臭気ぷんぷんの市大理事長人事

 

こんにちは大貫のり夫です http://www.ohnuki.jp/

大貫ジャーナル http://www.ohnuki.jp/journal/journal/

http://www.ohnuki.jp/journal/journal_u.cgi?action=show_detail&bigcat=11&cat=12&mynum=173 より

http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/040905ohnuki.htm 参照

 

 

臭気ぷんぷんの市大理事長人事

 

 そして、おまけは、地方独立行政法人化される横浜市大の理事長に、食器店経営の宝田良一氏を選んだことです。

 

 宝田氏は昨年の知事選挙で自民、公明から推薦を受けて立候補した人物。昨年末市教育委員に就任したばかりでした。まったく畑違いの人物が市の教育委員になり、そして、市大の理事長になるとは、知事選での論功行賞を自民党・公明党に代わって行ったもので、とりもなおさず中田市長の両党へのすりよりの産物です。

 

 

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大貫のり夫(横浜市議,日本共産党):市民の市長をつくる会の市政学習会

http://www.ohnuki.jp/journal/journal_u.cgi?action=show_detail&bigcat=11&cat=12&mynum=173 

http://satou-labo.sci.yokohama-cu.ac.jp/040905ohnuki.htm

 

市民の市長をつくる会の市政学習会   

 

東神奈川の建設プラザで行われた

市民の市長をつくる会の学習会で

講師を務めました。 

 

議会から見た中田市政

 

手のひらに乗せられた旧高秀市政

 

当日の原稿を載せます。6月議会の説明は長くなりますので項目だけにしました。時間が足らなくなってしまい途中でぬかしたところもありますが、大枠は外れていません。 

 

はじめに

  みなさんこんにちは、ただいまご紹介をいただきました日本共産党横浜市会議員の大貫憲夫です。どうぞよろしくお願いします。

 本日、私は「議会から見た中田市政」というテーマで、直近の定例会をつうじて具体的に中田市政の実態と、中田市長に対して、市議会がどのような対応をしてきたのかを、お話したいと思います。

 

1)中田市長任期折り返し点を過ぎて

  

  中田市政になって二年を経過し、市長の任期の折り返し点を過ぎました。 中田市長誕生直後、市長選では高秀前市長を応援した旧与党の自民・公明・民主は、中田市政に対しては「是々非々」で臨むとして厳しい態度を示し、新聞でも「少数与党となるのは確実だ」という記事が、各社見出しで踊っていました。

 

@問われる議会のチェック機能

 

 私は、「是々非々」なら結構だと思っていましたし、大体なんでも賛成ということ事態異常だったのだ。これで議会も少しは活性化するのではないかと、淡い期待をしたものです。

 しかし、それは、まったくの期待はずれでした。それは、つい最近終わった第二回定例会6月議会を見れば一目瞭然です。

 

 市長が議会に提案した24件の議案に対し、直接市長に質問する大事な議案関連質問や、議案に対しなぜ賛成するのかまた、反対するのか、それぞれの会派がその理由を明らかにする討論にも、自民・公明・民主・みらい・ネットは誰一人、本会議の壇上に上がりませんでした。そして、議案すべてに賛成をしました。

 

 ここで、レジメの順番と違いますが、その6月議会で市民に冷たく、企業には奉仕する典型的な中田市政の姿を報告します。

 お手元の市政新聞をご覧ください。(この部分は項目だけを紹介します。)

 

 一般質問は中島議員が行いました。国保証の取り上げと異常な資格証の発行、日産自動車みなとみらい地区進出への支援策、公共工事での労働条件と公契約条例、基地と平和について質問をしました。

   

 議案関連質問は、柴田議員が新横浜駅・北口周辺地区交通広場等整備工事、老年者控除の廃止、十日市場小学校移転新築工事の各議案について質問しました。

 

 「国政が住民に悪政を強いたとき、その悪政から住民を守る砦になることが地方自治体の仕事」であり、それは首長と議会に対等平等に課せられた任務です。

中田市長が弱いものいじめの市政をしていないのか、市民の立場からチェックしなければならない市議会のあり方そのものが問われています。

 

A残念な党の議席後退

 

 そして、返す返すも残念であり、また、申し訳なく思っていることは、昨年の地方選で、わが党が前期10名から6名に後退し、第6党になってしまったことです。

 

 そのため、民生衛生常任委員会と議運での議席が2名から1名に、さらに、空白の常任委員会が2つになり、本会議、予算決算特別委員会の発言24分が13分になり、その上、大事な議案提出権を失うなど発言権の大幅な縮小が、議会の空洞化を助長しています。

 

B「しがらみのない市政」を標榜しつつ作った「しがらみ」

      

 中田市長と政党や財界との関係では、中田市長は、市長選の際、市政にフリーハンドを得るために「しがらみ」をつくらないとしていました。

      ところが、中田市長は、昨年の地方選挙では、旧高秀陣営であっても応援要請のあった候補者には、積極的に選挙応援にいき恩を着せ、議会との関係をスムーズにしようとしました。同時に、市議会選挙で「ヨコハマから日本を変える会」の顧問になり、横浜みらいを中心に議会対策と、さらには「変える会」のメンバーの民主党の佐藤謙一郎代議士とともに、中央政界にも足場をと考えていた「ふし」がありました。

 

 ところが、昨年、佐藤行信入札妨害事件がおきたわけです。ご存知とおり佐藤行信元議員は横浜みらいの副団長でした。中田市長とのつながり、「しがらみ」を使って事件を起こしたわけです。中田市長はその責任を取って「変える会」の顧問を辞めました。

 

 その辞任によって彼の将来構想に大きな変化が生まれ、市議会対策でも、旧高秀与党を取り込む方向にシフトしていくことになったと思われます。ただし、これはあくまでも推測です。

 

C内田重雄議員の妻子の詐欺登録事件

 

 本日いただいた資料の中に、内田重雄市議の妻子が、住んでいないのに住民票を移転して投票した詐偽登録の公職選挙法違反の問題のビラがありました。

 

 実は、昨日、戸塚でこの問題での集会がありました。そこで、内田重雄市議の出身の労働組合の関係者が「内田市議は、12日組合の代議員会に出席して「今回のことは、家族のやったことだ。それに、罰金刑だから交通違反で罰金を払うようなものだ」と釈明していたとの事です。

 

 内田市議は、民主党横浜みらいの副団長です。あの佐藤元市議と同じです。当然、その顧問でり選挙で推薦し応援をした中田市長の政治的、道義的責任は免れません。

 この問題は、9月議会で、各会派と市長の態度が問われるものになります。

 

共産党を除くオール与党の翼賛議会に

  

話を元に戻します。旧高秀与党と中田市長の関係は、双方の思惑が絡んで変化していきました。

 

1) 是々非々が「是々・是々」に

 @市長選挙後の各会派のコメント

 

 市長選挙直後の臨時会での中田市長のあいさつに対し、各会派は次のようなコメントを発しています。

 最大会派の自民党の相川団長は「今日はただの挨拶感想はない」とぴりぴりしていました。

 

 民主党の安藤団長は「百点マイナス78点」「五月定例会まで戦闘準備だ」と言い。公明大滝団長は「新市長が何をしようとしているのか分からない」と腹とは違うことを話していました。

 

Aこの2年間の記事見出しで追う会派の評価の変化

 

 ところが、初の定例会5月議会では、中田市長の施政方針演説についての各派感想として「理念が多かった」「横浜版小泉改革」「変える意思でていた」「満点に近い」としていますが、自民党の相川団長のコメントとして「評価はまだしないが、いつ政策協定を結んだかと思われるぐらい我々の考えに近い内容だった」伝えています。

 

 

 そのとき民主党の中島憲吾団長は、「ナンバーワンよりオンリーワンが大事といいながら、拙速にナンバーワンを求める事業が見受けられる」と指摘していました。

 

 ところが、9月になるとそれまで斜に構えていた民主党が「市長の姿勢を基本的に支持する」として、「民主横浜市議団が“秋風=v「市長は戸惑い気味」と21日の神奈川新聞に揶揄されています。

 

 そして、一年後の2003年新年度予算議会では、自民党の相川団長は、「非常に厳しい予算編成でご苦労の多いことだと思う。そんな中、メリハリのきいた予算案を出された」として、一定の評価を与えて、新聞でも「公明、民主は中田市長就任後、ある程度あゆみよる姿勢をうかがわせてきたが、自民だけが態度を鮮明にせずにいた」と報じています。旧高秀与党が、中田市長ににじり寄っていく様子がよく分かります。

 

 そして、ことしに入り公明党の与党化宣言が中田市長の手で行われました。

神奈川新聞は、2004年公明党の県本部の新春の集いが115日に行われ、「中田横浜市長は『公明党には、横浜姿勢でも与党として大きな協力をいただいている』」とアイサツをしたと報じています。

 

3 巧妙で準備周到な取り込み策にのった自民党

1) まだら模様の自民党内部

     

 では、最大会派の自民党はどうでしょう。団長は一定の評価の発言をしていますが、党内は一様ではないようです。

 本会議では、大変興味深い様子をみることが出来ます。たとえば、議会での選挙管理委員の選挙の際など、投票を終えた議員は必ず市長の前を通ることになります。その際、市長の方が媚を売る議員。市長にもみ手でゴマをする議員。まったく無視する議員。そして、その中間。市長と自民党議員一人ひとりの関係がそんな様子で大変面白い場面が繰り広げられています。ぜひ、みなさんも議会傍聴においでください。

 

2)県党主催の新春レセプションに出席したわけ

 

 ことしの日本共産党神奈川県委員会主催の新春レセプションに中田市長が出席をしました。これまで、助役や収入役が来たことはありますが、前横浜市長は一度もわが党の招待に応じたことはありません。 

 

 中田市長は、今回、招待に応じたのは大貫議員とは古い知り合いでもあり、正式な招待があれば各会派どこでもうかがうとしていました。

 ところが、本音は「招待して欲しい、自民党からはそれがなかった」「呼ばれれば共産党にだって行くんだ。」と自民党が新春のパーティーに市長を呼ばなかった自民へのあてつけでした。

 

3)「市長2周年の資金パーティー」5会派団長、発起人に

 そして、自民党与党化に決定的だったのは、市内経済界の動きです。420日に市内の業界団体代表ら約90人が発起人なった中田市長の就任2周年記念の政治資金パーティが開催されました。

 

 発起人らは、その多くは前の市長選で前市長の高秀さんを支援したメンバーです。朝日新聞は「市長2周年の資金パーティー」「5会派団長、発起人へ」「市議会 自公民など『総与党化』進む」とし、ある団長のコメントとして、「パーティーは中田市長2期目の支援態勢に向けた既成事実が積み重なっていく象徴のようなもの」と漏らしたと報じています。

 

 実は、私も誘われました。予算議会の最終日、議会終了後の市長のあいさつ回りの際、「そうだ、大貫さん、春のレセプションには、招待に応じたのだから、私のパーティーにも来てください。後で招待状を送ります」というのです。

 

 その時点では、資金集めパーティーとは分からなかったので、「そうね、考えておきます」と応えておいたのですが、後日、「招待状を受けてとってよく見たら、資金集めパーティーとなっているので、これでは出席したくても出来ない」とお断りをしました。義理に負けていかずによかったと思います。

 

4) 自民党市連大会「中田市政を事実上評価」

 

 極め付きが611日に行われた「自民横浜市連大会」です。その大会で「中田市政を事実上評価」として、次のようにプレスは報じています。

 

 「中田宏横浜市長の市政への言及はなかったが、運動方針では『わが党が推し進める市直営業務の民営化・委託化は大きく進捗を見ている』などと事実上評価した」つまり、旧高秀市政の上を行く「民営化・委託化」に納得、評価したということです。

  

5) 臭気ぷんぷんの市大理事長人事

 

 そして、おまけは、地方独立行政法人化される横浜市大の理事長に、食器店経営の宝田良一氏を選んだことです。

 

 宝田氏は昨年の知事選挙で自民、公明から推薦を受けて立候補した人物。昨年末市教育委員に就任したばかりでした。まったく畑違いの人物が市の教育委員になり、そして、市大の理事長になるとは、知事選での論功行賞を自民党・公明党に代わって行ったもので、とりもなおさず中田市長の両党へのすりよりの産物です。

 

 4 池子米軍住宅建設問題…仕組まれた議会側からの提案

   

@条件付容認を意思表示

 

 中田市長が、池子横浜市域への米軍家族住宅追加建設の問題で、小柴貯油施設を返還対象に加えることなど条件拡大と引き換えに、米軍住宅の削減を前提に建設を認める提案を国に対して行ったことは、すでにご承知だと思います。

 この提案をする前に、わが党を除く5会派つまり与党には事前に説明をしていた形跡があります。

 さらに、神奈川新聞は、横浜市会で小柴貯油施設への振り替え建設案が浮上と報道しています。これは、事前の意見交換を行っていることから、市長声明に沿って市民のコンセンサスをつくっていこうとする出来レースといわれています。横浜市会の共産党を除くオール与党化はここまで来ているのです。

 

 6 2006年市長選に向けて

 

 最後に、オール与党化した議会と小泉構造改革の横浜版を推し進める中田市政から、市政を市民の手に取り戻すために、2006年の市長選で何としても市民の市長を誕生させなくてはなりません。

 

 しかし、中田市政の本質を知らない市民の間では依然として、中田市長の評価は高いといわれています。

 今後、出来るだけ早く、そして広く中田市政の悪政と、その狙いを市民に知らせきることが鍵だと考えます。その立場、党議員団も議会内外で全力を上げたいと考えます。

 これで、私の話を終わります。ありがとうござました。

 

 

 

記入日時 2004/09/05(日)/21:47:42  No.173