米長永世棋聖らによる著作権侵害訴訟の件 (2005.5.20)

 

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米長永世棋聖らによる著作権侵害訴訟の件

 

この件に関する問い合わせ電話が多く「参考のためソフトを手に入れたい」

との依頼もあるのですが、ソフトは米長企画の強い要望によって廃棄されて

しまったので、ほとんどありません。

そこで、取り急ぎ弊社制作「将棋セミナー21」と

サクセス制作「みんなの将棋上級編」の比較画面を掲示します。

 

「訴訟で決着せざるを得ない」と追い込まれるに至ったことは私自身たいへん残念な思いでいるのですが、

これらの経緯については弁護士さんと相談して、後日、公開できる情報のみを開示したいと考えています。

 

 

マリオの雑記帳 http://www.koma.ne.jp/cgi-bin/nik/index.htm 

 

資料拡充

2005年5月20日(金)

左メニューの『米長氏との訴訟の件』の比較画像が少なかった。
中には「歌や小説の盗作問題のようにごく一部が酷似しているだけじゃないか」という指摘もあったので、日常が落ち着いたのを機に拡充した。

記者会見での一問一答についてはビデオの文字起こしをしている最中なので、数日間待ってください。

 

訴状提出

2005年5月19日(木)

訴状を提出し、午後2時から記者会見を行った。
司法記者クラブの正式会員は14社とうかがっていたが、34社が集まってくれテレビはすべての局がカメラを回していた。
ここ数日は弁護士との打合せや別紙比較表の作成で睡眠時間を削る忙しさだったが、今日の会見で自分なりの主張は記者さん達に理解してもらえたと思う。

 

巧妙な言い逃れ

2005年5月16日(月)

米長HPに記者会の質疑応答の様子が書かれた。
>「私は当事者です。週刊誌の記事にある商品については、両者の契約書の第一条に、著作権及び著作者人格権は米長邦雄に帰属する。と書いてあります。

なんとまあ巧妙な言い逃れであることか。
そういうパーツがあるのは以前に書いたとおりだが、「詰め将棋と実戦譜解説らに含む表現についての」という限定的文言には一切言及していない。
このことによって記者やHPを見た人が「ソフト全般にわたる著作権を米長が有する?」かのように錯覚させようとしている。

HP記述の個々の文言自体は嘘ではないが、内実は大嘘である。
まさか、あと何日かだけ周囲が錯覚してくれればそれでいいと思っているのではないだろうが、こんな言い分裁判で通るわけないので、公判が楽しみなことではある。

 

講談社局長から電話

2005年5月15日(日)

米長HPに
>夜遅く講談社の役員と友人と酒。(中略)
>将棋のプロ棋士の誰がどんな事をしたか相当の部分を話してもらいました。>10名くらいの名前が出る。
>「オイ、そっちの方を記事にしたらどうだ」
>やっぱり酒が飲める友人が急所に居ることは財産です。

との記述があり、そんなことあるのかなあ?と思っていた頃、講談社の局長から電話があった。
「金曜日に新宿の将棋スナックで飲んでいたら米長さんとバッタリ会ったんです。紹介されたから無視もできず、名刺を交換して、米長さんの普及の話に相づち打ってただけなんですが、それがHPにあんなふうに書かれちゃって・・・同じ会社のこととはいえ週刊現代の記事については『私も読みました』という以上のことはないし、ましてや取材情報の漏洩なんてマスコミ人として重大な背信行為ですから私がするわけがありません。会社にクレームが届くなど事が大きくなるなら正式に抗議しますが、当面はマリオ先生に事実関係だけを連絡しておきます」とのこと。
嘘と脅しで構成された日記など見たくないが、しばらく注視していく。

 

将棋記者会

2005年5月13日(金)

月に1度東京将棋記者会の集まりがあり、この席で「週刊現代の記事について説明を」との発言があったそうだ。
米長氏曰く「著作権は米長企画にあると契約を取り交わしております」と初めて公式の場で発言したそうで、「この発言の真偽は?」と私も何人かの記者から逆に電話取材を受けた。
契約書をFAXしたところ「『(一部の)著作権は』のカッコ部分を省いて説明しちゃったのかな」と、ぶつぶつ・・・

 

著作権表示

2005年5月16日(月)

将棋セミナー21に収録された講座や問題は数千画面ある。
このうち1割くらいを詰将棋や実戦棋譜解説が占めるわけだが、割合はともかく共同著作物になることは間違いないわけで、すべてのソフト製品に表示される(c)マルシーと呼ばれる著作権表示も「ALL RIGHT RESERVED,COPY RIGHT(c)KUNIO YONENAGA・KOMAOTO CORPORATION」と米長氏の一部権利を明確にしたつもりであった。
ところが「みんなの将棋」には対象となる詰将棋問題集は収録されておらず、実戦棋譜解説も初級と中級にはなく、上級編にわずか5局棋譜解説が収録されているだけだ。
わずか5局の棋譜解説の著作権で、「3巻すべて、ソフト全般の著作権は米長にある」とは主張するわけがない。

 

契約書

2005年5月11日(水)

中堅棋士より「米長企画との契約書を見せてもらったが、著作権は米長企画にあると明記されていた。なのに今回の訴訟沙汰はおかしい」と怒りの電話があった。
反証を示す機会が与えられるから、直接問い合わせがあるのはありがたいことである。
さっそく契約書をFAXで送ると「おかしい。詰め将棋と実戦解説の著作権なんて限定的な文言は記憶にない。ソフト全般にわたる著作権が米長企画にあると認識していた。前言については謝る」とのこと。
ソフト全般の著作権が駒音にあるのは当然だが「米長詰将棋と、米長実戦の棋譜解説、この部分だけは明確に米長企画に著作権がありますよ」というのを明文化したもので、かの中堅棋士も修正された契約書を見せられたというわけはないから、一部文言だけに注意が行ってしまったのだろう。