横浜市大、「国際化推進本部」とは何か? 永岑三千輝氏『大学改革日誌』 (2005.5.30)
http://eba-www.yokohama-cu.ac.jp/~kogiseminagamine/SaishinNisshi.htm
・・・民主主義的審議機関で議論しないで、決めるのは、簡単だが、それは結局は大学の自由で民主的な生き生きとした発展には結びつかないだろう、「決定権限を持つ人々」と「研究留学したい人々」とのある種のつながりだけが優先されることになろう。
5月30日 従来の在外研究に変わる制度の「平成17年度横浜市立大学教員研究者留学派遣者」の「推薦」に関わる文書がメールで届いた。研究院全体で3名という少なさ、しかも、「研究院長、病院長の推薦により、国際化推進本部で審査のうえ、派遣者を決定する。なお、推薦人数は研究院から3名以内、各病院から1名以内とする」と。
一体、国際化推進本部は、どのような機関か? 研究教育の推進という本来的使命からすれば、教育研究審議会の下にある機構であるべきだが、そうなっているか?
「審査」を行うのはいかなる体制においてか?
規則の「改定」は、今年の5月24日という。どこで、誰が決めたのか?改定に関わる審議はどこで行われたか?その議事録は?
かつてならば、教授会や評議会で審議決定すべき重要事項だが。
在外研究できるかどうかは、研究の進展にとって非常に重要であり、人によっては死活の重要性を持つ。研究の自由、学問研究の自由のあり方にも深く関わる。大学の自治の原則の元で「審査」が行われる体制でない場合、すなわち、「上から」、「外から」任命された管理職・事務職による審査決定となる場合、重大な問題となろう。民主主義的審議機関で議論しないで、決めるのは、簡単だが、それは結局は大学の自由で民主的な生き生きとした発展には結びつかないだろう、「決定権限を持つ人々」と「研究留学したい人々」とのある種のつながりだけが優先されることになろう。民主的な公明な審査が欠如する場合、大変な問題ではなかろうか?
そのような審査過程、どのような審査機関、どのような決定となるのか、注目していこう。