桐谷広人七段の告発第4弾!「米長邦雄が"名人戦移籍失敗"で中原誠永世十段に責任転嫁」 『週刊現代』2006年6月10日号(2006.5.30)

 

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資料

米長邦雄氏が、東京都教育委員/日本将棋連盟会長としてふさわしくない理由

 

 

桐谷広人七段の告発第4弾!「米長邦雄が"名人戦移籍失敗"で中原誠永世十段に責任転嫁」 『週刊現代』2006年6月10日号

 

 将棋界の"独裁者"米長邦雄日本将棋連盟会長(62歳)が起こした名人戦移籍騒動から2ヵ月。将棋界最高位を決める名人戦の主催社を、従来の毎日新聞社から朝日新聞社へ強引に移籍させようとしてきた米長会長が5月24日になってついに折れた。棋士たちから反対の声が殺到し、「毎日新聞社と交渉する」と発表したのだ。つまり米長会長が画策してきた名人戦移籍が、失敗に終わる可能性が濃厚になってきたのである。

 本誌は前号まで3週にわたって、米長会長の"子分"として20年間仕えた桐谷広人(きりたにひろと)七段(56歳)の告白を掲載してきた。桐谷氏の婚約者を愛人にしたり、桐谷氏に脅迫文の代筆までさせたりという米長会長の悪行についての証言は、全国の将棋ファンに衝撃を与えた。

 桐谷氏によれば、米長会長が一時的に折れたからといって、油断は禁物という。

「米長会長の朝令暮改は日常茶飯事だからです。今回『毎日新聞と交渉する』とおとなしくなったのも、5月26日の棋士総会で会長職の解任動議を出されるのを恐れただけで、まだ完全に諦めたわけではありません」

(以下、略)

 

(以下、加筆 2006.6.10)

 ただ、米長会長は万一、名人戦移籍に失敗した場合には、とんでもない"嵌(は)め手"を用意しているという。「それは将棋では終生かなわなかった中原誠副会長(永世十段・58歳)に責任を転嫁し、彼を今度こそ失脚させることです。米長氏は3月28日に突然、毎日新聞社宛に名人戦移籍の通知書を送りつけておきながら、会長の自分ではなく、中原副会長を2度も、毎日新聞社に趣旨説明に行かせました。ところが、ここにきて名人戦移籍が危うくなってきたとみるや、自らのホームページに『どうも3月28日付の文書は舌足らずだったようです。その日は中原誠副会長が口頭説明で意を尽くした筈なんです。誠が意を尽くして話すのを『誠意』という。いやはや大騒ぎになります』(5月23日)などと書いている。つまり悪いのは中原で、中原が騒ぎを起こした張本人だと責任転嫁しているのです」(桐谷氏)

 米長会長の「中原憎し」の理由には、将棋の実力ばかりか、人望の面でも、中原副会長に勝てないことがあるという。

 「中原氏は80年代から90年代半ばにかけて10年以上にわたって、毎月1回、場所代、昼夜の食事代は全部自分持ちで、30人以上の奨励会員(棋士の卵)らを集めて『中原研究会』と呼ばれる指導対局を行ってきました。一度も宣伝などしたことないのに、いつも千客万来の賑いでした。

 これに嫉妬した米長氏は、90年に自宅隣の空き家で『米長道場』を始めます。掃除からテーブル購入まで私に手伝わせ、『女流に流し目、色目は禁止』という標語まで私に貼らせたくせに、指導対局を行うのはお気に入りの女流棋士が中心。さらに女流棋士に『愛人になれ』としつこく迫ったり、『○○ちゃん、ボクの髪を洗ってよ』などと口説いたりしていました。結局、わずかー年で『米長道場』は閉館。それを98年にNHKに番組を作らせて『米長道場の閉校式』まででっち上げたのには呆れました」(桐谷氏)

 5月26日の棋士総会では、名人戦移籍問題は最終的な決着には至らなかったが、米長氏が会長でいる限り、将棋界の健全な発展はない。