立命館と守山市、「守山女子高等学校の移管にかかる覚書について」 (2005.6.28)

 

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2005年06月28日

立命館と守山市、「守山女子高等学校の移管にかかる覚書について」

守山女子高等学校の移管にかかる覚書について(広報もりやま 平成17年(2005年)6月15日号)

 下記は,学校法人立命館と滋賀県守山市との間で,5月17日に交わされた「守山女子高等学校の移管にかかる覚書」の要旨である。この「覚書」には,平安女学院大学びわ湖守山キャンパスが市の所有になった時には、同キャンパスの土地と建物を立命館守山高校の学校用地および校舎として立命館に無償譲渡することが述べられている。

 学校法人立命館が守山女子高校を取得するに至った経緯とその非民主主義的なやり方の問題もさることながら,それに加えて下記の如く,平安女学院大学キャンパスの土地と建物の立命館への無償譲渡が,アッという間の出来事として,ほとんど密室での議論によって決定されるに至ったことは,驚くべきことである。守山市議会でも十分な議論が尽くされたとは言い難い。

 もともと,平安女学院大学守山キャンパスは,同市が「大学を核としたまちづくり」の一環として,大学を誘致するために,年間一般会計予算の27%にあたる25億6500万円もの巨額な公金によって建設されたものである。市民のその期待に応えて,滋賀県も8億円補助金を出した。この巨額な補助金を出すにあたっては,大学と市との間で「基本協定」が締結された。言うまでもなく,この「基本協定」(未だ破棄されてはいないと思われる)の目的も,また守山市民が血税を出した趣旨も,学校法人立命館の事業活動の展開のためにあったのではない。したがって,この公金によって建設された同キャンパスは,立命館に無償で横流しされる理由は全くないのである。もし,立命館がそれを手に入れたいと考えるなら,正当なお金を出して市から購入すればよいのである。

 しかし,今回,立命館に対して無償譲渡されるに至った手続きは,極めて不正常なものであった。立命館の川本理事長と平安女学院の山岡理事長,そして守山市長の話し合いの内実も公開されているわけではない。私は,立命館大学の理事や学内関係者に対し,一体どのような正当な理由があって,守山市民の血税と公的資産をタダで取得できると考えているのか,聞いてみたいと考えている。単に赤字の市立守山女子高校(公立高校である限り収支面から考えて赤字になるのは当たり前)を引き受ける見返りとして,キャンパスがタダでもらえるとでも考えているのであろうか。あるいは,下記の「覚書」にあるように「市民文化講座などの開催や市をはじめとする県下の学校教員に対する理科・数学・英語研修の実施など大学教育機能を展開する」から,総額50億とも60億とも言われる同キャンパスの土地と施設を無償取得できるのだと,考えているのだろうか。

 この問題は,要するに大学と地域との関係における民主主義のあり方の問題である。立命館大学は,自らの教学理念をわれわれのかつての総長であった末川博以来の「平和と民主主義」におくならば,今回の問題においていかに徹底して民主主義が貫かれたのかを説明する責任がある。もし,それを公にして議論できないような大学であれば,いかに立派な施設が拡充され,規模が拡大しようが,立命館大学の崩壊の始まりである。教学理念と現実の行為は乖離し,言葉でいかに民主主義を唱おうが市民からは信用されることがないからである。(ホームページ管理人)

守山女子高等学校の移管にかかる覚書について

 市立守山女子高等学校の移管について去る5月17日に市は、学校法人立命館と「学校移管にかかる覚書」を締結しました。覚書は前文と本文7条からなり、設置者変更についての基本的事項を定めています。ここではその概要をお知らせします。

 …(中略)…

 校地の確保(第6条関係)については、今後、立命館守山高校の生徒数(中学校を併設する場合)を1200名規模とする場合、市は、その校地確保に責任を持ってあたっていきます。また、平安女学院大学びわ湖守山キャンパスが市の所有になった時には、同キャンパスの土地と建物を立命館守山高校の学校用地および校舎として立命館に無償譲渡します。
 ただし、
(1) 立命館は、市から無償譲渡を受けた旧守山女子高校の校地および校舎を立命館の負担で解体し、整地の上、その跡地を市に無償譲渡すること。
(2) 立命館守山高校が市から撤退する場合は、立命館は市から譲渡を受けた土地・建物を市に無償返還すること。
(3) 立命館は、守山キャンパス内に大学教育施設を設置し、市民文化講座などの開催や市をはじめとする県下の学校教員に対する理科・数学・英語研修の実施など大学教育機能を展開すること。このほか立命館の知的資源を生かし、守山市のまちづくりの発展に寄与する諸事業を展開すること。
を条件として無償譲渡することとしています。

 以上が覚書の概要です。この覚書の実施(第7条関係)にあたっては、必要に応じて契約書を交わすなどして、両者が移管に向けて協議しながら、着実に取り組んでいきます。

女子高校移管対策室

 因みに,昨年2004年度における守山市議会の中で,平安女学院大学守山キャンパス統合をめぐってどのような議論がされていたか,抜き出してみた。市長にあっては,2005年4月以降に急展開した事態とは基本的に正反対のスタンスである。ただし,この過程において,同市長と立命館の川本理事長,および川本氏と山岡氏が,それぞれ守山女子高校および同キャンパスをめぐって秘密裏に会合していたことが知られている。その結果は,2005年4月になって突如,マスコミに公表された。それ以降,急転直下のごとく事態は進んだ。

新春まちづくり対談!〜平安女学院大学生&山田市長〜(守山市広報2004年1月1日号)

[平成16年第1回守山市議会定例会会議録、2004/03/12]
平安女学院との覚書の履行について(質問=木村眞佐美)
平安女学院との覚書の履行について(木村氏に対する政策監答弁)

平安女学院との覚書の履行についての再質問(質問=木村眞佐美)
平安女学院との覚書の履行についての再答弁(木村氏に対する政策監答弁)

[平成16年第2回守山市議会定例会会議録、2004/06/11]
平安女学院大学守山キャンパスについて(質問=木村勝吉)
平安女学院大学の高槻統合について(木村氏に対する市長答弁)

平安女学院大学びわ湖守山キャンパス撤退について(質問=廣實照美)
平安女学院大学びわ湖守山キャンパス撤退について(廣實氏に対する市長答弁)

■平女学生らが統合反対署名を市長に提出(広報もりやま 平成16年8月1日号)
http://www2.city.moriyama.shiga.jp/koho/040801/body24.html

[平成16年第3回守山市議会定例会会議録(第2日)、2004/09/24]
平成16年第3回守山市議会定例会(平成16年9月)市長の施政方針

平安女学院大学守山キャンパスについて(質問=本城政良)
平安女学院大学守山キャンパスについて(本城氏に対する市長答弁)

平安女学院大学、守山キャンパス撤退について(質問=山川明男)
平安女学院大学、守山キャンパス撤退について(山川氏に対する市長答弁)

平安女学院大学キャンパス統合問題について(質問=大瀬洋子)
平安女学院大学キャンパス統合問題について(大瀬氏に対する市長答弁)

平安女学院大学、守山キャンパス撤退についての関連質問(質問=菱倉佳代)
平安女学院大学、守山キャンパス撤退について(菱倉に対する市長答弁)

[平成16年第3回守山市議会定例会会議録(第3日)、2004/09/27]
平安女学院大学について(質問=木村眞佐美)
平安女学院大学について(木村氏に対する市長答弁)

平安女学院大学について(質問=木村眞佐美)
平安女学院大学について(木村氏に対する市長答弁)

[平成16年第4回守山市議会定例会会議録(第2日)、2004/12/14]
平安女学院大学について(質問=高田正司)
平安女学院大学について(高田氏に対する市長答弁)

「平安女学院大学 守山キャンパス高槻に統合」問題について(質問=富樫 孝)
「平安女学院大学 守山キャンパス高槻に統合」問題について(富樫氏に対する市長答弁)

平安女学院大学の統合問題について(質問=木村眞佐美)
平安女学院大学の統合問題について(木村氏に対する市長答弁)

平安女学院大学の統合問題について(質問=木村眞佐美)
平安女学院大学の統合問題について(木村氏に対する市長答弁)

平安女学院大学の統合問題についての関連質問(質問=坂田 健)
平安女学院大学の統合問題についての関連質問について(坂田氏に対する市長答弁)

平安女学院大学の統合問題についての関連質問についての再質問(質問=坂田 健)
平安女学院大学の統合問題についての関連質問についての再答弁坂田氏に対する市長答弁)

平安女学院大学の経過(2005/02/01)

投稿者 管理者 : 20050628 01:51