横浜 池子米軍住宅増設を考えるシンポに110人 増設反対の発言が相次ぐ/逗子市長メッセージ 「しんぶん赤旗」 (2005.7.17)

 

http://www.jcpkanagawa.jp/topics/2005/050717.htm 

 

 

05.07.17】横浜 池子米軍住宅増設を考えるシンポに110人

 

増設反対の発言が相次ぐ/逗子市長メッセージ

 

 

  日米両政府が、上瀬谷、深谷など、神奈川県横浜市内の米海軍基地数力所の返還と引き換えに、逗子市にまたがる米海軍・池子住宅地区=池子の森の横浜市域(金沢区)を壊して米軍住宅700戸を建設しようとしています。この問題で、「使わなくなった米軍基地の無条件返還と池子の森への米軍住宅増設問題を考えるシンポジウム」が16日、横浜市西区の相模鉄道労働組合の会館で開かれました。

  基地周辺の住民など111人が参加し、遊休基地の無条件返還、住民本位の跡地利用、米軍住宅増設撤回へ運動を広げようと話し合いました。

  米軍住宅増設は市との約束違反だとして国を相手に裁判を起こした逗子市の長島一由市長が、メッセージを寄せ、日本共産党の大森たけし前衆院議員も出席しました。

  実行委員会を代表して「池子の緑・平和・自治を守る金沢連絡会」の松本志津子さんがあいさつし、池子への米軍住宅増設を受け入れた横浜市の中田宏市長の姿勢を厳しく批判しました。

  パネリストとして、上瀬谷基地土地返還訴訟弁護団の高橋宏弁護士、元朝日新聞編集委員の石川巌氏、日本野鳥の会神奈川支部支部長の鈴木茂也氏が発言し、弁護士の篠原義仁氏がコーディネーターをつとめました。

  高橋氏は、土地返還訴訟など住民のねばり強い運動で、当初米軍住宅建設計画があった上瀬谷基地の全面返還が日米間で合意された経緯を報告し、「住民が声をあげて要求を通していくことが重要」と指摘。

  石川氏は、米軍再編について「日本を軍事的に韓国にしようというのがアメリカの意図だ」とのべ、キャンプ座間(相模原市、座間市)への米陸軍・第1軍団司令部の移転計画など、基地強化の実態を説明しました。

  鈴木氏は、池子に米軍住宅が増設されれば「横浜から三浦半島にかけて点在し、鳥類や昆虫が行き来している森のつながりが分断されてしまう」と訴えました。

  横浜市南区の角田通子さん(59)は「こういう集まりは初めてですが、自然を守りたいとの思いは一致しています」と話し、上瀬谷基地土地返還訴訟の原告の森茂徳さん(63)=同市瀬谷区=は「上瀬谷からも池子からも米軍は出て行ってほしい」と力を込めました。

  大森氏は「運動と関心の広がりを感じました。中田市長の態度は、全米軍基地の返還という市是を踏みにじるものです」と語りました。日本共産党からは、笠木たかし県平和・統一戦線部長、みわ智恵美県議、柴田豊勝横浜市議、岩室年治逗子市議団長も参加しました。

 

  〜 しんぶん赤旗 20050717日より 〜