韓国でも話題になりつつある枝川裁判 JanJan (2005.5.19)

 

http://www.janjan.jp/living/0505/0505187192/1.php 

 

 

韓国でも話題になりつつある枝川裁判

2005/05/19


 

 すでに『JanJan』でも報道されている「枝川裁判」。5月13日、午後1時半から東京地方裁判所6階、631号法廷で第7回弁論期日があった。50名の傍聴人席は支援者やマスコミ関係者ですぐに満席となり、この問題の関心の高さが改めて浮き彫りになった。

 民主的な姿勢が売り物のハンギョレ新聞の記者も取材のために来日しており、今後、この裁判が北朝鮮はもとより、韓国でも大きく取り上げられる可能性が出てきた。

 裁判は、被告側弁護団3名が信義則違反の主張の補強と旧道路部分についての反論の準備書面を提出し、その際、若干の補足説明を行い、約15分ほどで終了。直後に法廷に隣接する待合室で簡単な報告集会が行なわれた。

 裁判の概要は、2003年12月、東京都が都有地上に建てられている枝川の東京朝鮮第二初級学校に対し、校舎の一部を取り壊して立退くこと、4億円の地代相当金を支払うこと、を求めたものである。現在、小学校として使われている土地をめぐり、地方自治体が明け渡しを求めることはきわめて異常な事態だ。

 ところで、東京都は、1972年、この土地を学校用地として使用させる20年間の無償貸与契約を結ぶとともに、1990年、その契約終了後も、学校の存続を前提とした交渉を続けるなど、今回の訴えとは矛盾する交渉経過を有する。

 裁判の背景に垣間見られる民族差別、北朝鮮批判に起因する見当違いの便乗バッシング……に東京都民、いや世論はどのような答を出すのか、目が離せない。

 ちなみに、5月22日、東京朝鮮第二初級学校講堂において、「枝川朝鮮学校支援都民基金」設立総会が開催される。当日は、裁判の報告、基金準備経過報告、ビデオ上映、懇親会が予定されている。

参考
「東京朝鮮初級学校を東京都が提訴」は不当である理由(2)
「東京朝鮮初級学校を東京都が提訴」は不当である理由(1)

(
小池正春)