中田市長は、なぜはっきりと 「ノー」といえないのか? 原子力空母配備問題 首長アンケートで「その他・分からない」とは、情けない 大貫のり夫ジャーナル(2005.12.1)
http://www.ohnuki.jp/news//news.cgi?cmd=j&DataNum=204&UserNum=&Pass=&AdminPass= より
【中田市長は、なぜはっきりと 「ノー」といえないのか?】
「立場の弱いものに対しては、上からものを言い。自分より立場の強い、利害関係を持つものに対しては弱いという性質から来ている」「彼が国に、国会議員に戻ったとき立場の悪くなるようなことは、したくないのではないの」
■シャッキリしなさい…! 原子力空母配備問題
中田市長は、「いい」「悪い」は別にして自己主張の強い人だと思っていた。特に、公務員バッシングなどは「口角泡を飛ばし」これでもかこれでもかと、トーンの下がることはない。ところが、横須賀米海軍基地への原子力空母配備問題については、どういうことだ。まったくシャッキリしない。なぜはっきりと 「ノー」といえないのか。
「その他・分からない」とは、情けない
12月1日付けの神奈川新聞一面トップは、「原子力空母『反対』7割」という見出しが躍っている。同紙が県内の、米軍基地をめぐる再編や、原子力空母の配備問題で、県内37市町村の首長にアンケートを行った結果だ。
原子力空母の横須賀米海軍基地配備について、「反対」を回答した首長は26、やむを得ないが1、その他・分からないが5、そして、無回答が5となっている。やむを得ないと答えたのは、大井町、中田市長は、「その他・分からない」という回答だ。
配備に「反対」の26の首長の過半数は、「反対」の理由に「原子力事故が懸念される」からとしている。これらの首長のほとんどは、保守系だとすると、日米安保条約には賛成だが住民の安全を考えると、「反対」だということになるのだろう。
中田市長が、安保賛成論者であることは知っている。ただそれだけではないだろう。
住民の生命と財産を守るという、地方自治の立場からすれば、その帰着は「反対」というのが、市民を大切にするまともな首長だ。
ではなぜ、中田市長には、それが出来なのか。「立場の弱いものに対しては、上からものを言い。自分より立場の強い、利害関係を持つものに対しては弱いという性質から来ている」という人もいる。
「ちょっとまってよ。住基ネットや三位一体問題じゃ、結構、国にものを言っているじゃない」というかもしれない。しかし、良く見ると、すべて国の手のひらの上の範囲、織り込み済みの中の話。今回のような、国の政策の根幹に触れる問題では、明確な態度を取れないのだ。
これもある人の話し。「彼が国に、国会議員に戻ったとき立場の悪くなるようなことは、したくないのではないの」というのが、正鵠を得ているのでは。