国旗・国歌指導を推進 代表質問 首相答弁 「教育現場で適切に」 東京新聞(2006.10.4)
国旗・国歌指導を推進 代表質問 首相答弁 「教育現場で適切に」 東京新聞2面(2006.10.4)
安倍晋三首相は三日、衆院本会議での各党代表質問で、「日の丸・君が代」の強制を違憲とし、東京都教委の通達や指導を教育基本法違反だとした東京地裁判決に関連して「東京都は適切に対処している。全国の学校で国旗・国歌に関する指導が適切に行われるよう取り組んでいく」と述べ、教育現場での国旗掲揚と国歌斉唱の指導を続ける方針を明らかにした。=詳報F面
共産党の志位和夫委員長が「(地裁判決は)良識のある当然の判決」と首相の見解をただしたのに対し、首相は「学校教育で国旗・国歌の意義を理解させ、尊重する態度を育てることは重要だ」と強調した。
教員の質の向上策では「能カ、実績に見合ったメリハリをつけた教員給与体系の検討」を挙げ、実力主義による給与制度導入を検討するとした。
従軍慰安婦問題では「心からのおわびと反省」を示した一九九三年の河野洋平官房長官談話を踏襲する考えを表明。改憲問題については「前文を含め占領されていた時代に制定された」と述べ、前文の改正にも意欲を示した。
ガス瞬問湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故などの再発防止策として、生活製品に関連する事故リスク情報の公開や安全規制強化のための関連法案を今国会に提出する意向を表明。飲酒運転に関連し「制裁の強化を含む制度改正に全力を尽くす」と、罰則強化に取り組む姿勢を強調した。
衆参両院代表質問の詳報 衆院(管理人の注:7面、抜粋)
慰安婦問題どう認識 志位和夫氏(共産)
【従軍慰安婦問題】政府は一九九三年の河野洋平官房長官談話で心からのおわびと反省を述べたが、首相の今の認識は。
【日の丸、君が代】九月に東京の日の丸、君が代訴訟で東京地裁が違憲判断を示したが。
【改憲間題】憲法改定の目的は「米国とともに海外で戦争をする国」をつくることではないか。
▼安倍首相
【従軍慰安婦間題】政府の基本的立場は河野長官談話を受け継いでいる。
【日の丸、君が代】尊重する態度を育てることは重要だ。東京都は適切に判断し、対処していただいていると考える。今後とも全国の学校で国旗国歌に関する指導が適切に行われるようしっかり取り組んでいく。
【改憲間題】海外で戦争をする国をつくること(が目的)との批判はまったく当たらない。
太田昭宏氏(公明)
【教員の資質向上】熱心な教員が意欲を持ち続けられる環境を整備すべきだ。
▼安倍晋三首相
【教員の資質向上】実績に見合っためりはりのある教員給与体系の検討、住民を活用した教育サポーター制度の検討など環境整備に努めたい。
▼伊吹文明文部科学相
【教員の資質向上】教員免許更新の在り方や、(給与の)憤斜配分などについて、いずれ立法府に相談しなければならない時があると思う。