたものであり、適正に実施するよう全校全教職員に対して、「包括的職務命令」に加え、「個別的職務命令」を発出するよう指導した。都立学校では、なお適正化への途上にあるという現状をかんがみ、来春の卒業式・入学式において、「個別的職務命令」を発出するよう指導する。小・中学校においても、校長の指導に従わない教職員には、個別に職務命令を出すことも含め、卒業式・入学式が適正に実施されるよう区市町村教育委員会に対して指導を徹底していく。

都教委の「実施指針」は、「日の丸・君が代」の強制である。都教委の「実施指針」はただちに撤回すべきであると考えるが、見解を伺う。

【教育長】児童・生徒が国際社会において尊敬され信頼される日本人として成長していくためには、学校教育において国旗・国歌に対する正しい認識を持たせ、それらを尊重する態度を育てることが極めて重要な教育課題である。入学式・卒業式等の儀式的行事において国旗掲揚や、国歌斉唱時に不適切な実態があったため、昨年秋に、適正に実施するよう具体的な実施指針を示し通達を行った。この通達に基づき各学校の校長が努力したことにより、今春の入学式・卒業式では大幅に改善された。今後も、教育課程の適正化を図り、都民に信頼される学校づくりに取り組んでいく。

生徒の良心の自由を踏みにじるようなことはただちにやめさせるべきだと思うが、見解を伺う。

【教育長】学習指導要領に基づく国旗・国歌の指導は内心の自由というよりも、重要な教育課題として位置づけられている。学習指導要領が法規性を有することは既に確立した判例であり、学習指導要領に基づいた適正な教育課程を実施しない教員に対する処分は、妥当な対応であると考える。
 今後も、教育現場の正常化に向け鋭意取り組んでいく。

 

Posted by 管理者 : 20040707 00:10 | トラックバック