関岡英之論文(『文藝春秋』12月号)が全国で広く話題になっている 森田実政治日誌(2005.11.23)

 

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2005年森田実政治日誌[460

 

日本自立・非従米路線と小泉従米政治との対決――「日本自立・非従米主義」の新しい波が全国に広がり始め、小泉従米政治への批判広がる/関岡英之論文(『文藝春秋』12月号)が全国で広く話題になっている

 

「病むものは汝一人ならざるを知れ」(内村鑑三)

[内村鑑三(1861-1930)は無教会主義のキリスト者、武士道的キリスト者などと呼ばれる日本独自のキリスト教を唱えた人。『代表的日本人』の著者]

 

 

 

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 毎日のように私は地方講演のために全国各地を旅している。旅先や旅の途中で、可能な限り人々の意見を聞くように心がけている。

 最近よく話題になるのが、関岡英之氏の『文藝春秋』12月号論文(奪われる日本――「年次改革要望書」米国の日本改造計画)である。

 「郵政民営化はやっぱりアメリカのためだったのですね。次は医療だそうですね。医療もアメリカに持っていかれるのですかねえ」。

 「もう日本はアメリカの植民地ですね。小泉首相は植民地日本に派遣されたブッシュ政権の手先なんですね」。

 「もう日本は独立国ではないのですね。自民党も公明党も民主党も官僚もマスコミも日本経団連も広告会社の電通も、みんなアメリカの手先なんですね。彼らには『日本』『日本国民』がないんですね」。

 「『文藝春秋』12月号に『竹中平蔵が総理大臣になる日』という論文が載っていますが、竹中という人はアメリカ政府から派遣されたような人でしょう。アメリカの利益だけのために働くような人が日本の総理大臣になるんですか。日本国民の多くは、それでいいと考えているのでしょうか」。

 「政治家だけでなく、マスコミも官僚もみんなアメリカ政府の手先の小泉政権の手先なんですね。おそろしいことになりました。日本はアメリカの一つの州になってしまうのですか」。

 こうした声を、私は毎日のように聞くようになった。

 多くの人が「小泉政権は何かおかしいぞ。日本国民よりブッシュ政権の利益のために働いているのではないか」と感じていた。この感じが間違いでないことが、『文藝春秋』12月号の関岡英之論文で裏づけられた、ということかもしれない。

 

 日本の政治は、今後、東京中心の「従米主義・ブッシュ追随主義・弱肉強食主義・地方切り捨て・弱者切り捨て主義」の政治路線と、地方に芽生えた「日本自立・非従米主義・地方重視・中道主義」の新たな政治路線――この二つの政治路線の対立の時代に入る。

 日本のマスコミは小泉政権の手先であり、「従米主義・ブッシュ追随主義」の広告・宣伝機関であり、地方に広がりつつある「日本自立・非従米主義」の波にまったく無関心である。というよりも、まったく無知である。

 東京のマスコミ(とくに民放テレビと大新聞)は、地方の敵である。われわれは、地方に起こっている新しい「日本自立・非従米主義」の潮流を伝える新たなメディアを育てなければならない。

 東京のマスコミ(とくに民放テレビと大新聞)を拒否する運動を起こし、広げるべきである。「民放地上波テレビは見ない」「中央紙の購読をやめる」運動を広げていきたい。

 「千里の道も一歩から」である。