悪魔の鏡(シリーズ2) 大学教育 選択の自由がない+【都庁発 石原語録】集

 

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2005年02月15日

悪魔の鏡(シリーズ2)

都立大の危機 --- やさしいFAQ
 ●悪魔の鏡−心の中にある「本当は言いたくない」本心を映す鏡−

 シリーズ二作目。思わず笑ってしまいました。このシリーズ、絶賛したいです。次回の【都庁発 石原語録】が楽しみです。これまでの【語録】の一部を並べてみました(「続きを読む」を参照)。

2005年2月10日,産経新聞(東京版)
【都庁発 石原語録】大学教育 選択の自由がない

 「高校生の時に落ちこぼれで、登校拒否で1年さぼっていかなかった。それくらいつまらなかったですね。自分の子供が小学校入ったとき、大学に入るころにはだいぶ(教育も)変わるだろうと思っていたら、とんでもない。孫ができても同じ教育ですよ。高校生になって感性ができてきて、自我ができかかっているときに、自我に触れてくるカリキュラムがあまりに少ない。本当の知識、身につく知識、必要とする知識というのじゃないけれど、選択の自由がないですね」
 「僕は東京から日本を変えると偉そうなことを言いましたが、東京というのは、びっくりするくらい集中集積がある。それを大学で活用しないわけはない。
(首都大学東京では)思い切った形で産学協同をパターンナイズしたい。発足してからすぐとは言わないが、ドイツが昔やったバウハウス(世界最初のデザイン学校)のようなものを作ってください。コンテポラリーアートなんていうのは、一種のゲテモノですよ。そういうヒンターランドというのは芸術の世界にもありますしね。現代のバウハウスのようなものを今度の大学で作ってほしい。私が知事をやめたら教授ぐらいになりますよ (3日行われた報道番組の座談会で。西澤潤一首都大学東京学長、増田寛也岩手県知事と、今後の教育と大学のあり方について)
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上の太字の発言部分を「悪魔の鏡」に映して見ました。

 「僕は東京から日本を変えると偉そうなことを言いましたが、今のところ結構計画通りに進んでいるんでまんざらでもないんですよ。東京というのは、びっくりするくらい集中集積があって、本当は醜くって大嫌いなんだけど、僕は一応都知事だしね。東京都にある4つの大学を首都大学東京で活用しない手はないと思って、まあ、ご存知のようにいろいろと手を入れてみたわけですな。 (首都大学東京では)思い切って産学協同だけをメインにやっていきたい。これに関係ない部分は、バッサリと削減しますよ。発足してからすぐとは言わないが、ドイツが昔やったバウハウス(世界最初のデザイン学校)のようなものを作ってもらいたいと思っています。コンテポラリーアートなんていうのは、一種のゲテモノですよ。ゲテモノは大嫌いなんだ。でもまあ、ヒンターランドというのは芸術の世界にもありますからね。そこから何かが出てくる可能性もあるわけだ。「現代のバウハウスのようなものを今度の大学で作ってほしい」なんて言っちゃうんですが、本当は自分でも何のことかよく分からないんだね、これが。「都市教養」だって、わけがわかんないけど、僕が作れと言ったらできちゃったでし。私が知事をやめたら教授ぐらいになりますよ 高橋君と西澤君に頼んで主任教授にしてもらって、任期は無しだ。業績審査なんてパスしてしまうんだよ。あんなの掛け声だけだからね。「ファシズム実践論」とか「日の丸教育論」とかやりたい授業はいろいろあるんだ。これで、僕の「太陽の季節」以来の「アカデミズム・コンプレックス」がやっと晴れるというものだ。」

 

【都庁発 石原語録】集
(2004年1月1日〜2005年2月10日までのうちのほんの一部。この期間に全部で101件ある)

【都庁発 石原語録】靖国判決/ジェンダーフリー

産経新聞(2004/04/14)

 【ジェンダーフリー】
 ■大嫌い。滑稽千万で非人間的
 「人間に普遍の、垂直に続いていく価値観を支えている情念を、ある種の理念、観念が否定してはばからない、ジェンダーフリーという訳の分からない外国語が大嫌いでして、またその考え方は滑稽(こっけい)千万で、逆に非人間的だと思います」
 「女の人は女の立場で異論があるかもしれませんが、男と女しかいないんですから、等質であるわけではない。質が違うということは、大事なことでありまして、それを差別、不平等と勘違いする人は滑稽千万」
 「私は特攻隊の映画シナリオを書いているのですが、20歳になるかならないかの命を散らしていった若者たちがいました。そういう人たちが何のために死んでいったのか。別に天皇陛下のために死んだわけではない。自分の愛した者を守るため。
そういう男と女の兼ね合いをまったく斟酌せずに、ジェンダーフリーだとか訳の分からんグロテスクな教育を施している人間というのは、感性の薄れた貧しい人だと思います
 「日本の心臓部である東京の教育委員会はすばらしいメンバーをそろえまして、正当な価値観を示してご努力願っています。東京から日本の教育を変えて、人間の感性をはぐくみながら、本当の創造力、発想力を発揚する教育を、みなさんの担当する部署で成就願いたいと、国民の一人としてもお願いするしだいでございます」
 (9日、渋谷区の渋谷公会堂で開催された教育施策連絡会の席上、集まった都内の公立学校の校長を前にして)

【都庁発 石原語録】首都圏をどう変えるか 学区制の弊害

産経新聞(2004/04/28)

 「全国が首都圏の動向を眺めている。美濃部知事の時に、東京では学区制という非常に間違った教育制度をとった。悪しき平均化が進んで、都立高校はぜんぶ駄目になった」
 「
私は、自分の代になってその制度を変えた。そしたら都立高校が復活してきた。神奈川県だって名門の県立学校が駄目になってしまった。進学校だけを良しとするわけではないけど、評価を得ているのはみんな私立でしょ」
 「こういうばかな現象を首都圏が反省して変えると、どんどん日本国全体がまねをして軌道修正になっていく。私たちは首都圏の責任でそれをしなくてはいけないと思う」
 (27日、横浜市で開かれた松沢成文・神奈川県知事の後援会が開いたシンポジウムで。「首都圏をどう変えるか」の一例として)

【都庁発 石原語録】ジェンダーフリー

産経新聞(2004/05/12)

 ■文化的に間違ってるし歴史的にも通用しない
 「
首都圏共通の話題として、ジェンダーフリーなるあやしげなムーブメントはなんとかして崩さなければいけない、反対しなければいけない。今日も『堂本(暁子・千葉県知事)さん賛成のようですが』と聞きましたら、『とんでもない』といわれてホッとした。文化的にしても間違っているし、歴史的にも通用しない。まあ、これも大きなことですから、手を取り合ってやっていこうということになったわけです」(10日、神奈川県葉山町で開催された4都県知事懇談会後の会見)

【都庁発 石原語録】副知事後任人事

産経新聞(2004/05/12)

 ■そんなことはみだりに言わないよ
 「そんなことはみだりに言わないよ。これから決めるの」
 (4月30日の定例会見で。7月に任期の切れる浜渦武生副知事の後任人事について聞かれ)
 「
あんないい教育長を誰が変えるんだよ。嫌いなのは毎日と朝日だけだろうに
 (同会見でやはり7月に任期切れの横山洋吉教育長の後任人事について)

【都庁発 石原語録】日台交流

産経新聞(2004/05/26)

 ■いくつか具体的に建言した
 「日台関係はとても大事だし、やっぱりその自由台湾のために、日本のできる手助けはあると思いますからね。それは、技術の交流とか人間の交流、文化の交流で。言うのは易しいけど、具体的な案を出さなければだめなんで、いくつか私は建言したし、たぶん、それはできるでしょう」
 「観光だけではなく、
今度できる新しい大学(首都大学東京)なんかもね、この国はすごい特殊な技術の先進性もあるし、そういうのと協力すれば。それは決して政治的に偏ったことではありませんから。そんなことをいくつか具体的に考えていますし」
 −−台湾大学から学生を受け入れることか
 「もうちょっとハイレベルなことだね。もっと進んだこと。開発とか、できますよ。そういうこと」
 −−就任演説について話したか
 「もう一回読み直してみたけど、あちこち気配りしてね、綿密に一打打ってるし。ただね、まあね、政治家がポジティブに言い出すと、
憲法もあと4年で変えるというのは結構な話だ。日本は60年たってもまだ変わらんわな。そんな話もしました」(21日、陳水扁台湾総統と会談した後、同行記者団に答えて)

【都庁発 石原語録】国旗・国歌 妥当なやり方だと思う

産経新聞(2004/06/02)

 「私は(都教育委員会の指導を)評価していますよ。先生には国が決めたことを順守して、それを一つの教育の事例として、子供に伝える責任があるわけでしょう。評価というか、ごくごく妥当なやり方だと私は思いますよ」
 (君が代斉唱時に起立しなかった生徒が多かった学校の教員について、都教委が「厳重注意」などの指導をしたことについて。5月28日記者会見で)

【都庁発 石原語録】U−club 「新しい教育の場醸成」

産経新聞(2004/10/21)

 「都教育委員会は日本の将来を展望する人が集まってくださって、皮肉な話ですが、国家の中教審が一番頼りにしているのが都教委の動向でございます。しかし、横山教育長がどっかの雑誌で対談しているのを読みましたが『教育改革にかんばっていらっしゃいますね』という言葉に、横山教育長は『これはただの正常化です』と。まさにその通りですあります」
 「その背景とオーバーラップしながら、この首都大学東京は改革と新しい試みを教育の場でしていただかなければならない。私たちがしなくてはいけないことは、新しい教育の場の醸成だと思います」
 「これからの大学はもっといろんなかたちで、人間が知恵を出し合って、複合的、重層的に育てていかないと、時代のニーズに応えられないなぁと。みなさまのお知恵を借りて、「
なるほど、新しい大学教育がこの首都大学東京で初めてできたんだなぁという成果をあげていけるように応援をお願いいたします
 (19日、首都大学東京をサポートするthe Tokyo U−clubの設立総会で)

【都庁発 石原語録】つくる会教科書採択 結構じゃないか

産経新聞(2004/09/01)

 「結構じゃないですか。そういう開かれた形でね、今まで余計な外部からの干渉もありましたけど、教育委員会のそれぞれの責務で選択していくということのひとつの表れだと思います。ほかの自治体でほかの教科書の選択もあるでしょうけど、いずれにしろ、教科書のひとつでありますから。『つくる会』って別に特別な会でもないですし、私は別にさしたる問題もないですし、あまり騒ぎ立てることもないのでは」
 (8月27日、定例記者会見で、都教育委員会が来春開校予定の中高一貫校に、扶桑社の歴史教科書を採択したことについて)

【都庁発 石原語録】初の都立一貫校、高倍率 「教育へ不安が背景」

産経新聞(2005/01/27)

 「父兄の人気っていうのは、つまり期待っていうことでしょうけど、期待の背後には今の教育に対する不満、不安、危惧(きぐ)があるわけですね。どういうかたちになって出てきているか、まだ分析しきってませんけど、やっぱり新しい試みにね、それにかかわりある父兄が強い関心をもっていただくことは非常にありがたいと思いますね」
 「人間ってのは不思議なものでね、
首都大学東京も含めてだけどね、インテリぶってるヤツほど新しいものに変わることをみんなにいやがる。人間ってのは変化ってものをみんな恐れるんですよ。しかし、変化ってのが物事の本質なんですよ。期待という評価を受けているのは非常に心強いしうれしいですね。しかし、やっぱり成功しなければね」
 (21日、記者会見で。初の都立中高一貫校の白鴎中学の志願倍率が10倍を超えた感想を尋ねられて)

 

投稿者 管理者 : 20050215 00:50