日米一体化 日々通信 いまを生きる 第208号(2006.6.14)

 

伊豆利彦のホームページ http://homepage2.nifty.com/tizu/index.htm

http://tizu.cocolog-nifty.com/heiwa/2006/06/208_200614__dbd2.html

 

 

        >>日々通信 いまを生きる 第208号 2006年6月14日<<

            伊豆利彦 http://homepage2.nifty.com/tizu

 

        日米一体化

 

        ワールドカップでテレヴィや新聞はもちきりだ。

        BS1のワールドニュースもサッカーに独占されて、世界の情報はひ

        どく少ない。

        地上波も同様だ。

 

        いまは、国会の会期末で大事な時期のはずだがどうなっているのか。

        国会も重要法案が軒並み先送りで気抜けした感じだ。

 

        実際は日米軍事体制の再編成でたいへんなな時期なのだ。

        安保条約はどうなったのかと思う。

        日本はこうして米国と一体化の道をひたすらたどっているように見え

        る。

        こんな根本的な変化が国会の審議なしに決められる仕組みが不思議だ。

 

        政治的にも文化的にもアメリカ一辺倒の時代に生まれた世代が大勢を

        占める時代になった。

        戦争に負けたからというのが戦後の日本の対米従属にはあった。

        表面はアメリカに従属していても、アメリカに対する反感は民衆の間

        には強かった。

        それが、安保反対闘争の基盤にあったと思う。

 

        いまは身も心もアメリカに従属し、まるで、その一部になったようだ。

        たとえば日本のプロ野球の優秀な選手は松井やイチローをはじめ、み

        な、アメリカに行き、日本人の多くはそれをなんとも思っていないよ

        うだ。

        そのために、巨人はひどく弱くなったが、それを不思議に思わないよ

        うだ。

        そして、テレビでは連日、アメリカの野球を長時間放映する。

 

        座間に米軍の司令部が来て、日本軍はその指揮のもとに動くとなった

        ら、もはや、日本の独立はない。

        米軍は日本軍を指揮し、日本軍は米軍の作戦に参加することは出来な

        い。ただ、いわれうままに動くのだ。

        ただ、憲法の制限があるので、すべてアメリカの思うようにはならな

        い。

        しかし、その憲法も改定がいそがれている。

        憲法が改定されれば、もう、アメリカの思うままに自由に動かされる。

        金と兵力を出して、アメリカの下請けをする。

        なんともみじめなことだ。

 

        小泉さんの使命はこれで終わったのだろう。

        国会に活気がないのもそのためだ。

        国民の批判を受け流して、ブッシュ大統領を訪問し、無二の親友のよ

        うに持ち上げられてそれでおしまいだ。

 

        私の掲示板には日本のアジアに対する侵略を認めない物騒な意見がし

        きりに投稿される。

        自虐史観の受け売りのようである。

        しきりに、揚げ足取りのようなことをして、古くさい意見をあきもせ

        ず繰り返す。

        不快だし、多くの読者には目障りだと思うが、彼らの愚劣さがわかり、

        参考になるので、まだ、あまり削除はしていない。

 

        これからは、一回の記事は短くして、発信回数をふやしたいと思う。

        これからも、よろしくお願いします。

 

        多喜二の論文を書いていて、少し疲れた。

        しかし、多喜二の満州事変開始以後の評論を取り上げた今度の仕事は、

        私にも新しく目を開かせてくれた。

 

        これから、すこし元気を出して、漱石論を書いておきたい。

 

        こん二三日、すこし日が照る日がつづいていてうれしい。

        皆さんもお元気で、梅雨の日々をお過ごしください。