「意見広告の会」ニュース267 (2005.4.5) 「日の丸・君が代」「教科書問題」特集

 

 

「意見広告の会」ニュース267

*ニュースの配布申し込み、投稿は、
  qahoujin@magellan.c.u-tokyo.ac.jp まで、お願い致します。

*「日の丸・君が代」「教科書問題」特集

** 目次 **
1 提訴と記者会見 4月5日、都人事委員会不服審査請求について
 1−1  「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会 
 1−2  子どもと教科書全国ネット21 他14団体
2 「藤田裁判に勝利する会」
     
  〜板橋高校卒業式刑事弾圧裁判支援集会−勝ち取るぞ!無罪判決
3 国立二小の保護者3人が出していた人権救済申立に対する勧告
           
東京弁護士会
4 PTA連合会で「新しい歴史教科書を作る会」の冊子を配布
          http://blue.ap.teacup.com/paletoutseul/
 より
5 卒業式の国歌斉唱で起立せず「説明求めたのは不当」県立高教諭ら県教委に文書
         
毎日新聞 3/29 神奈川版
6 「新しい歴史教科書をつくる会」の陳情書、帯広市議会が不採択  
     北海道新聞 2005/03/26 08:40
7   町田市議会は可決 
     東京都町田市より


***
1−1 報道関係各位

日頃の東京都の「日の丸・君が代」問題に関する報道に御礼申し上げます。
さて、3月30日、東京都教育委員会は非公開の委員会で、卒業式での「君が代」斉唱
時の不起立等を理由に52名の教職員の減給、戒告等の懲戒処分を決定し、3月31日
プレス発表をしました。これは入学式直前の「見せしめ・恫喝」的な処分の強行です。
04年度の被処分者の都人事委員会審理早期開催の要求にもかかわらず、口頭公開審理
を1回も行わず、係争中の事柄について2回目の処分を強行する社会的常識に反する不
当な処分です。
これに対し、私たち被処分者の会は、来る4月5日、予防訴訟弁護団(尾山宏団長、5
0名)を代理人に卒業式処分の取り消しを求め都人事委員会に不服審査請求を行います
。処分から僅か5日間という短期間にもかかわらず、この不服審査請求には3月31日
に処分された教職員の大半が加わる予定です。
既にFAXやメールでご案内の通りですが、改めて積極的な取材をお願いするものです



4月5日、都人事委員会不服審査請求について
日時・場所:4月5日(火) 都庁第1庁舎1Fロビー 15時30分集合
15時40分 人事委員会提訴
16時より記者会見
場所:都庁第1庁舎6F 都庁記者クラブ(4月幹事会社には連絡済み) 
記者会見内容: 
 1.都人事委員会不服審査請求について、2.卒業式処分を巡る状況説明、
 3.被処分者の発言、4.声明発表

「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
  共同代表 清川 久基(足立西高校)、星野 直之(保谷高校) 
  連絡先 事務局 近藤 徹(葛西南高校、4月1日付篠崎高校より転任) 
************
被処分者の会事務局長
近藤 徹


1−2 記者会見のご案内
      子どもと教科書全国ネット21 他14団体

 中学校社会科教科書の検定が終了し、新しい歴史教科書をつくる会(「つくる
会」)編集の申請図書(扶桑社版)を含めて、8社の申請図書すべての検定合格が決
定したと伝えられます。
 私たちは、現行の「つくる会」の歴史・公民教科書に対して、その重大な問題点に
ついて指摘し批判してきました。今回改訂された申請図書は、体様や見せかけの「改
善」がありますが、原稿本の問題点は何も改善されていません。むしろ、部分的には
一層改悪された内容さえあります。
検定意見によって一部の修正が行なわれたと思われますが、その本質的な問題点はほ
とんど変わっていません。「つくる会」教科書(扶桑社版)の検定合格にあたって、
この教科書の重大な問題点、及び、検定合格を決めた政府・文部科学省の責任につい
て、あらためて私たちの見解を明らかにし、この教科書が学校現場に持ちこまれない
ようにするための国民へのアピールを発表したいと考えています。
 また、日本軍「慰安婦」記述削除など侵略・加害の視点がさらに後退したその他の
教科書について、「自主規制」を強制した政府・文部科学省の責任についても、あら
ためて抗議と見解を明らかにします。
 以上の内容で、下記の通り記者会見を行ないますのでご参加ください。


日 時:200545日(火) 1400分〜
会 場:日本教育会館 7F中会議室(別紙の地図を参照して下さい)
以上

「教科書に真実と自由を」連絡会/子どもと教科書全国ネット21/ジェンダー平等社会
をめざすネットワーク/「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク(VAWWNETJapan
/全国民主主義教育研究会/高嶋教科書訴訟を支援する会/地理教育研究会/日中韓3
国共通歴史教材委員会/日本出版労働組合連合会/日本の戦争責任資料センター/ピー
スボート/歴史科学協議会/歴史学研究会/歴史教育アジアネットワークJAPAN/歴史
教育者協議会/歴史の事実を視つめる会

               問合せ・連絡先:子どもと教科書全国ネット21
               千代田区飯田橋2-6-1 小宮山ビル201
               Tel03-3265-7606 Fax03-3239-8590


2 「藤田裁判に勝利する会」
     
〜板橋高校卒業式刑事弾圧裁判支援集会−勝ち取るぞ!無罪判決

4月9日(土)18:00〜20:00
 豊島区民センター、4階会議室にて
 資料代:¥500(学生無料) 
.弁護団からの報告、.藤田さん本人からの意見表明のほか、
 今年の卒業式問題を中心に、不起立で処分された方や市民によるビラ入れ運動、
 都議選にむけた反土屋運動などからの報告、および意見交流を予定しています。
 
  
 藤田さんの「刑事事件」は、都教委の弾圧を正当化するために仕組まれたものであり
、市民の批判や抵抗を封じるための官憲による「脅し」以外のなにものでもありません

 曲がりなりにも民主主義を標榜する日本の社会で、こんなことを許していいのでしょ
うか。
 ぜひ、みなさんのご支援をお願いいたします。
 
4月21日(木)第一回公判・東京地裁 104号法廷
          午後1時〜午後4時半(午後1時、抽選)
  
  法廷は100人の傍聴が可能です。 
  たくさんの方々に傍聴いただき、市民が監視していることを知らせましょう!  
 
連絡先: 城北法律事務所 大山勇一弁護士
      TEL 03-3988-4866 FAX 03-3986-9018

なお、関連して、以下の集会にも、ぜひご参加ください。

「これって犯罪?」〜暴走する公安と脅かされる言論社会
 四事件弁護団共催集会
 (立川テント村、国公法弾圧、葛飾ビラ入れ弾圧、板橋高校君が代)
   <日時>4月6日(水)18:30
   <場所>弁護士会館、講堂クレオ(霞ヶ関)
    魚住昭、奥平康弘、石崎学、各弁護団報告


3 国立二小の保護者3人が出していた人権救済申立に対する勧告
           
東京弁護士会
皆様
2000年7月に国立二小の保護者3人が出していた人権救済申立に対する勧告が
29日に東京弁護士会から出されました。
長い長い5年間でした。今後は、この勧告を元に未だに誤解されている
国立二小のことを見つめ直してもらうよう全国に伝えていきたいと思います。
           
内容はおよそ以下のとおりです。  
**********************************************************************

子どもの権利条約12条。子どもの意見表明を「相応に考慮する」という条文を軸とし
ています。「子どもの意見表明を正確な把握し、できるだけ実現するように積極的に努
力する義務」だそうです。
1 校長に対して  勧告
校長は、卒業式実施報告書に子どもの意見を歪曲して記載したことは、子ども達の意見
表明を「相応に考慮」べき義務に違反し、子ども達の意見表明権を侵害したものといわ
ざるを得ない。
今後、子どもの意見表明権を尊重し、二度とかかる行為に及ぶことのないよう勧告しま
す。

市教委に対して
 校長に適切に指導助言をしなかった。
また、このことによって政治団体の街宣活動が頻繁に行われるなど、国立二小の卒業生
に対して多大な心理的な負担を与える事態も発生している。
よって二度とかかる事態を招来しないよう、また今後は児童らの意見表明権に十分配慮
した教育行政を遂行されるように、勧告します。

産経新聞社に
 土下座報道は事実を正確に伝えた者とは認められない。
 このような誤解を生じる記事を掲載することは児童の名誉及びプライバシーのみなら
ず、子どもの権利条約で保障された意見表明権を侵害するものである。

また、本件記事によって政治団体の街宣活動が頻繁に行われるなど、国立二小の卒業生
に対して多大な心理的な負担を与える事態も発生している。

 十分な裏付け取材をしなかったことを深く憂慮する。
 取材過程を真摯に再調査し、今後は子どもの人権に十分配慮した報道を するように
強く要望します。


4 PTA連合会で「新しい歴史教科書を作る会」の冊子を配布
          http://blue.ap.teacup.com/paletoutseul/
 より
PTA連合会で「新しい歴史教科書を作る会」の冊子が配られました!」 
友人からのメールです。PTA連合会の会合で、「新しい歴史教科書をつくる会」の冊子
が配られたそうです。許せないことです。詳細をぜひご一読ください。そして、もし、
みなさんの地域で同じことが起きていましたら、ぜひお知らせください。もちろん匿名
で結構です。よろしくお願いいたします。こういう卑劣なやり方は断じて許せません。
ーーーーーー

こんにちは。
今日は、私自身が体験した出来事をご報告させていただきます。私はPTA連合会の総
務をつとめています。教育委員会の職員ひとりが、事務局としてPTA連合会を担当し
ています。先日、その事務局から、私たち総務に「新しい歴史教科書をつくる会」発行
の冊子「大人が知らないこどもの教科書 その1中学校歴史編」と「大人が知らないこ
どもの教科書 その2中学校公民編」が配布されました。事務局の説明によれば、「つ
くる会」の冊子を持った方に配布を頼まれ、中身も見ずに配布したとのことです。この
ような行為は法に触れるとの指摘もあるため、具体的な地名は一切明かせないことをご
了承ください。

その冊子の内容を大まかにご紹介します。

巻頭には、現行の教科書を批判するショッキングな内容のマンガが記載され、次から次
へと畳みかけるように批判記事が続きます。そして冊子の後半には、現行の教科書には
なく「つくる会」の教科書には掲載されている日本人の美談などが列挙され、これを読
めば、間違いなく、多くの人が現行の教科書に疑問を抱き、「つくる会」の教科書に共
感を覚えるでしょう。
ところが、ここに落とし穴があるのです。それは、現行の教科書への批判に紛れて、「
日本を守るのは憲法9条ではなく軍事力である」、「現在の日本の国防費は他国と比較
して低い」などという主張が明記されていることです。このほかにも、日本国憲法その
ものを軽んじたり、国民の自由や権利の乱用に警鐘を鳴らしたり、南京大虐殺や韓
国人の強制連行はなかったという記述もあります。つまり、魅力的な記事に目を奪われ
て「つくる会」の教科書に賛同すると、知らないうちに「戦争ができる国づくり」に手
を貸すしくみになっているのです。

現行の教科書も、もちろん完璧なものではありません。中学校の教科書を読むと、たし
かに「つくる会」の冊子で指摘されているように「一揆」の記述が繰り返し出てきたり
もします。けれども、冊子に掲載されているマンガのような内容は一切ありませんし、
日本人としての誇りを持てる記事については、今後書き加えていただけば済むことです
。一番危惧されるのは、国民が知らないうちに戦争への道を歩まされることではないで
しょうか。少なくとも、憲法9条の改正や軍事力の強化を推し進めようとする「つくる
会」の教科書には、はっきりNOと言わせていただきます。


5 卒業式の国歌斉唱で起立せず「説明求めたのは不当」県立高教諭ら県教委に文書
         
毎日新聞 3/29 神奈川版
 

 今春の県立高校の卒業式で、上矢部高(横浜市戸塚区)などの8校の校長が国家斉唱
時に起立しなかった教職員に説明を求めたのは不当だとして、同校の教諭ら5人が28
、調査の中止を求める文書を県教委に提出した。「思想・信条に関する個人情報を取り
扱っており、県個人情報保護条例の規定に反する」と主張している。
 教諭らによると、校長が起立しなかった理由を問いただしたり、次回の起立を強要さ
れるなどしたという。教諭らは「神奈川予防訴訟をすすめる会」をつくり、県に起立斉
唱の義務がないことの確認を求める訴訟の準備を進めている。 【内橋寿明】


6 「新しい歴史教科書をつくる会」の陳情書、帯広市議会が不採択  
     北海道新聞 2005/03/26 08:40

 【帯広】帯広市議会は二十五日、「新しい歴史教科書をつくる会道東支部」が提出し
た、中学校の教科書採択を「静謐(せいひつ)な環境」で実施するように市議会に助言
などを求める陳情を、不採択とした。

 陳情は、二○○一年の前回の教科書採択時に、特定の教科書を排除する目的で「悪質
な妨害工作が行われた」として提出された。従来の歴史教科書に批判的な中川昭一衆院
議員の地元のため、賛否両派が今夏の教科書採択を念頭に議会内で激しい多数派工作を
展開し、議長を除く三十一人による採決は二人が直前に退席、賛成十四、反対十五の一
票差だった。

 反対した市議は「議会が教育行政に介入する権限はない。議会の良識が守れた」と強
調。賛成の市議は「残念だ」と語った。

 同支部は十勝管内の各自治体議会に同様の陳情書を提出しており、三町議会(士幌、
清水、鹿追)が採択、帯広市のほか五町議会(芽室、音更、新得、広尾、大樹)が不採
択。
 
北海道新聞記事へのアクセスは下記URL
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20050326&j=0046&k=200503267187


7   町田市議会は可決 
     東京都町田市より
 「請願第7号 公正な教科書採択についての請願」
本日、共産・社民ネット以外の各会派の賛成多数で、「請願第7号 公正な教科書採択
についての請願」が可決されました。

公正な教科書採択についての請願

 
請願要旨
 
 今日、青少年の問題は国際的課題であり、心の教育やモラルなど、わが国教育の再
生は、一刻の猶予も許されない状況である。今こそ「戦後教育の負の遺産」を精算し、
敗戦により断絶された日本の歴史、伝統、文化を正しく継承し直し発展させなければ日
本の未来はない。
 本年は中学校教科書採択の年であるが、社会科特に歴史・公民は子供たちがわが国の
文化と伝統を愛し、歴史を正しく認識し、国を愛し、国民としての自覚を育む重要な教
科である。しかし、現在の様な自虐史観による教育、権利偏重・就労責任軽視の教育を
実施する限り、次代を担うべき国民に、日本国民としての誇りも、愛国心も、道徳心も
、公共心も育たないのは当然の理である。学習指導要領の目標「わが国の歴史に対する
愛情を深め、国民としての自覚を育
てる」 にそって、公正適切な教科書を採択されることを願い、下記の事項について配
慮されるよう強く要望する。
                               記
 
1,  市教育委員会は、地方行政の組織運営に関する法律第20条6号に定められた
教科書の「選択権者」としての立場と責任を自覚し、調査資料及び下部機関の調査報告
書の内容を参考にしつつ、自ら当該教科書を調べ自らの判断で、学習指導要領の「目標
」を最
も踏まえている教科書を採択すること。
 
2,   教科書採択のための調査研究資料は、全ての検定済み教科書を対象とし、学習
指導要領の「目標」及び「内容」に即して、各教科書の違いがわかるようにし、写真・
イラスト・分量など末梢的・形式的な要素にのみ拘らないこと。
 
3,   前回採択時の調査研究委員会報告書に学校調査研究があるが、これは所謂「学
校票」とまぎらわしいものである。平成13年2月8日の都教委通知に基づき改正すべ
きである。
 
4,   前回の採択時のような教育委員への不当な圧力を排除するため、静謐な採択環
境を確保すること。

以上
 この請願に賛成した議員宛に「精算すべき、戦後教育の負の遺産」とは「正しく継承
し直し発展させようと思う、敗戦 により断絶された日本の歴史、伝統、文化」とは、
「今まで学習指導要領の「目標」を踏まえていない教科書だったのか」「写真・イラス
ト・分量など末梢的・形式的な要素にのみ拘り教科書選定をされていたのか」等の公開
質問を出そうと思っています。
 また詳細が解りましたら、連絡致します。