米長棋聖を提訴 ソフト制作会社が著作権侵害で 「毎日新聞」 (2005.5.20)

 

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/shougi/news/20050520k0000m040074000c.html 

 

 

米長棋聖を提訴 ソフト制作会社が著作権侵害で

 

 開発したパソコン用将棋ソフトの類似品を制作・販売され著作権を侵害されたとして、プロ棋士の武者野勝巳六段が社長を務めるソフト制作会社「棋泉(きせん)」(東京都新宿区)が19日、米長邦雄・永世棋聖と別のソフト制作会社などを相手取り、4100万円余の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。

 

 訴えによると、棋泉は、初心者が対局などを通じて将棋ルールを学べるソフトを開発し、00年3月に米長さんを監修者としてウィンドウズ用「米長邦雄の将棋セミナー21」を発売。ソフトの大部分を棋泉の著作権とし、詰め将棋問題やコラムなど一部を米長さんの著作権とする契約書を交わした。

 

 だが、米長さんは01年、「失敗作なので監修者として恥ずかしい」と制作・販売の中止と在庫廃棄を申し入れ、棋泉側も受け入れた。その後、02年3月、米長さんが企画に関与したプレイステーション用ソフト「みんなの将棋」がソフト制作会社「サクセス」(品川区)から発売された。

 

 棋泉側は「みんなの将棋」について、初級、中級、上級の3部構成▽講座や実戦解説などが組み込まれている▽問題の構成や順序−−などが「セミナー21」に類似しているとして「先行ソフトに依拠して制作されたのは明らかで、原告の著作権を侵害している」と主張。会見した武者野さんは「大先輩だが、話し合いに応じようとしないので提訴した」と話した。【井崎憲】

 

 ▽米長さんの話 「著作権者及び著作者、人格権は米長に帰する」と契約書の第1条に明記されております。

 

 ▽サクセスの話 訴状を確認していないのでコメントできない。

 

毎日新聞 2005519日 2029