《「匿名の発言」を「頼もしく」感じるほど、現在の大学の状況は、閉塞的、ということではないか?》 永岑三千輝氏『大学改革日誌 2008年4月24日付』(2008.4.24)

 

http://eba-www.yokohama-cu.ac.jp/~kogiseminagamine/SaishinNisshi2007/SaishinNisshi.htm 

 

 

4月24日 市大問題・市大将来構想が、学外からも関心を持たれている。

しかし、「匿名」でしか発言できない大学状況は、どのようにすれば変えることができるか?

「匿名の発言」を「頼もしく」感じるほど、現在の大学の状況は、閉塞的、ということではないか?

 

本来、憲法原則、大学自治に基づく自由な言論が保障されている(「物言えば唇寒し」といったさまざまの不利益措置が公然非公然に行使されることがない)のであれば、教員の自由な発言がもっと公になってもいいのではないか? それとも、圧倒的多数の教員は、現在の大学の状況に満足しているということを示すのか? 少なくとも教員組合の主張してきたところだけでも、大学は沢山の問題を抱えているのではないか?

      

かつては、将来構想委員会のような教員組織があった。しかし、教授会さえも一年に一回(わずかに一時間)しか開催されず、しかも、単なる事務的報告だけの教授会となっており、学校教育法が規定する重要審議事項を一切審議しないものとなっている。学校教育法違反状態ではないかと考えられるが、大学当局・管理職関係者はそれが都合がいいのだろうが、放置したままとなっている。教授会に代わる代議員会も、審議事項はなく、報告だけであって、議論は報告に関するものだけのようである。

 

普通の教員は、代議員会の報告事項を見る機会はあるが、どのような議論を戦わされているのか分からない。普通の教員は、基礎のコース会議でも、審議権を与えられているわけではない。基本的には、大学当局の決定を承る権限しかないことになっている。

一般教員の学校教育法に基づく重要審議事項への関与を徹底的に排除するシステムとなっている。これは違法ではないか?

 

学校教育法にいう意味での教授会は、わが大学には存在していない、ということではないか?

トップダウンの単なる行政機構・管理機構しかない、ということではないか?

「政府」はあるが、「議会」は存在しない、ということではないか?

 

コンプライアンス推進委員会という「司法」的機関は、まだ、昨年、医学部問題を契機に作り出されただけで、その機能はまったく狭いものにとどまっているのが現状であろう。

 

コンプライアンス推進委員会に訴えようにも、「どうぞ訴えてください」といった前向きの広報活動はない。「推進」の実はあるか?

大学HPのどこにも、コンプライアンス推進委員会への訴えを求めるページは見当たらない。

教員組合は、さまざまの点で当局のやり方が法律に違反しているのではないかと主張を続けているが、その主張をコンプライアンス推進委員会が取り上げ検討したということを聞かない。

コンプライアンス推進委員会も、法人当局・大学当局が任命した委員によって構成されており、大学を構成する教員の関知しないところで選ばれ、行動している。誰が、いつどのような権限に基づいて、この委員会は編成され、委員がどのような客観的基準で選ばれ、任命されたのか?

 

市民は、教員組合のHPを見ているのであろうか? 市大の現状がある意味では非常に明瞭に映し出されていると考えるのだが。

      教員組合HPアドレス: http://homepage3.nifty.com/ycukumiai/index.htm

 

 

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横浜市立大学問題、新しい市大を考える会をつくったらどうか 『全国国公私立大学の事件情報』(2008.4.24

http://university.main.jp/blog5/archives/2008/04/post_1399.html