郵政民営化はウォール街のためか――米国から9.11総選挙の意味についてのメッセージ 2005年森田実政治日誌[230] (2005.8.10)

 

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2005.8.10

2005年森田実政治日誌[230

郵政民営化はウォール街のためか――米国から9.11総選挙の意味についてのメッセージ

 

「人間は従順な動物である。どんなことにも馴れてしまう存在である」(ドストエフスキー)

[小泉政権と自民党多数派は米ブッシュ政権の傀儡政権であることに馴れてしまった。小泉政権の閣僚と中央官庁の指導層、大新聞社の幹部と記者、テレビ局のキャスターとコメンテーター、経団連・同友会などの財界指導者など、東京の政官財の指導者は独立国の指導者としてのプライドを捨ててしまい、米国ブッシュ政権に従属することに馴れてしまった。彼らは日本を米国の植民地にしようとしている]

 

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 米国通の友人H氏から、『ウォールストリート・ジャーナル』2005年8月8日号のインターネット版記事の一部が送られてきた。

 『ウォールストリート・ジャーナル』は「郵政民営化法案は廃案となったが、これは手取りの時期が少し延びたに過ぎない。ほんの少し待てば、われわれは3兆ドルを手に入れることができる」との見方を述べている。

 3兆ドルとは、国民が郵政公社に預けている350兆円のことである。ウォール街は、9月11日の総選挙で小泉首相が勝利し、総選挙後の特別国会で郵政法案を再提出し、成立させると信じているようである。

 H氏によると、これを確実にするため、ウォール街は、多額の広告費を日本に投入し、日本のテレビを動員して、日本国民をマインドコントロールして、小泉首相を大勝利させる方向に動いている。

 「多額の広告費はどのくらいか?」と聞くと、「とにかくケタ違いの金額のようだ。いままで投入した広告費の10倍を投入してもかまわない、と考えている。350兆円を得るために、その1〜2%を使ってもよいと考えているようです。すでにテレビ朝日とテレビ東京は、小泉勝利のためにテレビ局の総力をあげることになった、といわれています。これに日本テレビ、TBS、フジテレビがつづく。NHK以外の在京の全地上波キー局が小泉自民党の宣伝機関になり、小泉ヨイショ報道に狂奔している。これにより日本国民をして小泉を支持させて、小泉を英雄にし、独裁者にしようと狙っている。独裁者になった小泉が郵政を民営化し、350兆円の郵貯・簡保の金をウォール街に流してくれると考えている」とのことだ。ウォール街は日本国民をモルモット程度にしか考えていないのだろうか。

 欲の深いブッシュ政権とウォール街が、巨額の広告費で日本のテレビを丸ごと支配し、NHK以外の民間テレビ局を動員してすべての日本国民を洗脳し、小泉を勝者に独裁者にしようとしている。郵貯・簡保の350兆円を米国にプレゼントすることは日本国民にとっては地獄への道である。

 民放テレビ局員も、米国のマインドコントロールのもとで、日本国民を地獄に落とすためのウォール街の策動に喜んで協力し、テレビ報道を通じて日本国を米国の従属国にしようとしている。

 しかし、民放テレビ局の人々は、放送法の中立条項というテレビにとって最も大事なことを忘れている。小泉自民党を応援し、民主党などの野党を悪くいうことは、「不偏不党」の放送法に違反する行為なのだ。テレビのような社会の公器が、法を無視して暴走し始めている。きわめて危険なことである。

 われわれは、テレビによって洗脳されないように注意しなければならない。

 野党の参議院議員にお願いする。放送法に違反するテレビ局の社長や幹部、プロデューサー、キャスターなどを国会に証人または参考人として招き、偏向報道をやめるようきびしく追及してほしい。せめてNHK並みの中立性をとらせるようにしてほしいと思う。