横浜市立大、TOEFL500点問題 そこまで教員集団を無視できるのか? 「全国国公私立大学の事件情報」(2006.11.22)

 

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2006年11月22日

横浜市立大、TOEFL500点問題 そこまで教員集団を無視できるのか?

大学改革日誌
 ●最新日誌、11月21日(2)

 11月21日(2) 本学のTOEFL500点問題は、全国的にNHKやフジテレビでも報道されたという。高校や中学における必修科目の未履修問題とも関連し、また全国の受験生の関心事でもあることから、そのような取り上げ方となったのであろう。高校世界史問題もそうだが、そもそも実態・学生生徒の現実からかけ離れた無理なことを「上から」「外から」決めるから、こうしたことが発生するのである。制度設計の官僚主義、上位下達主義、センセーショナリズムなどが、問題の背景にあるだろう。センセーショナルな「全員任期制」の打ち上げ(大学教員任期制法の曲解と立法趣旨・付帯決議に反した適用)、その現在への継続としての昇任者差別(教員組合団体交渉要求書、参照)も、根っこは同じである。

 そもそも、TOEFL500点進級基準をどこで決めたのか?(この問は、だれが、どこで、いつ審議して、変更を決定するのか、あるいはこのままでいくとの態度をとるのか、という問題と関連する。その意味で決定的に重要な問いであろう。)

 教員組合をはじめとする現場教員の幾多の反対を押し切って500点進級基準を前提にしたままで、これまで本格的検討が行われなかったのはなぜか、こうしたことが問題となる。現場の教員は沈黙していたのではない。

 現場の教員が現在の500点基準を抜本的に見直すように求めていく方法としては、代議員会での検討、そこでの決議、といったことがあろう。だれが、どこで決めるか分からないままで放置しておくことは許されないであろう。その審議と決断は、学生の将来計画などを考えるとき、時間的余裕はないと思われる。この問題でこそ、現場教員の責任と権限のありかたを再建しなければならないだろう。代議員会の教授会機能の復権、教育研究事項に関する自治の再建である。……

 

投稿者 管理者 : 20061122 00:00