「意見広告の会」ニュース307 (1)投稿「劣化ウラン廃絶キャンペーン」、(2)「首都大学東京の開学 7ヶ月を検証する集会」、(3)根こそぎに破壊される「大学の自治」:自民党・新憲法草案の隠された意図、(4)朝日新聞に質問書 NHK問題で市民団体(2005.11.3)

 

 

「意見広告の会」ニュース307

*ニュースの配布申し込み、投稿は、
  qahoujin at magellan.c.u-tokyo.ac.jp まで、お願い致します。
   
迷惑メール防止のため@atに書きかえています。アドレスは@に直して下さい。
*「投稿」の場合は、その旨を当初から明確にしていただけると、確認のための時間が
かかりません。ご氏名、ご所属等の掲載方法などもご指定下さい。

*前回訂正
[
投稿] さる1031日のニュース306号に掲載していただきました「経大九条の会」の
ホームページ・アドレスが投稿者の手落ちで不十分でした。おわびして次のように補足
して訂正します。  http://www.wombat.zaq.ne.jp/kd9jou/


** 目次 **
1 投稿「劣化ウラン廃絶キャンペーン」
      関連 http://www.meijigakuin.ac.jp/access/shirokane/
2 「首都大学東京の開学 7ヶ月を検証する集会」
    都立の大学を考える都民の会ニュース 
3 根こそぎに破壊される「大学の自治」:自民党・新憲法草案の隠された意図
   「国公私立大学事件情報」(2005.10.31) http://university.main.jp/blog/
4 朝日新聞に質問書 NHK問題で市民団体
   「東京新聞」11月1日朝刊


***
1 投稿「劣化ウラン廃絶キャンペーン」
専修大学の長谷川宏と申します。
最近私がお手伝いをしております「劣化ウラン廃絶キャンペーン」というNGOからの
お知らせです。

劣化ウランはウラン濃縮の過程で大量に出る「核のゴミ」で、核分裂こそ起こしません
がまぎれもない放射性物質です。
1991
年の湾岸戦争、および今回のイラク戦争で大量の劣化ウラン弾がイラクに打ち込ま
れました。
その結果(米軍・米国政府は因果関係を認めていませんが)、イラクでは子どもの白血
病や小児ガン、先天的な障害児などが増加しています。
イラクの人々にとどまらず、イラクに派遣された米軍兵士にも、劣化ウランが原因と疑
われる健康被害が広がっています。
「劣化ウラン廃絶キャンペーン」も友好団体のひとつであるICBUW(ウラン兵器禁止を
求める国際連合)では、昨年より116日を「ウラン兵器禁止を求める国際共同デー」
と定め、世界各地での同時行動を呼びかけています。
今年、日本では、イラク戦争帰還兵ジェラルド・マシュー夫妻を招聘し、お話をうかが
うことになりました。

マシューさんは、自衛隊が派遣されているサマワを含む、イラク南部に派遣され、劣化
ウランが原因と思われる(尿検査で劣化ウランを検出)健康被害に今も苦しんでいらっ
しゃるばかりでなく、娘のヴィクトリアちゃんにも障害が出てしまった、という経験を
しておられます。

自衛隊のサマワへの派兵延長問題を考える上でも、重要な問題提起を含むお話が聞ける
ものと思います。
多数の皆様のご参加をお願い申し上げます。
____________________

11・6〜7  劣化ウラン廃絶キャンペーン
        サマワで活動した イラク帰還米兵が語る劣化ウラン被害 
        〜兵士として親として・東京講演
──────────────────────────────────────
共催 劣化ウラン廃絶キャンペーン(CADU-JP) ほか

 ICBUWでは、昨年より11月6日を「ウラン兵器禁止を求める国際共同デー」と
定め世界各地での同時行動を呼びかけています。今年、日本では、イラク戦争帰還兵ジ
ェラルド・マシュー夫妻を招聘し、お話をうかがうことになりました。
 マシューさんは、イラク戦争に従軍、サマワで劣化ウラン弾の放射能に被曝したと思
われ、体調不良を訴えており、帰還後マシュ−夫妻に生まれた女児ヴィクトリア・クロ
ーデッドは、3本の指と右手のほとんどが欠損していました。この度の来日では、
自らの健康不良と娘の障碍を通して、劣化ウランによる被害について語ることになっ
ています。

 ・11月7日(18:45〜21:00)
 「イラク帰還米兵が語る劣化ウラン被害 〜兵士として親として〜 東京講演」
 場所:明治学院大学白金キャンパス(地下鉄南北線・都営三田線白金台駅徒歩7分)
 

     http://www.meijigakuin.ac.jp/access/shirokane/
     3101教室 (3号館地下)
 参加費  一般1000(缶バッヂ付き) 学生500
 司会:鎌仲ひとみ(映画監督)
 コメンテーター:目加田説子(地雷廃絶日本キャンペーン)
「アメリカから見たイラク戦争。劣化ウランの被害とは? そして、家族のこと、娘の
こと。」ビデオなども使ってマシュー夫妻が語ります。(通訳:きくちゆみさん)

共催:劣化ウラン廃絶キャンペーン(CADU-JP) http://www.cadu-jp.org/
日本イラク医療支援ネットワーク (JIM-NET) http://www.jim-net.net/
イラク ホープ ネットワーク http://www.iraq-hope.net/
BODY AND SOUL http://www.body-and-soul.org/
BOOMERANG NET http://www.boomerang-ad.net/

連絡先:イベントに関して…0263-46-4218(JIM-NET)hasehiro@dj9.so-net.ne.jp
会場に関して…080-3486-5416info@body-and-soul.org

                          
2 「首都大学東京の開学 7ヶ月を検証する集会」
    都立の大学を考える都民の会ニュース 
    返信はganbare_toritudai@yahoo.co.jpまで

都立の大学を考える都民の会のみなさまへ

 114日の午後、教職員組合・学生自治会と都民の会共催により、下記の集会が開催
されます。また、当日の午後5時からは拡大世話人会を開催する予定です。
以下は、教職員組合のホームページからの転載です。
−−−
「首都大学東京の開学 7ヶ月を検証する集会」
ー都立4大学の継承と発展を目指してー
共催:都立大・短大教職員組合、学生自治会、都立の大学を考える都民の会

2005114日 13:0015:00 
南大沢キャンパス 1号館110教室
[
京王相模原線「南大沢駅」下車徒歩5分。門を入って右側の建物内]
  
プログラム:挨拶
        第一部 学生の現状、
        第二部 教職員の現状
        第三部 都民から見て、まとめ  

 20054月に開学した公立大学法人首都大学東京は、50年に及ぶ都立4大学の教育研究
の資産の上に成立しています。開学後7ヶ月経過した今、首都大学東京と都立4大学の現
状について、学生の立場から、教職員の立場から、都民の立場から、現在の状況につい
て話し合い、今後の発展の道筋を見つけるために、本集会を企画しました。
 去る81日の教職員組合主催の「新大学を考える会」に続くものです。
今回は大学祭の期間に都民の立場からの意見や提言も伺いながら、都民の文化と生活に
も寄与できる大学作りの観点も入れた議論をする予定です。
 最近は社会に存在感のある大学作りが求められています。この機会に教職員、都民の
皆さまにも参加いただき、社会における大学への期待と役割を再確認する機会として活
用していただくことも有用に思います。
 また学生諸君が日頃抱いている大学への期待と不安について、理解できる機会でもあ
ります。
 是非ご参加ください。
   ganbare_toritudai@yahoo.co.jp
 
 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Lounge/3113/index.html


3 根こそぎに破壊される「大学の自治」:自民党・新憲法草案の隠された意図
   「国公私立大学事件情報」(2005.10.31) http://university.main.jp/blog/

 去る1028日に発表された自民党・新憲法草案は、9条を改悪して日本を「戦争をす
普通の国」にすることを主要な目的としているが、96条(改正手続き)の“3
分の2条項を過半数に改変するなどの悪質な仕掛けが随所に見られる。
 「学問の自由と大学の自治」に関する23条に関しても、看過できない重大な改変が
なされている。

【現行憲法】:
第二十三条 (学問の自由) 学問の自由は、これを保障する。

【自民党草案】:
(学問の自由)
第二十三条 学問の自由は、何人に対しても保障する。

 一見、内容的に何も変わっていないかのように見えるが、自民党草案では、保障され
るのは「個人に対する学問の自由」だけで、「大学の自治」は何ら保障されず、そ
れどころか、「大学の自治」を積極的に排除する意図が隠されていると考えざるを得な
い。なぜなら、現行憲法においては、《(23条の)学問の自由の保障は、個人の人権
としての学問の自由のみならず、とくに大学における学問の自由を保障することを趣旨
としたものであり、それを担保するための「大学の自治」の保障を含んでいる》(『憲
法』(第三版、芦部信喜、2002年、岩波書店、156ページ)ことが確立されているから
である。
 すなわち、自民党が、過去半世紀以上の長きにわたって、「大学の自治」に対する一
貫した敵視と攻撃の政策をとってきた事実をふまえれば、今回の自民党草案が、「学問
の自由」の対象を個人に限定することで、滝川事件をはじめとする戦前の数多の大学弾
圧事件に対する深い反省をもとに確立された「大学の自治」の原則を、憲法レベルで根
こそぎに破壊しようとする悪辣な意図を隠し持っていることは明らかである。
 おそらく、草案作成者は、過去の判例や学説等を検討して、現在進められている違憲
の疑いが濃厚な大学に対する管理・統制政策、間近に迫った「教育基本法」改悪、ある
いは、将来おこり得る大学弾圧などに備えて、反対論や違憲判決等が生じることがない
ように予め謀ったのではないのか。もしそうなら(おそらく、そうに違いないが)、そ
の意図たるや悪質極まりないと言うべきだろう。
 このほか、現行憲法が基本的人権の限界を「公共の福祉」により制約しているのに対
し、自民党草案では、これを、「公益及び公の秩序」による制約に改変している点は、
専門外のことながら、大いに問題ではないかと直感する。【12条(自由及び権利の保
持責任と濫用禁止)・13条(個人の尊厳と公共の福祉)・22条(居住・移転・職業
選択の自由、外国移住・国籍離脱の自由)・29条(財産権)】。
 実際、上記の『芦部憲法』(96ページ)では、《「公共の福祉」の意味を「公益」と
か「公共の安寧秩序」(=「公の秩序」)と言うような、抽象的な最高概念として捉え
》ることは、《法律による人権制限が容易に肯定されるおそれが少なくなく、ひいては
明治憲法における「法律の留保」のついた人権保障と同じことになってしまわないか、
という問題》がある点が指摘されている。
 とくに、自民党草案の12条では、『この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国
民の不断の努力によって、保持しなければならない。国民は、これを濫用してはならな
いのであって、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚しつつ、常に公益及び
公の秩序に反しないように自由を享受し、権利を行使する責務を負う』と、わざわざ、
下線部のように改変して、主権者である国民に対して、「公益及び公の秩序」による制
約と「責任・義務・責務」の存在をしつこく強調している(現行の12条では、下線部
は、単に『常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う』となっている)。
 このように、自民党草案は、《基本的人権が、本来、主として「国家からの自由」と
いう対国家的なものであったということは、現代においても、人権の本質的な指標であ
る。・・・人権にとって最も恐るべき侵害者はなお国家権力である》(同上書、110
ージ)という、政治に携わる者として第一に考慮すべき基本的留意点を意図的に無視し
て、「国をしばる憲法から国民をしばる憲法」への視点で作成されたトンデモナイ代物
である。専門家による批判的検討を期待したい。

参考資料
【自民党・新憲法草案】 (低気温のエクスタシーbyはなゆー  【速報】 自民党
・新憲法草案全文 より
『憲法』第三版、芦部信喜、岩波書店(2002年)
国をしばる憲法から国民をしばる「憲法」へ 2004.8.30

2005.10.31ホームページ管理人作成)


4 朝日新聞に質問書 NHK問題で市民団体
    http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20051101/mng_____sya_____004.shtml
 NHKの番組改変をめぐる朝日新聞の報道について、弁護士やNHKのOBを含むジ
ャーナリスト、市民らでつくる計十四団体が三十一日、朝日新聞社に対し、十月一日付
朝刊で同紙が掲載した「取材の詰めの甘さを反省する」という総括について質問書を提
出した。

 質問書では、「NHKと政治の危うい関係を社会に向かって警告した」と同紙の報道
を評価する一方、「『深い反省』を繰り返す総括で終わらせては、政治介入の真相がう
やむやにされたまま、番組改変問題の調査・報道が幕引きされかねない」と批判。「報
道を訂正する必要はないなら、政治介入の真相を明らかにすべきでないか」などとただ
している。

 ビデオジャーナリストで、独立系メディア「アジアプレス」の野中章弘代表は「問題
の本質は『メディアへの政治介入』だというところに議論を戻さなければならない」と
指摘、「メディアが連携して政治に反撃すべきだ」と訴えた。