国歌不起立で研修 都教委 『再発防止』へ抗議も 「東京新聞」 (2005.7.21)

 

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050721/eve_____sya_____002.shtml 

 

 

国歌不起立で研修 都教委

『再発防止』へ抗議も

 君が代斉唱時不起立などで懲戒処分を受けた教職員が受講する東京都教委の「再発防止研修」が二十一日午前、文京区の都総合技術教育センターで始まった。会場前では研修に反対する教職員らが抗議行動をした。

 研修を受けるのは、今春の卒業式・入学式で懲戒処分を受けた五十九人のうち、退職者を除く五十一人。午前と午後に分かれて受講する。処分が二度目以上で減給・停職処分となった十五人はさらに九月、個別に「専門研修」を受ける。都教委は研修内容について「教育公務員としての自覚を促す中身」としている。

 研修前には処分に反対する教職員ら百人ほどが会場前に集まり、都教委職員に対し、研修の中止などを求める抗議行動をした。

 研修の出席命令を受けた教職員のうち、三十人は今月、東京地裁に命令の執行停止を申し立てたが、却下された。だが、同地裁は決定の一部で「研修が教職員の内心の自由に踏み込み、著しい精神的苦痛を与える程度に至るものであるならば、教職員の権利を不当に侵害するものと判断される余地はある」と研修内容に一定の歯止めをかけるような指摘をした。

 都教委が日の丸・君が代の扱いを厳格化した昨年は、懲戒処分を受けた二百二十六人が研修を受講した。