博士号謝礼、学内調査委員の2教授にも 横浜市大医学部 『アサヒコム』(2008.3.22)

 

http://www.asahi.com/national/update/0322/TKY200803210398.html 

 

博士号謝礼、学内調査委員の2教授にも 横浜市大医学部

2008年03月22日08時00分

 横浜市立大学の嶋田紘医学部長(64)の医学博士号をめぐる謝礼金授受問題に絡み、医学部と大学院医学研究科の全体を調査するために設置された「学内現状検討委員会」の委員のうち少なくとも2人の医学部教授について、学位取得者が「現金を渡した」と話していることが21日、複数の関係者の話で分かった。うち1人は嶋田学部長の後任に決まった教授とされる。一方、2人はいずれも授受を否定している。

 複数の関係者によると、2人は新年度から医学部長になる医学部の泌尿器科学教授(59)と、別の同学部教授(57)。嶋田医学部長が教授を務める消化器病態外科(旧第二外科)の学位取得者が関係者に対し、2人が博士号審査に関与した01〜05年度の間、各10万円を渡して教授側は受け取ったと話しているという。

 一方、次期医学部長は朝日新聞の取材に対し、「10万円を持って来られたかどうかは覚えていないが、受け取ったことはない」と授受を否定。別の教授も「そんな前のことは覚えていないが、私はずっと(謝礼金を)断っている。受け取っていない」と話した。

 学内現状検討委員会は、嶋田学部長の謝礼金問題を受けて2月に発足し、アンケート調査などをしている。委員は14人で、このうち医学部の教授6人が特別委員になっている。岡田公夫副学長は「週明けにも立ち上げる対策委員会で、2人の謝礼金授受の有無についても、早急かつ厳格に調査する」としている。

 横浜市大をめぐっては、嶋田学部長の問題を調べるコンプライアンス推進委員会の委員だった東京大学大学院教授(53)の謝礼金授受問題も明らかになっている。