東京都教育研究連盟発足…「特定イデオロギー」はどっち? JANJAN(2006.2.14)

 

http://www.janjan.jp/culture/0602/0602129123/1.php?PHPSESSID=...

 

 

東京都教育研究連盟発足「特定イデオロギー」はどっち?

2006/02/14


 

 今年の建国記念の日も、各地で奉祝・反対の各集会が行われましたが、あえてその日を選んでかどうかは知りませんが、東京都教育研究連盟(都教連)が発足したと、2月12日付東京新聞が報じております。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20060212/lcl_____tko_____003.shtml

 何でもこの団体、保守系の教職員団体「全日本教職員連盟」(全日教連)傘下との事で、結成大会での長沢直臣会長の挨拶によれば、「特定イデオロギーを教育現場に持ち込まない」との事です。
ただし同大会で米長邦雄・永世将聖が講演し「従軍慰安婦や南京大虐殺はでっち上げ」と述べられた、という事も上記記事は報じております。

 ここで思い出していただきたいところですがこの永世将聖、都教育委員も勤められ、04年秋の園遊会で天皇陛下を前にして「学校で国旗を揚げ国歌を斉唱させるのが仕事です」と述べられ、陛下から「強制でないのが望ましい」と返された人物でございます。

 少なくともこの一件だけ見ても、「『特定イデオロギー』の持ち主」である事は容易にうかがえますが、更に言えばこの将聖、都教育委員として、養護学校2校、都立中高一貫校1校への扶桑社版教科書採択を決定した一員でもあります。上記人物を講演に招く以上、「『特定イデオロギー』はどっちか」と同連盟に問いかけざるを得ません。

 ちなみに文部科学省発表によれば、05年10月1日時点での教職員組合組織率は47.5%、うち日本教職員組合(日教組)が29.5%、共産党系の全日本教職員組合(全教)が7.3%、そして全日教連が2.3%ですので、数の上では大したことが無いかも知れませんし、むしろ「非加入」が増加傾向にあるのが現状です。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/12/05121203.htm

 ただし、去年、東京都杉並区で中学歴史教科書の扶桑社版が採択され、更に、都主導で国旗国歌の実質的強制が行われているのも事実です。都教連、ひいては全日教連が非難するのとは逆の意味での「特定イデオロギー」が教育現場に持ち込まれる事に対して、監視・抗議の声を強く上げる必要が都内有権者には望まれる、と考えます。

<参考>
米長邦雄ホームページ
http://homepage1.nifty.com/yonenaga-kunio/index.htm
「国立の教育を守る市民連絡会」より 「東京都教育委員の米長邦雄さんってどんな人?」
http://tokyo.cool.ne.jp/kunitachi/kyouiku/yonenaga.htm
全日本教職員連盟ホームページ
http://www.ntfj.net/

(
森下泰典)