横浜市立大学教員組合週報 組合ウィークリー(2005.11.11) (1)学長選考にあたっての教員組合の提言、(2)学長選考に関する緊急アンケート、(3)団体交渉申入れ後の経緯について
横浜市立大学教員組合週報 組合ウィークリー 2005.11.11
もくじ
● 学長選考にあたっての教員組合の提言
● 学長選考に関する緊急アンケート
● 団体交渉申入れ後の経緯について
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学長選考にあたっての教員組合の提言
教員組合執行委員会
2005年11月10日
11月15日6時半より1時間、推薦された二人の学長候補者の所信表明演説が行われることが伝えられています。そして、11月25日、経営審議会から学外委員を含む3名と教育研究審議会から学外委員を含む3名の計6名で構成された選考委員会が学長候補者を1名に絞り、理事長がこれを任命するとのことです。
われわれは、今回の学長選考の方式について、すでに10月11日発行の『組合ウィークリー』において次のような見解を提示しています。
私たちは、今回の学長選考・任命方式は、従来の学長選挙・任命方式のどこにどのような問題があり、何ゆえに今回のような方式を採用するのか、十分な議論もなく、一方的に上から押し付けられた選考・任命方式であることを確認しないわけには行きません。
公的な教育と研究の場である大学を運営する上で、学長は、最も指導的役割を果たすべき存在です。その学長を選考する際に、教育・研究現場を直接担っている教員の声が充分反映されることが、大学組織の運営にとって必要不可欠であることは言うまでもありません。その意味で、今回の選考・任命方式は、一部の者に権限が集中し、これまでの選挙・任命方式と比べ明らかに後退しているといわざるをえません。
私たちは、このような民主主義の後退に対して、警鐘を打ち鳴らすと同時に、より「民意」を反映する方式に改めることを当局に要求するものです。
国立大学の独立行政法人化とは異なって、あえて学長・理事長を分離する体制をとった横浜市大では、学長は教学を代表し、経営側責任者である理事長と一定の緊張関係のもとに大学運営を行う、という建前であるはずです。にもかかわらず、現場の教員・職員の意向がまったく反映されない現在の選考方法は、名実ともに学長が教学を代表しているとは言いがたいものだと言わざるをえません。
また、候補者の所信表明演説会は、誰を対象に行うのでしょうか。選考委員6名に向かってのものなのでしょうか。それとも、教員・職員に向けてのものなのでしょうか。
私たち横浜市立大学教員組合は、今回の学長選考にあたって、組合として何が出来るか、何をすべきか、各方面の意見を聴取し検討を加えてきました。具体的候補者が決定され、所信表明演説と選考会議の日程が決定された段階で臨時執行委員会を開催して、以下のことを決定しました。
(1) 緊急に全教員を対象にした学長選考・任命に関するアンケート調査を執り行い、その結果を速やかに早急に公表する。(日程やそのフォーマットについては別掲)
(2) 次回以後の学長選考においては、全教員(および全固有職員)がその意向を投票という形で表現し、選考過程に反映させることを当局に要求する。
「改革」の推進者たちは、事あるごとに「大学間競争」に打ち勝つ必要性を強調しています。私たちは「大学間競争」を否定するものではありません。しかし、現場の教員・職員の積極的協力なしには、決して「競争」に打ち勝つことは出来ません。一般企業においてすら近年では現場の声をいかに汲み取るかが問題にされています。いわんや大学は商品を生産し、利潤を追求する企業ではありません。多様な専門的能力を持った現場の担い手のそれぞれの自発性を引き出すことによってこそ、そのエネルギーが発揮され、「人間と文化を育て、社会に貢献する」競争力を持つことが出来るのです。いわゆる「トップダウン」方式が大学をいかに混乱状態に陥れるかは、まさにこの半年の横浜市立大学の経験が示すところです。教員・職員の自発的創意に依拠し、その士気を回復しなければ、これからの「競争」に打ち勝つことなど到底できるものではありません。
学長選考において現場の教員・職員の意向が反映される方向を具体的に模索することは、横浜市立大学「再建」への第一歩だと、私たちは考えています。横浜市立大学が際限なき混乱に陥るまえに、民主的運営による再建への道を示さねばなりません。
横浜市立大学教員組合は、当局に対して、現在の「トップダウン」方式を現場の教員・職員の積極的協力が得られるような大学らしい運営方式へ、一刻も早く改めるよう、要求するものです。
学長選考に関する緊急アンケート
以下のアンケートを実施します。ぜひご協力下さい。
教員の皆さんへ
横浜市立大学教員組合
横浜市立大学において、これからの4年間教学のトップになる学長が、今月中に決定されることになっています。ご周知の通り、今回の選考は、一般教員には間接的選挙権すら与えられていません。今後の大学のあり方を考えると、仮に学長の選考に直接的影響を与えることがなくても、教員の意思を何らかの形で表明することは大切なことと考えます。そこで教員組合から下記の内容の緊急アンケートを実施することに致しました。皆さんのご協力をお願いします。
ご回答頂いた内容は、なんらかの統計的処理をした結果を組合ニュース等で発表します。また、回答者の氏名等を除いて回答内容そのものも公開することがあります。
回収期限:11月17日(木)まで
回収方法:下記のいずれかの方法で送り返して下さい。
@ 組合事務室に直接お持ちいただく。
A 庁内メールで「国際総合科学部 随清遠」宛に送付する。
B 電子メイルでkumiai@yokohama-cu.ac.jp宛に送付する。
このアンケート文のデジタルファイルは、下記のHPからdownloadできます。
http://homepage3.nifty.com/ycukumiai/index.htm
一、あなたは、今回の学長選考方式について、どのようにお考えですか?
(1)全体として
A 良いと思う
B 良いと思わない C どちらとも言えない/わからない
(2)その理由や評価として、以下にあなたの考えに近いものがあるかどうかお聞かせ下さい。
@ 6名の選考委員会に責任をもって選考してもらえば、適切な結果が期待できる。
A そう思う
B そう思わない C どちらとも言えない/わからない
A 教員による選挙という方式を取らないことは、学内民主主義の観点から問題がある。
A そう思う
B そう思わない C どちらとも言えない/わからない
二、今回の候補者の中に、あなたが市大の学長としてふさわしいと思う人物が入っていますか。
A いる
B いない
C どちらとも言えない/わからない
三、あなたは市大の学長としてどのような人物がよいとお考えでしょうか? その他、今回の学長選考について、および、今後の学長に望むことなど、自由なご意見をご記入ください。
団体交渉申入れ後の経緯について
第二回目の団体交渉を申し入れていることを先月週報で紹介しました。要求書は10月11日に当局側に手渡してあります。ところが、11月9日になってもそれに対する返事が一切ありませんでした。11月10日に確認したところ、「学長選等でいろいろとごたごたして申し訳ありません」とした上で、人事部長が対応するとの説明がありました。組合としては、早急に責任をもって交渉に当たることができる経営側責任者が出席しての団体交渉に応じるよう、強く当局に要求していきます。
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発行 横浜市立大学教員組合執行委員会
〒236-0027 横浜市金沢区瀬戸22番2号
Tel 045-787-2320 Fax 045-787-2320
mail to : kumiai@yokohama-cu.ac.jp
組合HP http://homepage3.nifty.com/ycukumiai/index.htm