東北大学有朋寮廃寮問題、判決は9月1日(2005.8.25)

 

全国国公私立大学の事件情報 http://university.main.jp/blog/ 

http://university.main.jp/blog3/archives/2005/08/post_322.html 

 

 

2005年08月25日

東北大学有朋寮廃寮問題、判決は9月1日

http://www.geocities.jp/chikushijiro2002/university05/he-forum8959.html
http://www.geocities.jp/chikushijiro2002/university05/he-forum8960.html
http://www.geocities.jp/chikushijiro2002/university05/uforyoplea.html

 下記に,佐賀大学豊島氏から届けられた情報を掲載します。下記に書かれている「学生が関係する事件に対して」「大学教職員が関心を持たないか,持たないふりする」という指摘について,私も同じように感じます。その理由が「セクト」問題であるか否かは別にして,その一つの事例は大学教職員が作る労働組合に対応の仕方にもに現れます。
 例えば,仮定として,ある私立大学で学生に関わる事件があり,学生が主体となって日本私大教連に支援を求めたとしましょう。今の日本私大教連は,中央のみならずおそらくどの地域ブロックの連合体も100%,直接的な対応はしないでしょう。なぜなら,加盟している当該大学の単組レベルからの支援要請がなければ,動かない仕組みになっているからです。では,単組は学生問題で上部団体に支援を求めることはあるかと言えば,まずよほどのことがない限り,そうしたことはありません。労働組合がない大学では,言わずもがな,学生の訴えなど上部団体は取り上げない(この無組織の大学における問題は,教職員への人権侵害事件が発生した場合でも全く同様です)。したがって,すぐに周りから支援を受けられない人は,孤立してしまいます。こうした事例は無数に存在します。
 既存の労働組合など旧体質の中では,支援を行い得るのは様々な自由なネットワークの連合体というあり方以外にないと考えています。(ホームページ管理人)

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From: toyo@cc.saga-u.ac.jp
Subject: 寮に住んだことを理由に停学2年半
Date: 2005年8月23日 15:43:31:JST
To: he-forum@ml.asahi-net.or.jp

 佐賀大学の豊島です.
 東北大学の有朋寮の廃寮問題が大詰めを迎えています.大学側による寮の明け渡
し裁判の判決が9月1日に出ます.寮委員会側は,廃寮決定の撤回と,明け渡し申
し立ての取り下げを求める緊急アピールを発表し,幅広く賛同を求めています.ま
た裁判当日の1日には集会が開かれる予定です.

 また,この寮に居住し,大学からの退去命令に従わなかったことを理由に,一学
生が無期停学処分を受け,実に2年半経った今も続いています.

 関連して,大学によるでっち上げの疑いの濃い「傷害事件」もありますが,6月
最高裁判決で一市民の有罪が確定してしまいました.(以前にも指摘しましたが,
検事の論告を読むと逆に冤罪の疑いがより強まるというしろものです.)

 論告要旨
 http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/UniversityIssues/uforyo/ronkokuyoshi.html
 http://www.geocities.jp/chikushijiro2002/UniversityIssues/uforyo/ronkokuyoshi.html

 廃寮問題は部外者には判断がつきにくいということもあるでしょうが,大学の言
うことを聞かなかったというだけの理由で無期停学の処分が出され,それが2年半
も続くという事態,でっち上げの疑いが極めて濃い「事件」で一市民が長期拘留さ
れ,最終的に有罪とされるという事態が国立大学で起きているわけです.後二者にs
対する,このメールリストも含め,大学関係者の無関心には大変憂慮を感じます.

 「傷害事件」については,1年以上前に,東北大学の組合の方に問題提起しまし
たが,独法化への対応その他の理由を挙げられ,本格的には取り組めないというよ
うな返事でした.あらためて,組合の方に限らず,東北大学の方には是非事情をお
知らせいただきたいと思います.もちろん学生処分問題についてもです.

 山形大学の「泥ウソ国倍」,そして有朋寮問題など,学生が関係する事件に対し
て,組合や,左派・リベラルに属すると思われる教職員でさえ関心を持たないか,
あるいは持たないふりをする最大の理由は,「セクト」の問題にあることは明らか
でしょう.しかしだれもそれを公然と口にしたり,文字にしたりすることはありま
せん.これは大変おかしなことです.うわさや陰口,あるいは思い込みが重要な要
素を占めていることを意味するからです.「公然と議論できないものは正式の判断
材料にしてはならない」ということに留意すべきです(もし例外があり得るとすれ
ば人事案件の場合だけでしょう).さもなければ,公開された議論を重要な基盤と
する民主主義それ自体を掘り崩すことになるのです.

 都立大問題についての雑誌「世界」5月号の初見論文に,同大での2001年の学生
処分が,都立大が敗北して行くプロセスの端緒として位置づけられています.東北
大学における有朋寮廃寮問題,学生処分問題,そして大学による傷害告訴事件の3
つの問題もまた,国立大学が独法化に向かい,その後の大学自治に対する教職員の
アパシーの進行と時期的に重なっています.これも単に偶然とは言えないでしょう.

 以下,少し日付が古いですが,続く便で処分を受けている学生の文書を投稿しま
す.このメールと共に,大学問題のウェブサイトに転載されることを強く希望致します.

学生の文章にある「申入書」は有朋寮サイトにあります.
 被処分学生から東北大学理学部教授会への申入書(05年5月11日提出)
 http://uforyou.exblog.jp/i3

豊島耕一
http://www.geocities.jp/chikushijiro2002/Default.html
http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/index.html
http://blog.so-net.ne.jp/pegasus/
佐賀大学理工学部物理科学科
840-8507 佐賀市本庄町1
phone/fax: +81 952-28-8845

 

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From: 東北大学 有朋寮
Date: 2005年6月1日 23:08:42:JST

 無期停学処分を受けている古郡です。
 簡単ですが、処分問題について訴えさせて頂きます。なお、私が理学部教授会に
提出した申入書、および最近出した有朋寮のビラ(いずれもテキスト形式)を添付
しました。
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<<無期停学問題の経緯>>
2001年9月 有朋寮の廃寮決定
02年4月 私(古郡)が有朋寮に入寮
      学生証の発行を保留される
   8月 戒告処分が下る
 03年1月 無期停学処分が下る

<<有朋寮廃寮問題とは>>
 240人が入れる東北大最大の寮・有朋寮の廃寮が、代替施設もないまま、一方
的に進められている。あまりの理不尽さに、学内からは3000筆以上の反対署名
が集まっている。一級建築士から廃寮にする理由はないと言われながらも、大学当
局はいまだに裁判を継続し、廃寮を狙っている。


 2003年1月22日、理学部教授会は私に無期停学処分を下しました。
 処分理由は「有朋寮からの退去の命令に従わなかった」からであり、「大学の決
定に反すること」は「学生の本分に反する」というのです。
 この決定からすでに2年以上が経過し、理学部教授会は「寮から出て謝罪しろ」
などと言っていまだに停学処分を継続しています。この期間の学費を返してもらう
ことすら許されません。私は誰にも迷惑をかけていません。「寮に住んだ」、ただ
それだけです。
 すべての学生・教職員のみなさん、私たちとともにこの問題に向き合って考え、
停学撤回の声をあげてください!

◆私たちが無期停学処分の撤回を求める理由◆
1)これは全学生に対するみせしめ
 大学当局に従い、謝罪するまで半永久的に続くのが今回の無期停学処分です。処
分当時の法学部評議員は「これは大学に反した者への制裁だ」などと公然と認めま
した。「学生は決定に従え、従わないとこうやって処分するぞ」と学生を黙らせて
いくための見せしめが、無期停学処分の目的なのです。「大学が上で学生が下」(教
育学部・水原教授)こそ大学当局の本音なのです!

2)この処分は「金の無い者は大学に来るな」ということ
 この処分は私本人に「寮から出るか、無期停学か」と強制的に迫るものです。こ
れのどこが「教育的措置」でしょうか! むしろ「金のないものは大学に来るな」と
いっているではないですか! こうして寮という学生の権利の切り捨てが進められ
るのです。理学部教授会は、こうした学生切り捨て政策そのものにも荷担している
のです!

3)理学部の未来、大学の未来がかかっている問題です!
 東北大が法人化されて1年、競争原理の導入の中で過労死、プレッシャ−などで
の自殺が相次いでいます。私たち学生の人間性を完全に無視した金儲け主義に走っ
ているからです。収賄をした学長はおとがめなし、寮を守ろうとした学生は処分。
こんな転倒した大学がありますか!? だからこそ理学部教授会は「有朋寮をつぶ
す必要はない」という建築士・増田さんの訴えに耳も傾けず、根拠もないまま停学
を継続するのです! 腐敗した吉本学長、追従する理学部教授会に抗議の声をあげ
よう! 

◇◆メッセージが寄せられています!◆◇
今川正美さん(前衆議院議員)
 私も学生時代に同様の経験を持つものとして怒りを覚えます。
 最高学府で学生を「処分」することは、「教育の死」を意味します。あくまで当
事者間の話し合い解決を心から願っています。

吉田正雄さん(元衆議院議員)
 憲法を遵守すべき大学が学生の生活権・教育を受ける権利を不当に奪う暴挙は許
されない。自分を信じ愛し大切にするとき、他を信じ固い連帯感と勇気が生まれま
す。情報操作に惑わされず、不当処分撤回まで断固戦い抜きましょう。

■クラスメートからの訴え■
 やはり古郡君の無期停学処分はおかしいと思います。処分を決定する前に、廃寮
決定の理由をきちんと学生に説明するべきだったと思います。
 また、何よりも廃寮決定の正当性如何に関わらず、本人は大学で学ぼうと毎日授
業に来ていたのだから、学生の学ぼうとする意志を第一に考えるなら、停学処分は
間違いです。はやく無期停学処分を取り消すべきだと思います。

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投稿者 管理者 : 20050825 01:13