■横浜市大学位審査謝礼問題 「意見広告の会」ニュース452より (2008.7.13)

 

 

2 横浜市大学位審査謝礼問題

2−1 市大がプレスリリース 7/9

http://www.yokohama-cu.ac.jp/univ/pr/press/gakui.html 

 

2−2 横浜市大:医学部長謝礼問題  「毎日新聞」 7/10

    博士号現金受け取り新たに6教授−−最終報告 /神奈川 

 ◇現職18人ら処分へ

 横浜市立大(同市金沢区)の大学院医学研究科の博士号取得を巡る現金授受問題で同大の「学位審査対策委員会」(宗像紀夫委員長)は9日、新たに教授6人が金銭を受け取っていたことが分かったとする最終報告書を公表した。中間報告で明らかになった16人に加え、金銭受領が認定された教授・准教授はこれで計22人となり、金額は約578万円に上る。同大は今月中にも22人のうち現職の18人と関係者を処分する方針。

 

 委員会は5月、前医学部長の嶋田紘(ひろし)教授(64)を含めた16教員が計573万円前後を受け取ったとした中間報告を公表。学位取得者が調査に対して「金銭を渡した」と回答したにもかかわらず、受領を否定していた教員9人を対象に再調査していた。

 

 最終報告書によると、6人のうち3人は受領を認めた。そのうち1人は5万円を受け取ったと答えたが、2人は「金額は不明」とした。また、学位取得者2人から「金銭要求を受けた」と名指しされた教授ら3人は、再調査でも一貫して金銭の要求と受領を否定したという。

 

 これに対して委員会は最終報告書で「学位取得者の回答、証言は明確、かつ具体的で信用性が高い」と指摘して受領を認定。金銭要求を指摘されながら否定した教授については「教育者として資質を疑う」などと厳しい言葉で大学側に厳正な処分を求めた。

 

 これで調査対象になった教員61人のうち3分の1にあたる22人が金銭を受領していたことが判明した。会見に同席した同大の本多常高理事長は「驚きだ。悪しき慣習として行われていたということを示している」と述べた。

 

 委員会は▽学位審査プロセスの見直し▽職員倫理規定の制定▽医局運営のあり方▽コンプライアンス推進体制の見直し−−の四つの柱からなる再発防止策を提言した。学位申請書に「謝礼の授受を行わない」と明記することや、「不正があった場合は学位認定を取り消す」と規定に明記することなどを求めた。

 

 一方、委員会は国際総合科学研究科に対する調査結果も公表。教員81人と学位取得者47人が対象になったが、1人も金銭の授受を認めなかったという。【野口由紀】