横浜市立大学教員組合週報 組合ウィークリー(2007.5.18)

 

 

(1)横浜市立大学教員組合週報 組合ウィークリー 2007.5.18

教員組合執行部

 

本日中のSDシート記入・提出は到底無理であると判断します

 

教員評価制度のSDシートの記入の前提となる「「19年度組織目標提示についての質問状」に対する学長回答についての再質問・要求書」(2007年5月11日提出)に対する当局回答が、当局がSDシート提出締め切り日と設定している5月18日の前日の20時の時点になっても、何ら提示されず、さらには回答に対する反応すらないのは、極めて遺憾です。

 

学長は、2007年5月11日に教員評価システムへメールアドレスの登録が済んでいる全ての教員に対して「教員評価制度の実施に向けて学長からのメッセージ」を送信し、その中で以下のように述べています。

 

(3) Those faculty members who do not hand in their SD sheets and/or do

not participate in the interviews will risk low evaluations.

 

一次評価者が面談をしてもSD シートの提出をしない教員や、面談に応じずシートの提出のない教員は、最も低い評価となる可能性があります。

 

(英語と日本語間の不正確な訳に関しては改めて問題としなければいけませんが、原文どおり引用すれば上の通りです)

 

しかし、昨年11月の団体交渉において松浦副理事長は、2007年度の評価結果は来年度における処遇には反映させることがなく、また教員が納得できるものになるまで、処遇に反映させることはないと明言しています。なお、そもそも、教員評価を処遇等に反映させる時は、組合との協議事項であることは、組合と当局間との折衝で確認されています。

 

さらに、目下おこなわれようとしているSDシートへの記入に関しては、当局の言う締め切り前日夕方の時点においても、なお一部のコースにおいて一次評価者すら決まっていないという、全く杜撰と言わざるを得ない状況です。

 

以上のような状況から教員組合としては、教員が本日中にSDシートへ記入し提出することは到底無理であると判断します。

 

5月11日付の「再質問・要求書」の最後で述べたように、大学当局に「各教員が疑問・不安を抱かずSDシートを記入できる素地をいち早く構築し、さらに教員評価制度が円滑に運営できるよう、そしてまた、大学をより良くしていこうという考えが本当にあるのであれば、「再質問・要求書」の各項目について、早急に誠意ある、かつ明確な回答をすることを期待するとともに、組合員の方々には引き続き、SDシートの記入について不明な点が少しでもあれば、慎重にご対応ください。このような状況では、記入自体が極めて、困難であることは明白です。

 

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(2)横浜市立大学教員組合週報 組合ウィークリー 2007.5.18(午後版)

 

もくじ

●学長宛に抗議文を出しました

●執行委員長からの組合員のみなさまへのメッセージ

●学長宛に抗議文を出しました

 

永岑委員長が、学長宛に抗議文を、本日午後出しましたのでお知らせいたします。提出日前日の夕方になっても、一次評価者が不明のままであったり、提出日当日になっても自己の目標すら記入・公開をしようとしないということは、理解に苦しみます。

 

教員とともに、より大学にふさわしい制度を作り上げていかなければならない、そのために自ら垂範する気持ちがなければならないはずです。

 

横浜市立大学学長 ブルース・ストロナク様

教員組合執行委員長 永岑三千輝 2007年5月18日

 

抗議文  

 

今回のSDシート記入にあたって、当局のシステムにおいて前提とされている学長そのほかの管理職の組織目標の提示さえ、まだ一部のコースでは整っていないという状況です。いかに、当局が準備不足で、一般教員に対しては高圧的な態度を示しているか、その不当さは歴然としています。

 

 トップとして率先垂範すべき学長は、教員組合の要求にもかかわらず、5月18日朝の時点でも、まだ組織目標を英文で公示しています。わが大学は日本の大学であり、アメリカ占領軍下の大学でも、アメリカ植民地の大学でもありません。日本の大学における公文書は、日本語で書かれなければなりません。その最低限のルールすら守らないことは、倫理までを含めた法令順守の精神を掲げる大学においてはとりわけ、許されることではありません。学長の態度は、傲慢であり、学長職にあるまじき態度だと考えます。日本国憲法の保障する大学の自治が破壊されている現実を端的に物語るものといえましょう。

 

 大学教員が自らの教育・研究・社会貢献・学内業務に関して目標を立て、その目標を公開することによって学内の人々に相互に情報を提供しあうことは否定すべきことではなく、大学の発展の一契機ともなることだと思われます。

 

 しかし、学長メッセージに対する前回の抗議でも申しましたが、模範はトップに立つものが率先して示すべきです。SDシート記入に当たって、一般教員が疑念・不安等を抱くことなく、目標を立て計画を実行できるようにするためには、学長みずから目標の立て方や実行に関して範を示し、ついで管理職全員がSDシート記入をし、一般教員の信頼を得るようにすることが最低限の条件でしょう。

 

 本日朝の時点では,学長のSDシートは、公開どころか、登録さえされていません。みずから、範を示さないで、これまでの各方面からの質問・要求にも関わらず、記入期限に関する訂正も行わず、一般教員を不安にさらすことに怒りを覚えます。

 

 あらめて、5月11日付の、再質問・要求書に誠意をもって回答することを要求するとともに、上述の諸点に関し厳しく抗議します。

 

 

●執行委員長からの組合員のみなさまへのメッセージ

 

 また、組合員の方々の不安を少しでも取り除くことが、重要だと思っていますので、組合員の方々への、委員長メッセージをお届けします。

 

上掲の、学長への抗議文は、この組合員の方々へのメッセージをもとに作成しました。そのため、重複するところが多いことは御了承下さい。現時点で何が重要なのかを、組合員全体で、問題を共有し、取り組んで生きたいと考えるためです。

 

組合員のみなさま 

教員組合執行委員長 永岑三千輝 2007年5月18日

学長、次いで管理職全員のSDシート公開をみてから記入すべきかどうか考えるのが安全です。

 

すでに組合週報でお知らせしていますように、今回のSDシート記入にあたって、当局のシステムにおいて前提とされている学長そのほかの管理職の組織目標の提示さえ、まだ一部のコースでは整っていないという状況です。いかに、当局が準備不足で、一般教員に対しては高圧的な態度を示しているか、その不当さは歴然としています。

 

トップとして率先垂範すべき学長は、教員組合の要求にもかかわらず、5月18日朝の時点でも、まだ組織目標を英文で公示しています。わが大学は日本の大学であり、アメリカ占領軍下の大学でも、アメリカ植民地の大学でもありません。日本の大学における公文書は、日本語で書かれなければなりません。その最低限のルールすら守らないことは、倫理までを含めた法令順守の精神を掲げる大学においてはとりわけ、許されることではありません。学長の態度は、傲慢であり、学長職にあるまじき態度だと考えます。日本国憲法の保障する大学の自治が破壊されている現実を端的に物語るものといえましょう。

 

大学教員が自らの教育・研究・社会貢献・学内業務に関して目標を立て、その目標を公開することによって学内の人々に相互に情報を提供しあうことは否定すべきことではなく、大学の発展の一契機ともなることだと思われます。

 

しかし、学長メッセージに対する抗議でも申しましたが、模範はトップに立つものが率先して示すべきです。SDシート記入に当たって、一般教員が疑念・不安等を抱くことなく、目標を立て計画を実行できるようにするためには、学長みずから目標の立て方や実行に関して範を示し、一般教員の信頼を得るようにすることが最低限の条件でしょう。

 

本日朝の時点では,学長のSDシートは、公開どころか、登録さえされていません。みずから、範を示さないで、これまでの各方面からの質問・要求にも関わらず、記入期限に関する訂正も行わず、一般教員を不安にさらすことに怒りを覚えます。

 

組合員のみなさまが、学長、ついで管理職全員のSDシート記入とその公開を見て熟読吟味した上で、記入・登録をすべきか否か考えても遅くはないと考えます。

 

非は、一般教員の側にはなく、不誠実な対応しか示さない学長をトップとする大学当局にあるからです。