石原慎太郎都知事を追い込む“子飼い”副知事のクビ 東京都庁「側近政治」はもう限界 都議会自民党「ガチンコ勝負」の本気度… 「サンデー毎日」2005年6月12日号 (2005.6.1)

 

http://www.mainichi.co.jp/life/family/syuppan/sunday/ 

 

【抜粋】

東京都政が大混乱している。石原慎太郎知事自ら「腹心」と呼ぶ浜渦武生副知事に都議会が辞職要求を突きつけ、他の副知事ら幹部3人は「進退伺い」を出す"非常事態"なのだ。裏には複雑な背景があるとはいえ、本誌が昨年の連載記事で指摘した「側近政治」の限界がついに露呈した。

 

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「都庁に来ない知事」が遠因に

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だが、都議会自民党幹部は余裕の笑みを浮かべる。「知事は浜渦氏より三男坊のほうが可愛いはずだよ」

前回衆院選で落選、再出馬を図る石原知事の三男、宏高氏の「生殺与奪の権」を握るのは自分たちであり、最後は知事が折れる、と読むのだ。

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前出の元都幹部は言う。「浜渦副知事がいなくなったら、知事は確実に孤立します。知事の味方は都庁にはもういない。都庁に来ないで浜渦副知事に任せっ放しにし、その浜渦氏は優秀な幹部職員を追い出してしまった。今回の問題は石原都政6年間の蓄積の上に噴出した。知事はそろそろ、身の引き方を考える時です」

本誌が昨年集計したところ、石原知事の登庁は平均して週に3日程度。それは今も変わらない。自身の勤務実態が今回の問題の遠因になっていることを石原知事は分かっているだろうか。