自民党の中川昭一政調会長の日教組運動に対する発言をめぐって 日教組「教育基本法」メールマガジン No,53 「意見広告の会」ニュース364 より(2006.10.27)
自民党の中川昭一政調会長の日教組運動に対する発言をめぐって
日教組「教育基本法」メールマガジン No,53
10月23日の毎日新聞報道によりますと、中川昭一政調会長は、毎日新聞のインタビュー
の中で、日教組の教育基本法改悪に反対する運動、組合員に対し、「デモで騒音をまき
散らしている」「下品なやり方」「免許はく奪だ」と発言しました。
日教組はそれに対し、抗議を行い、撤回を求めました。
<中川昭一発言>(抜粋)
教育基本法の改正は、現行法にない新たな概念を盛り込むものだ。例えば幼児教育や生
涯学習、環境教育であり、国際人の育成に欠かせない「我が国と郷土を愛する態度」も
時代の要請だ。心の中は強制されないが、自然と態度に出るのは健全なことだ。こうし
た点を教育の柱として再構築する必要がある。
基本法はルールに過ぎず、「美しい人」を作るため法律や学習指導要領、教科書を整
備して、その上で最低限の義務教育は家庭や地域、最終的には国家が責任を持つ体制を
作り上げる。極めて幅広い作業が「教育再生」に込められている。
例えば、教員免許の更新制度が検討されている。日本教職員組合の一部活動家は、自
分が納得できないことは何をしてもいい、断固拒否する、では教師の資格はない。集会
の自由は憲法上の権利だが、デモで騒音をまき散らしている。下品なやり方では生徒た
ちに先生と呼ばれる資格はない。免許はく奪だろう。
<日教組の抗議>
日教組は、23日15時40分、衆議院議員第1会館の中川昭一事務所に下記の抗議
文を持参し、厳しく抗議を行いました。
<抗議文>
自由民主党
政調会長 中川昭一様
2007年10月23日
日本教職員組合
自民党中川政調会長は、毎日新聞のインタビューで、「日本教職員組合の一部活動家は
、自分が納得できないことは何をしてもいい、断固拒否する、では教師の資格はない。
集会の自由は憲法上の権利だが、デモで騒音をまき散らす教員に児童・生徒の尊敬を受
ける資格はない。免許はく奪だろう」(毎日新聞10月23日付)と発言した。
日本教職員組合は、下記のことから発言に対し抗議し、撤回を求める。
記
一、個人や団体の思想や意見は、外部に向かって表明され、他者に伝達されてはじめて
効果を発揮する。表現の自由は、人権保障の中でも重要な地位を占める。
デモ行進などの表現の自由・言論活動は民主的政治過程に参加するための不可欠なもの
である。国民の政治的判断能力を高めるためには、自由な表現活動が保障されなければ
ならない。
一、日教組は、教員免許の更新制などの政府のすすめる教育政策に対して、現場教職員
の代表として、問題点を指摘し、より良い学校教育の実現にむけて意見を表明してきた
し、これからも発言を続けていく。
自らと異なる考えに耳を傾けることなく、権力をもって発言を封じようとする姿勢は、
政治家としてあるまじきことであり、容認できない。
一、正当な組合活動を否定し、集会・結社の自由、言論の自由など民主主義を理解しよ
うとしない危険な発言に対し、抗議するとともに強く撤回を求めるものである。
以上
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