靖国参拝、首相「憲法違反ではない」 衆院委で反論  アサヒ・コム(2005.9.30)

 

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靖国参拝、首相「憲法違反ではない」 衆院委で反論

2005年09月30日23時41分

 小泉首相は30日、自らの靖国神社参拝を違憲と判断した大阪高裁判決に対して「私の靖国参拝が憲法違反だとは思っていない。総理大臣の職務として参拝しているのではない」と反論した。30日午後の衆院予算委員会で民主党の松本剛明政調会長の質問に答えた。年内に参拝するかどうかについては「適切に判断する」と述べるにとどめた一方、記者団には同日夜、判決が今後の参拝に与える影響を否定した。政府・与党内では首相が年内に参拝するとの見方が強まっている。

 首相は衆院予算委での答弁で、靖国参拝について「戦没者に対する哀悼のまことをささげ、二度とあのような戦争を起こしてはならないという気持ちで参拝している」と説明。「これが憲法違反というのはどういうことか」と述べ、判決内容に強い不快感を示した。

 判決が、首相の参拝を「内閣総理大臣の職務と認めるのが相当」と判断した点も「総理大臣の職務として参拝しているわけではない」とした。

 首相は同日夜、首相官邸で記者団から、判決が今後の参拝に影響するかどうかを問われ、「ない」と明言した。過去の参拝で「私的」「公的」の区別をあいまいにした理由については、「別に言う必要ないと思ったから」とするにとどめた。

 細田官房長官は30日午後の記者会見で「主たる判決では勝訴している。判決理由の中の傍論として、憲法に抵触すると言われたことは遺憾である」と話した。