『カメリア通信』第27号2004年7月22日付:

「記憶がぼけたのか意図的かはわからないが、学長は自分の言ったことも忘れてしまっている」

 

 

 

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横浜市立大学の未来を考える

『カメリア通信』第27

  2004722(不定期刊メールマガジン)

Camellia News No. 27, by the Committee for Concerned YCU Scholars

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7月教授会私的報告

                                           理学部 一楽重雄

以下は、私の評議会印象記とでもいうべきもので、内容については、ニュアンスや解釈など、あくまで私の記憶に基づくものであり、必ずしも正確ではないことをお断りしておく。

今回も審議事項はなく、すべて報告事項とその他であった。報告事項の中で、市大から大学基準協会へ提出する「改善報告書」案の中で、教育改善への取組として「また、本学では平成17年度から「任期制」及び「年俸制」とともに教育・研究の評価制度が全学的に導入され、学生による授業評価も取り入れられることとなる」と書かれていた。

これについて、「この報告は横浜市ではなく大学が行うのであるから、大学として決めたものでない「任期制」及び「年俸制」について触れるのはどうか?」

と質問したところ、学長は指摘した問題が理解できなかったのか「この方が分かりやすいだろう」というような回答であった。これを受けて、K評議員から「「任期制」及び「年俸制」」は教務の問題ではないので、なくてもよいと思うとの発言があった。これに対しても「あった方が自然と思う」というような学長の答弁であった。

このあたりで、私は切れて「私の発言を受けてのK評議員の発言であるのだから、自然とか不自然とかいう問題ではない」と声を荒げてしまった。その後、S評議員の「なくてよいのではないですか」という発言もあり、結局、この部分は削除されることになった。その間、S副学長からは「今は任期制、年俸制を大学で決めたか決めなかったかを議論する場ではない、教務の問題として書いたほうがよいかどうかを議論すればよい」というような発言もあった。

「大学改革の問題を評議会で正式に議論しないのはおかしい、きちんと議論すべきである」と問題提起をした。「学部の閉鎖は評議会の審議事項であるし」と言ったところ、学長は「それは孫福さんも評議会で答えたし、私も言ったように適当な時期をみて行う」と答えた。これはおかしな発言である。私がこのことを問題にした評議会は、5月の評議会であり、孫福氏は出席していなかった。また、学長は「学部の閉鎖は、新たな大学像に折り込み済みだから(評議会で改めて議決する必要はない)」との趣旨の回答をしたのであった。記憶がぼけたのか意図的かはわからないが、学長は自分の言ったことも忘れてしまっている。

本題の私の主張に対しては「評議会には新大学のことを議論する権限がないとして、これまでやってきた」との学長の回答であった。これについては、残念ながら、私以外の方の発言がなく、そのままになってしまった。

また、「文部科学省への届け出について報告はないのか」と質問したところ、O部長から、「新大学の担当を拒否した人が、理系に4人あったが、それ以外は引き受けた。文部科学省へ事前審査の届け出を出した。近く審議会で審議される」というような報告があった。「届け出は、市長名で行ったのか、学長名か」と聞いたところ、それは、市長名であるとの回答であった。実は、大学の改組であるのだから学長名で申請するのでないかと思ったのだが、これはそうではなかった。

理学部の教授会で問題となった「学生の授業評価の中止について」は誰も発言がないので、評議会の最後(正確には閉会の宣言直後、私がうっかりして発言が遅れてしまった)であったが、私が「自己点検委員会も開かずに、学生の授業評価の中止を決めたのはなぜか、また、決めたのは誰か」と質問したところ、また、議論がごちゃごちゃしてしまった。学長は「中止を決めたというより、委員が一部決まっていなかったので委員会が開けず、間に合わなかっただけだ」というような説明であった。私が問題にしているのは手続きであり、誰が決めたのかを問題にしているのに、中止した理由を述べたりして消耗な議論であった。見かねて、S評議員から「一楽さんの聞いているのは誰が決めたかを聞いているのであって、学長の言っていることは違うことだ。学長が、「私の責任で決めた、自己点検委員会を開けなかったのは申し訳ない」といえばいいのですよ」という趣旨の発言で、回答まで教えたところ、学長は「そういうことですか、それならば、そのとおりです。一楽さん、そんなことでよいのですか」という発言であった。

私は、頭にきて学長の無責任さをなじったが、O副学長の「もう、評議会を閉じましょう」という発言で今日の評議会は終わった。確かに、これ以上議論しても意味はなかったろう。                         以上

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編集発行人: 矢吹晋(商学部非常勤講師)   連絡先: yabuki@ca2.so-net.ne.jp

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