元教授も謝礼授受か 疑惑調査の委員 横浜市大 『アサヒコム』(2008.3.19)

 

http://www.asahi.com/national/update/0318/TKY200803180369.html 

 

元教授も謝礼授受か 疑惑調査の委員 横浜市大

2008年03月19日04時02分

 横浜市立大学の嶋田紘医学部長(64)が医学博士の学位を取った医局員から謝礼金を受け取った疑いが出ている問題で、この疑惑を調べる同大コンプライアンス推進委員会のメンバーである東京大学大学院の教授が、横浜市大に勤務していた際、同様に謝礼金を受け取っていた疑いがあることが18日、複数の関係者の話で分かった。「少なくとも4人から計40万円の謝礼を受け取っていた」という。この教授は朝日新聞の取材に対し「個別の取材には応じかねます」とコメントした。

 横浜市大の謝礼金疑惑をめぐり、嶋田学部長以外で現金を受け取っていた疑惑が判明したのは初めて。学位取得に絡んで、横浜市大で幅広く現金授受が行われていた可能性が浮上してきた。

 この教授は、東京大学大学院医学系研究科教授(53)。01〜05年度は横浜市大の麻酔科で主任教授を務めていた。

 関係者によると、教授は02〜05年度、嶋田学部長が現在教授を務める消化器病態外科学(旧第二外科)の医局員の博士号審査に副査としてかかわった。少なくとも6人を担当し、4人から各10万円を受領したという。

 02年と03年は各1人、05年は2人から現金を受け取ったとされる。教授に10万円を渡した医局員は嶋田学部長にも30万円を渡していたという。

 横浜市大によると、コンプライアンス推進委員会は07年、学内委員を中心に発足した。昨年11月、通報を受けて謝礼金疑惑の調査を始めたが、問題の重大さを踏まえ「今年に入ってメンバーを入れ替えた」(岡田公夫副学長)という。現在は4人で構成、岡田副学長以外は学外の委員で、教授はその1人だった。

 現金授受の疑いについて、教授は18日、「個別の取材はお受けしません」と話し、文書で「コンプライアンス推進委員会の方針として、個別の取材には応じかねます」と回答した。岡田副学長は「事実であれば問題だが初めて聞いた。ノーコメントだ」とした。