シュレーダー独首相 歴史の反省が友好生む 韓国との首脳会談で表明 「しんぶん赤旗」 (2005.4.15)

 

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-04-15/07_01.html 

 

 

2005年4月15日(金)「しんぶん赤旗」

シュレーダー独首相

歴史の反省が友好生む

韓国との首脳会談で表明


 【ベルリン=片岡正明】ドイツを訪問中の盧武鉉韓国大統領は十三日、シュレーダー首相とベルリンで会談。会談後の共同記者会見で、ドイツの過去の反省が欧州統合で大きな役割をはたしてきたことを評価しました。


 盧武鉉大統領は日中、日韓の歴史教科書問題をめぐる緊張関係について「アジアに融和をもたらすよう問題の解決にあたるべきだ」と述べ、日本政府の「歴史認識」については「首脳会談で直接話し合いたい」と述べました。一方、ドイツが戦後、過去を真剣に反省し欧州統合に積極的にかかわってきたことを評価しました。

 シュレーダー首相は「それぞれの国は自分の解決方法を見つけるべきだ」が、ドイツが欧州でかつての敵国と歴史の中で和解してきた過程をよく見るべきだと表明。「歴史の明るい面だけでなく、暗い汚点も見るべきで、そうしてこそ友好国を勝ち取ることができることをドイツの体験は示している」と述べました。

 盧武鉉大統領はまた、ドイツが韓国・北朝鮮とよく似た分裂国家を克服した過程にも興味を示しました。さらに、国連改革については、同大統領は「会談で意見が異なった唯一の領域」だとしながらも、韓国は準常任理事国を新設するB案を支持することを表明。その上で「(常任理事国を六カ国増やす)A案が採択された場合にはドイツの常任理事国入りを支持する」と語りました。しかし、日本の常任理事国入りに関しては「日本の政治家と会うときに話す」と具体的な言及を避けました。

 また北朝鮮の核問題に関する六カ国協議について双方は北朝鮮の復帰が不可欠であることで一致しました。